[書評] AWSの知識地図

[書評] AWSの知識地図

Clock Icon2022.04.12

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Prismatixオペレーションチーム の高橋隆太です。

中途採用され本格的な業務は始まっていませんが、 業務についていくためにクラスメソッドの現場で活躍中の先輩エンジニアが執筆した「AWSの知識地図」を読みました!!

私の業務経験や知識としては以下になります。

  • 広く浅くIT業務を4年ほど具体的には、ネットワーク構築やPHPのプログラミングやWEBサーバーの負荷テスト
  • AWSの実務経験はほぼなしでプライベートで簡単にECSやRDSを利用して3層アーキテクチャを作成した 資格はCLFとSAAとDVA持ってるだけで実務はほぼない。。。。

本記事では簡単に概要と感想を紹介します?

AWSの知識地図

読んで感じたこと

初学者の方に合わせた優しい内容で、最適な書籍と感じました。 主な理由としては3点あります。

  1. 前提知識と専門用語をしっかりと解説している どの章でもしっかりと前提知識を簡単に身につけることが可能です。 新しい専門用語の説明やネットワークやデータベースなど、基本的なことからしっかりと書いてあり、 本当に初学者でも読みやすいです。(やる気があれば完全IT未経験でも読めるかも。。。)
  2. より深く学習することもできる 新しいことを学習したら、参考ページのURL(AWSの公式ページやDevelopersIO)や参考書籍が記載されているため、 本書から興味があることをより深く学習することが可能です。
  3. AWS CLIを利用している 手順書等で構築や保守作業などの際に、手順書の画面と実際の画面が違うとあせってしまいますよね? 本書ではCLIを利用するため、いつ読んでも問題なく実行できるはずです。 また、コマンドライン等の黒い画面が苦手な方でも本書で実行した内容や確認方法が書いてあるので問題なく読み進められます。 本書でコマンドラインに慣れましょう!

また本書を利用して、初めて学習したい場合は個人的に紙での媒体がいいかなと思いました。第2章にハンズオンがあるのですが、今紙媒体がないため、手作業で写経していたのですが、コマンドのタイプミス等でめちゃくちゃ苦労しましたが、何回もどこが違うとか結果の確認で同じようなコマンドを何度も打つので、本を進めれば進むほど効率良くなっていきます! --tag-specificationsとかArnとか何を設定したか気がつけば覚えていました。なので初学者はぜひ手動でやってみましょう!

逆にAWSにある程度慣れていて、復習程度に利用したい場合は電子書籍を利用してたくさんコピペしちゃいましょう(˘︶˘)! 途中でjsonファイルを作成する場合や長いコマンドがかなりあるので、 復習程度ならそっちの方が楽でいいかなーと思います。 また他にもより深い情報が知りたいときに参考ページのURLが載っているので そこをコピペできるのも電子書籍は便利なところかなと思いました。

第1章 AWSの全体像を押さえる

この章では「ITインフラとクラウドを押さえる」と「AWSの思想・考え方を押さえる」の2つから構成されています。

最初の「ITインフラとクラウドを押さえる」では、日々利用しているシステムがどのように構成されているかを簡単に書いてあります。 本書ではサーバー、データベース、ネットワーク、TCP/IP、ストレージの説明があり、 オンプレで導入するには自社でハードの購入やハードの置き場所が必要であったが、クラウドが登場してからはハードなしで必要な時に必要なリソースを利用するという考え方になったことが詳しく書いてありました。 他にもクラウドを導入することでかなりのメリットがあることが書いてあるので、すべてハードで管理している企業さんなどは一度クラウドを検討してみたほうがいいかなと思えました。

次の「AWSの思想・考え方を押さえる」ではAWSの設計の核となるAWS Well-Architected Frameworkや課金方法などが書いてありました。 「AWS Well-Architected Framework」とは「運用上の優秀性の柱」「セキュリティの柱」「信頼性の柱」「パフォーマンス効率の柱」「コスト最適化の柱」「持続可能性(サステナビリティ)の柱」の6つから構成されそれぞれ、どの柱も設計原則が箇条書きでわかりやすく書いてあるため、 簡単に理解することができました。

この章の最後にAmazonのCTOであるWerner Vogels氏の言葉"Everything fails all the time" つまり壊れること前提でAWSのサービスを利用することを示唆しております。前職ではなるべく壊れないようなシステムを開発したいため、かなり斬新な発想だと思いました。 この1章ではクラウドのこと、AWSの設計方法と思想がしっかりと書かれているため、実戦に入る前に一回読んでおいたら次以降の章でも 「この設計はなんのため?」っていう疑問が解決すると思います!

