[書評] そろそろ Notion あらゆるデジタルデータをあつめて、まとめて、管理するオールインワンの神アプリ
先日(2021年10月19日)、オールインワンドキュメントツール「Notion」の新しい書籍『そろそろ Notion あらゆるデジタルデータをあつめて、まとめて、管理するオールインワンの神アプリ』が発売されていました。Notionは個人でも仕事でも利用して絶賛使い倒し中でしたのでこの書籍も即購入!しました。紙媒体(ソフトカバー)、Kindle版の両方で購入可能です。
当エントリではこの書籍を読んでみた感想とNotion及び当書籍に関する概要等を紹介していきたいと思います。
目次
全編フルカラー&日本語版完全対応
書籍の中身自体は『全編フルカラー』で印刷されており、とても分かりやすいレイアウトで構成されています。雰囲気こんな感じ。とても見やすいです。
また、この書籍は『日本語』での利用を想定した形で執筆されています。(書籍発売の)少し前に発表された『Notionの日本語版利用開始』に合わせた形ですね。元々そこまで英語版(メニュー)でも利用に不便さは感じていませんでしたが、この度晴れて日本語版(メニュー)が利用可能となることで利用の間口がより一層広がることが期待出来ますね。
Notion 日本語化がついに...
みなさま、大変お待たせしました!
本日よりNotionは日本語でご利用できます??今回、Notionが取り組んだのは、Translationではなく、Localization。日本の文化も踏まえた、新しいNotionをぜひご堪能ください。 #NotionJapan https://t.co/gItI4ciNWh pic.twitter.com/5cgopNQ9uU
— Notion Japan ?? (@NotionJP) October 12, 2021
章毎の内容紹介
ここからは、章毎のざっくりサマリと個人的に良いなと思ったポイントを紹介していきます。
CHAPTER 1: Notionとは
CHAPTER 1では、Notionのサービスとしての成り立ちやNotionが受け入れられているポイントについて解説されています。
これまでの情報の扱い方、情報共有の課題に対してNotionがどのように解決していくのか、Notionが目指す方向性(夢)について紹介されています。使いやすいUIや仕組みについては勿論ですが、「データベース」の側面を持たせてより柔軟で便利な使い方を志向しているというのはNotionの大きな特徴の1つではないでしょうか。
CHAPTER 1の最後のページに紹介されている「Notionはカルチャーを作る」というコラムの内容も、Notionがユーザーに対して表明しているサービスの特色・特徴を表しているとも言えると思います。
CHAPTER 2: Notionの使い方
CHAPTER 2ではNotionの機能紹介、基本的な使い方に関しての紹介がされています。Notionをはじめて使う場合であれば、この章を通して読んでおくことで大筋構成や使い方が把握出来ると思います。
SECTION 06の「Notionの基本概念」として"ブロック"に関する解説がされています。この"ブロック"の特性を上手く活かすことで、コンテンツの見せ方をワンランク上げることが出来ます。
また、先に紹介した「データベース」機能に関する使い方の紹介もこのCHAPTERでなされています。データとしては同じものを使いつつ、Notionでは以下の多彩な表現方法を選択することが可能です。
- 「テーブル」
- 「リスト」
- 「ボード」(Kanban形式のアレです)
- 「ギャラリー」
- 「カレンダー」
- 「タイムライン」(所謂「ガントチャート」と呼ばれる表示形式です)
「データベース」については共通化機能(リンクドデータベース)、リレーションを活用したデータベースの連携なども可能となっています。Notion活用をはじめて行くうちに必要となってくると思いますし、上手く連携・連動させることでより効果的なパフォーマンスを見込めると思いますので押さえておいて損はないでしょう。
その他、以下のトピックに関する紹介も為されています。「Webクリッパー」についてはサービス本体とは異なり、Webブラウザの拡張機能として利用可能な補助ツール的なものですが、合わせて使う事でNotion活用をより便利なものとすることが出来ると思います。
- 権限
- テンプレート
- Webクリッパー
CHAPTER 3: Notionと過ごす生活
CHAPTER 3では、Notionを実際どういうシーンで活用出来るのか、という観点で幾つかのユースケースを紹介しています。SECTION 07では「個人利用向け」を想定した、より生活に密着する形のケースが紹介されています。目次見出しレベルで書き出してみましたが、ある程度「どんな使い方が出来るのか」がイメージしやすくなると思います。(ID・PWの管理については便利なのは分かるが、危険性を考えるとやっちゃいけないと思う...)
