【Braze】ユーザーデータをインポートしてみた

2022.01.26

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こんにちは。アライアンス統括部 テクニカルグループ(実は半分データアナリティクス事業本部 ビジネスソリューション部 BIチーム)のまつおかです。

前回のBraze紹介ブログでは、Brazeの特徴とどんなことができるのかについて触れましたが、今回はBrazeを使用する上で基本となるユーザーデータのインポート方法についてご紹介します。

ユーザーのデータをBrazeにインポートするには、REST API を使用する方法と、CSVファイル をインポートする2つの方法がありますが、今回はまずはマスターしておくべきCSVファイルのインポート方法をご紹介します。

※ この機能は2022年10月25日時点の情報を参照しています。製品アップデートに伴い、機能が修正・拡張されているケースがありますので予めご了承ください。

Brazeのユーザー属性項目

Brazeには、デフォルトで用意されている標準ユーザー属性項目と、利用者が追加で定義できるカスタム属性項目があります。

標準ユーザー属性

氏名や生年月日、メールアドレスなど、ユーザーの基本となる標準ユーザー属性項目はBrazeにデフォルトで用意されています。項目の詳細についてはこちらをご参照ください。

これらの項目はCSVファイルのヘッダーに指定することで用意された項目にインポートされます。

カスタム属性

標準のユーザー属性に加え、例えば好きなブランドといったようなマーケティング施策を行う上で必要となる独自の項目を追加することが可能です。
標準ユーザー属性項目と一致しない項目は全てカスタム属性項目として、インポート時に新たに追加作成されます。
項目名は日本語の使用も可能で、扱えるデータ型は以下4種類です。

データ型 説明
Datetime ISO 8601形式で保存する必要あり
- “YYYY-MM-DD”
- “YYYY-MM-DDTHH:MM:SS+00:00”
- “YYYY-MM-DDTHH:MM:SSZ”
- “YYYY-MM-DDTHH:MM:SS”
Boolean True/False
Number スペースやカンマを含まない整数または浮動小数点数
浮動小数点数は小数点記号として「.」を使用する必要あり
String カンマを含まない文字列

インポートデータ作成

初めてインポートデータを作成する際はBrazeが用意したテンプレートを使用すると良いと思います。
テンプレートはこちらからダウンロードが可能です。

テンプレートには標準ユーザー属性項目名がいくつか設定されています。項目の並びに特にルールはありませんので、必要な項目をヘッダーに設定しデータを入力してください。また、不要な項目列は削除しインポートしても問題ありません。
その他考慮が必要な内容を以下に記載します。

一意の識別子

インポートデータにはユーザーを一意に識別できる external_id を含める必要があります。
このIDはモバイルアプリやWEB画面などから行動ログや購買情報などを連携する際にもユーザーを識別するものとして使用します。
CSVファイルからのインポート時、すでにBraze内に同じIDが存在する場合は対象のユーザー情報を更新し、そうでない場合は新規のユーザー情報として追加されます。

ファイルサイズ

CSVファイルから一度にインポートできるファイルのサイズは500MBですので、制限を超える場合はファイルを分割してインポートする必要があります。

その他

  • すべてのデータはUTF-8でエンコードされている必要があります。
  • 項目名は大文字/小文字を区別します。
    標準ユーザー属性として用意されている項目名は全て小文字ですが、大文字を含む項目名でインポートした場合、カスタム属性項目とみなされ意図しない状態でインポートされてしまいますのでご注意ください。
  • 既に存在する external_id の属性項目に対し、値が空白(Blank)や空(Empty)のデータをインポートした場合は既存のデータを上書きすることはありません。空白や空以外の値が入っている項目のみが更新対象となります。
  • 行動履歴や購入履歴などはCSVファイルでインポートできません。
    これらのデータをインポートする場合はAPIやSDKを使用する必要があります。

データインポート

では、作成したCSVファイルをインポートしてみましょう。
今回はこのようなデータを作成してみました。

external_id,first_name,last_name,email,email_subscribe,push_subscribe,dob,home_city,gender,初回利用
ma005,春樹,猪股,inomata_haruki@example.com,opted_in,opted_in,2000-12-13,富山県,F,
ma006,きみまろ,梅本,umemoto_kimimaro@example.com,opted_in,opted_in,1994-12-18,埼玉県,M,2022-01-15
ma007,昴,小久保,kokubo_subaru@example.com,opted_in,opted_in,1986-02-05,神奈川県,M,2021-12-03

Brazeダッシュボード画面の左のツールバーにある「USERS」の中の「User Import」ページにある「Import CSV」をクリックし、インポート対象のファイルを選択します。

ファイルアップロード後、ファイルの内容を確認する画面が表示されます。
上部に表示されているデータのサマリ情報で各項目が標準ユーザ属性なのかカスタム属性なのかの確認が可能です。また、一覧プレビューの項目名にはカスタム属性項目のみデータの型が表示されます。以下の例では「初回利用」のみカスタム属性であることがわかります。

CSVファイルに不正なデータや形式が検知された場合、この段階でエラー内容が表示されますので、インポートはキャンセルし、CSVファイルを修正してください。

セグメント化

確認画面下部には、ユーザーデータのインポートに加え今回インポートしたユーザーをセグメントとして新たに生成するかどうか確認する箇所があります。

例えば一部のユーザに対しイレギュラーな配信を実施する際、セグメント生成にチェックを入れてインポートすると、CSVファイルに含まれているユーザーのセグメントを自動的に作成することができます。

Start Import!

データに問題がないことを確認できたら「Start Import」ボタンをクリックしデータをインポートします。
インポートした情報はページ中程の「Recent Imports」で確認でき、「Status」が Complete 、「Rows (Imported / Total)」にインポートされるべき行数が表示されていればOKです!

また、セグメント生成する設定にしていた場合には「Targeting Availability」に Go To Segments とリンクが表示され、クリックするとセグメントの詳細情報が表示されます。

ユーザーデータ確認

インポートしたデータは「USERS」の中の「User Search」ページから検索が可能です。
external_idやメールアドレス、電話番号などを入力し検索します。

検索したユーザの情報が表示されました。
ProfileやSession Overviewには標準ユーザ属性項目の情報が表示されています。Custom Attributesにはカスタム属性の項目が表示されます。その他、Engagement、Socialの情報を確認できるページがあります。

補足

以上がデータインポートの一連の流れとなりますが、補足としてカスタム属性のデータ型の変更方法をご紹介しておきます。標準ユーザ属性のデータ型は変更することができませんが、カスタム属性のデータ型はインポートしたあとからでも変更が可能です。
「SETTINGS」の中の「Manage Settings」ページの「Custom Attributes」タブを開くと、現在のカスタム属性項目の一覧が表示され、Data Typeでデータ型の変更ができます。不要になった項目は「BLOCKLIST」をクリックすることで利用不可の設定にすることも可能です。

さいごに

今回は基本的なデータインポートの方法についてご紹介しました。
今後はセグメント設定やキャンペーン、キャンバスの使い方などをご紹介していきたいと思います!