第2章 AWSでWeb環境を構築する

きました!ハンズオンです!AWS CLIを利用して簡単なWEB環境を構築します。 実際に手を動かして動作確認したので、本書で一番印象が強いです! 実は私はプライベートでAWS環境を勉強する際は最初はマネージメントコンソールで作成し、 次はなんとAWS CLIを飛ばしてTerraformで構築していたため、このハンズオンはかなり時間かかりました。

本当はもっとありますが主に下記サービスを利用して、Web環境を構築します。

  1. VPC
  2. IAM
  3. EC2
  4. ALB
  5. Auto Scaling
  6. RDS

全てのサービスについて詳細な説明と実行すべきコマンドが本書に書かれているので、 またCLIのメリットとしてコマンドは全て正しく動作するのでちょっと根気は必要ですが諦めずに頑張ってみてください! 個人的な感覚としては、GUIのマネージメントコンソールのサービスの対象画面を見ながら AWS CLIを利用して構築した方がイメージが掴みやすいかなと感じました。

※補足ですが、RDSのAuroraクラスターを構築する際のコマンドですがバージョン指定が紛らわしいので注意です。 --engine aurora-mysql \ --engine-version 8.0 \

と書いてあるのですがここは8.0ではバージョンが見つからない旨のエラーが出るので バージョン指定を「8.0.mysql_aurora.3.01.0」に変更したら問題なく動作しました!

第3章 安全にAWSを使うための基礎知識を押さえる

この章では、タイトル通り安全にAWSを利用するための設定内容が書かれています。 初めて学習する際はあまり意識していませんでしたが、必要なことなのでしっかりと読みました! 安全というと権限等のセキュリティは当然他にも、コストの面他に自分のアカウントの操作履歴を確認する方法もあります。 恥ずかしながら、私は趣味での学習ではAdministrator権限でAWSを利用した開発の楽しさばかり味わっていたので、本章の内容はあまり考えずに学習していました。

本章では下記の内容となっています。

  1. IAMの基本
  2. AWSアカウントの保護
  3. セキュアな環境のためにやっておくべきこと
  4. 不正利用の警告通知があったらやるべきこと
  5. 安全なAWS利用を支えるサービス・ツール

もちろん全ての章で「何をしているのか」「なぜするのか」「どうやってするのか」全て書かれていますので、 第2章が完了し今後AWSを積極的に使用予定の方はしっかりと読むべきと感じました。

これから本格的に利用する私は読んで正解でした!

第4章 現場でAWSを使いこなすサービスを押さえる

この章ではAWSでのサービスの紹介がメインとなっています。

まずはマネージドサービスとは何かを考え基本的なインフラストラクチャーサービスを紹介してありました。

内容的に広く浅くって感じでした! 以下の流れで書かれてあります。 サービスの紹介 → 参考ページ  → 簡単な説明

「データ分析」や「IoT」などさまざまなマネージドサービスが提供されている中で「何がしたい」 そして「どのサービスを使う」かを考えながら読むと楽しく読めました

まとめ

以上書籍「AWSの知識地図」の書評でした。 書籍の内容としては今後AWSを積極的に利用する自分としてはかなり、簡潔にわかりやすく書かれた印象でした。

特に2章のハンズオンでは、読み進めていくうちに操作の効率がどんどん良くなりコマンドから 実行する前から何が起きるのか想像しながら学習するのがかなり楽しかったです。 かなり成長している感覚を味わえたので、早く実務でも触れてみたい気持ちが強くなりました!

今後実務でもプライベート学習でもAWSに触れてみたい人には最適な書籍であったと思えます! 是非手に取って読んでみてはいかがでしょうか。

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