- Notionと過ごす1日
- デイリータスクはチェックボックスで管理
- Webクリップで情報整理
- ToDoリストは頻度や対応内容で使い分け
- データベースは用途別に作成する
- 生活のメモの紹介
- 役所手続きの方法などのタスクリストやブックマーク集
- IDやPWのサービス一覧、サブスクリプションのリスト
- Notionとともに夢を現実に
- ゴールの日付を意識した目標管理
- 複数の目標やステップごとに分けた目標管理
- データベースのリレーションを駆使した管理方法
- 情報を切り取り自分の知識へ
SECTION 08では「チームでの利用」を想定したケースが紹介されています。(こちらも目次見出しレベルで書き出してみました) コラボレーション部分にフォーカスする形でNotionの機能をどの様に活用していけるのか、この部分を読むことでよりイメージしやすくなると思います。
- Notionと過ごすチームの1日
- 共通のタスクDBで、誰が何をやっているのかが一目瞭然
- 通知機能を使い、コミュニケーションを完結
- チームの仕事場をNotionにする
- ミーティングの生産性が増大するNotionの仕組み
- レビュー依頼はすぐにコメントで実施
- データベースでため、つなげ、構造化し、活用する
- Notionは巨大なナレッジ倉庫
- チーム意識の醸成
- 新たなことに挑戦する仕組み
- 企業のデザインシンキング
CHAPTER 4: デザインパターン
CHAPTER 4では「デザインパターン」というタイトルで、Notionのレイアウトや特性に応じたパターンを紹介しています。後述する「CHAPTER 5: ワークスペースの設計」と合わせて、ワークスペース全体の構成・デザインを考える立場にある人は目を通しておくと良いでしょう。
チャプター後半のSECTION 10では、「使いやすいページ」というタイトルでNotionの使い勝手を向上させるTipsが紹介されています。私自身個人的にも仕事でもNotionは活用していますが、「あっ、こういう使い方も出来るのね...!」と目からウロコな情報を得ることが出来た部分でもありました。
CHAPTER 5: ワークスペースの設計
チームなどで複数のワークスペースが必要になる際のポイントを説明している章です。
Notionにおけるワークスペースの考え方から、全体利用を考えた「利用パターン」の解説、ゲストとしての複数ワークスペースに関する言及など、割かれているページ数としては非常に少ないですが、方針策定等を検討する際にはとても参考になりました。
CHAPTER 6: Notionスナップ
この章は「Notion事例紹介/ショウケース」的な形で、「Notionを活用・駆使することでこんな使い方が実現出来ますよ」というものを作り方のガイドを踏まえて紹介しています。(見出しレベルで)以下のラインナップが紹介されており、創造意欲やアイデアを掻き立てられる興味深いテーマが揃っている感じです。ここを読んで、早速自分も「サブスク管理」のページを作成してしまいました。
- プライベートに役立つテンプレート
- 読書ログ・メディアログ
- 習慣トラッカー
- サブスク管理
- ポートフォリオ・職務経歴
- 飲食店評価ログ
- 人脈管理データベース
- おもひで
- 独自観点系データベース(引越し先の物件選定/コスメデータベース/ギフト管理簿)
- 仕事で使えるテンプレート
- 社内ポータル
- 顧客管理(CRM+SFA)
- プロジェクト管理
- 顧客・プロジェクト管理
- プログレスバー
- FAQ/よくある質問
- エンゲージメント管理
- 営業向け質問ボード
- 定期報告書
- ラーニング・コーチング管理
- 素材管理
- クエスト
- リンク集
CHAPTER 7: 便利ガイド
本書籍最終章、CHAPTER 7はNotionで利用出来るブロックの種類や入力方法、各種操作のショートカットなどが紹介されています。
画像キャプチャ付き、コマンド操作なども合わせて紹介されていますので、ここについては一度(書籍を見ながら)「ほぉ、こういうことがこういう操作で出来るのか...」と実際に操作を試してみて(←覚えるのはこれが一番早い)内容を確認していくのがオススメかと思います。
総評&まとめ
という訳で、書籍『そろそろ Notion あらゆるデジタルデータをあつめて、まとめて、管理するオールインワンの神アプリ』の書評エントリでした。
総ページ数:240ページとボリューム的にもそこまで厚くは無く、Notionを使い始めるというユーザーに対しても手元にリファレンスとして置いておき、必要になったタイミングで参照する...という使い方も良い感じで出来そうな内容だと思います。またNotionを『使ってもらう』側、Notionをチームで推進する立場のユーザーにとっても参考となる情報が散りばめられていて非常に有用な内容でもあると思いました。『Notionを使ってみたい・活用したい!』と考えているようでしたら、是非本書を読んでみてはいかがでしょうか。