[Notion]古い資料の管理と維持のためエクスポート形式毎に出力検証してみた【断捨離と向かい合う】
最新の情報へのアクセスを効率良くするためには資料の整理が欠かせませんが、課題となるのは更新の見込みはないものの過去の記録として残しておきたいケース。長く更新されていない状況で目的と不一致としても一度でもアクセスした場合は再検索時に優先度が上がり、結果阻害となることはよくあります。
Notionも例外ではありません。会社と部署でのNotion上ドキュメントに対する断捨離間隔に大きな差があると判ったため、別スペースでの管理検討を始めてみました。Notionからのエクスポートは幾つか形式がありますが、それぞれ出力結果にそれなりの差異が生じます。エクスポート形式別の用途を挙げてみました。
エクスポート形式について
Notionに備わっているエクスポート形式はPDF,HTML、HTML/CSVの3パターンです。いずれも出力結果は等しいようで微妙に違いが出てきます。
更新を掛けられないため、GitHub等のバージョン管理下に置く必要はなくなるはずです。Google Driveで単純管理する場合によいでしょう。
追加編集を考えておらず、且つ元のページと極力内容に差異を発生させたくない場合に推奨される形式です。元がテーブルのレコードでプロパティを含んでいた場合は、ToC前にテーブルとして出力されます。
他の形式と違ってファイル名に固定IDが含まれず、同名のページを複数出力する場合にはユニークではなくなるため何か対策を取る必要があります。リンク要素が正常にエクスポートされていないケースも多々あり、必要に応じてリンクに関するコメントを作成したほうがよいかもしれません。
HTML
手作業での修正には向かず、バージョン管理にも不向きだと思われますが、環境問わずブラウザで開き確認しやすい形式です。リンク要素が正常にエクスポートされていない箇所も多々あったので、その部分では手作業修正が必須です。
CSSのデザイン用要素込で出力されます。PDFと異なる点としては、追加修正が可能である、Notionにインポートが可能になる、の2つがあります。ただしHTMLソース構成が追加修正を想定していない状況であるため、修正する場合はNotionに取り込んでから行うべきです。
Notionに再取り込みしたい場合の、各ブロック要素での課題としては確認した限りで以下の通りとなります。
ブロック要素 | 問題 |
---|---|
テーブル | ビューの参照及びオリジナルのデータベースであっても全てシンプルテーブルに置き換わる |
リンク | HTMLエクスポート時に欠けたリンク用テキストまでは戻らない |
画像 | エクスポートでダウンロードしたファイルを再度アップする必要がある |
MarkDown / CSV
エクスポート後の加工には向く形式です。必要に応じてプラットフォーム次第で反応するToC等のタグを追加しておくとよいでしょう。リンクテキスト付きURLから[ ]
が除去されるため、必要に応じて追記しておきましょう。確認した限りではリンクが単なるテキストになりがちでありつつも、欠落はしない形式です。
最小限度のテキスト構成で出力されます。気をつけるべき点として、ページのプロパティ要素にはMarkDownが施されていません。ビューアで開くと全プロパティが1行の連結テキスト化してしまうため、必要に応じて整形しておきます。
Notionに再取り込みしたい場合の、各ブロック要素での課題としては確認した限りで以下の通りとなります。
ブロック要素 | 問題 |
---|---|
テーブル | シンプルテーブル化する。ビューの参照だった場合はオリジナルのデータベースへのリンクになる。 |
リンク | Notionのリンク補完が機能せず、単なるテキストになる |
画像 | エクスポートでダウンロードしたファイルを再度アップする必要がある |
あとがき
いずれの形式も、元のNotionページを正確に維持したままの出力は出来ていません。比較材料としては、Markdown/CSVでリンク修正コストを優先するか、PDFにて画像の管理コストを割愛するか、の2択です。HTMLを選ぶメリットは正直低めに思えます。
エクスポートの手間はそれほどでもないため、各形式で一通り出力した後に精査するとよいでしょう。