「読書会『これまでの仕事 これからの仕事』完走記念!著者登場ふりかえりスペシャル」というタイトルでClassmethod Odysseyでトークセッションを行いました #cm_odyssey

「読書会『これまでの仕事 これからの仕事』完走記念!著者登場ふりかえりスペシャル」というタイトルでClassmethod Odysseyでトークセッションを行いました #cm_odyssey

Clock Icon2024.08.13

こんにちは。人事グループ人事労務室の足立です。

クラスメソッドは会社設立 20 周年イベントとして「Classmethod Odyssey」を約 1 ヶ月間にわたって開催してきました!

https://classmethod.jp/m/odyssey

Classmethod Odysseyの中の一つのセッションとして、07/17(水)にClassmethod Odyssey ONLINE 組織デザイン編にて「読書会『これまでの仕事 これからの仕事』完走記念!著者登場ふりかえりスペシャル」というテーマでトークセッションを行いました。

「これまでの仕事 これからの仕事 ~たった1人から現実を変えていくアジャイルという方法」の著者である市谷 聡啓(いちたに としひろ)さんにもご参加いただき、セッションを開催しましたので、どのような内容のセッションを開催したか振り返っていきたいと思います!

セッション概要

「これまでの仕事 これからの仕事~たった1人から現実を変えていくアジャイルという方法」を課題本とした読書会をクラスメソッドのメンバーが主催し、4月から7月まで開催してきました。

全4回の読書会を通じて出てきたテーマ・話題・疑問を課題本の著者である市谷さんと一緒にふりかえり、さらに「これからの仕事」について考えを深めるトークセッションを行いました。

読書会について

セッション内容に入る前に、そもそもどのような読書会を行ってきたかを簡単にご紹介します。

  • 課題本に「これまでの仕事 これからの仕事~たった一人から現実を変えていくアジャイルという方法」著:市谷 聡啓 を選び、各回を通して読書会参加者と共に読んできました。
  • 参加者は各回ごとに申し込みいただいた5名~13名の方とクラスメソッド社員5名のメンバーで開催してきました。
  • 読書会の中では事前に読んできた本の内容をもとに、トピックやテーマを通してどのように捉えたか、日々の仕事の中でどのように関連づけて考えているか、これからの仕事にどのように活かすかなど、自由に語り合ってきました。

上記のような方法で課題本を参加者の皆さんと読み、内容について語り合ってきました。

セッション内容

読書会は全回とも話が盛り上がり、各回を通して様々なテーマ、話題、疑問が出てきましたので、その内容をとりまとめて著者の市谷さんと一緒に振り返りをしました。

トークセッションへの登壇者は著者の市谷さんと、読書会の参加者でもあるクラスメソッド社員の足立、鵜久森さん、豊崎さん、吉田さんです。

トークテーマ①「市谷さんはどのような経緯でこの本を執筆しようと思われたのですか?」

まずは最初のテーマとして、課題本がどのような経緯で執筆されたかについてお話を伺っていきました。

市谷さんのお話し

  • アジャイル開発が市谷さんの軸になっているので、そこでの考え方を広く届けたいというところからスタートした
  • アジャイルはソフトウェア開発の中で生まれたやり方なので、ソフトウェア開発をやってきた人には届きやすいということがある
  • しかし、アジャイルの考え方や取り組み方は開発だけでなく、他にも一般的な仕事や組織運営などにも役立つのではないかと感じていて、もっといろいろな人に届けたいと思った
  • アジャイルという概念や考え方を、開発をしていない方にも受け止められるように平易な内容や言葉になるように気を付けながら、特に大事にしていることは何かというのをまとめて書籍にした

エンジニア職でない私にとってはアジャイルの中で出てくる単語の理解が難しく、開発経験もないのでアジャイル開発というのがどういうものなのか実感を伴った理解をできていなかったのですが、課題本を読んでいくうちにアジャイルの考え方や取り組み方は普遍的で、汎用的に使えるということが理解できました。

実際に本の中でもノウハウやティップスが紹介されているのですが、エンジニア職でなくても「あるある」や「こういう風に取り組めばいいんだ!」という発見が得られるような内容が盛り込まれていたので、普段の仕事と結び付けて理解しやすかったです。
今回の読書会ではエンジニア職に限定した読書会でなかったので、幅広くいろいろなお仕事に取り組まれている方とお話しができる課題本としてぴったりだったなと、市谷さんのお話を伺って改めて感じました。

このトークテーマの中では他にも、市谷さんへ下記の質問をさせていただきました。

  • 「実際にエンジニア以外の方にも届いている感じはありますか?」
  • 「課題本の章立てが特徴的(※「From」「To」「From→To」という3本の枠で章の中が区切られて書かれています)だが、どうしてそのような章立てにされたのか」
  • 「エンジニア職以外の方にもわかりやすく届けるためにどのあたりを注意して執筆されていたのか」

「20年前の自分に届けるためにはどうすればいいか」というのを考えながら本を書いた、という印象的な言葉も飛び出し、テーマ①からお話しが盛り上がりました!

トークテーマ②:ワクドキ感や『楽しかった』『前向きでいられた』など、自分の感情が仕事の手がかりになるんだ!

次のテーマとして、本の中に度々出てくる感情についてお話を伺いました。

本の中ではワクドキ感(ワクワクドキドキする感情)、や「楽しい」「前向き」などの感情に着目して、そこを仕事の手掛かりにするというお話しがでてきました。

感情が仕事の手がかりになるんだ!という発見と同時に、上手く感情を共有する環境作りも課題ということが読書会の中で話題になりました。

市谷さんのお話し

  • 仕事をやっていて辛くて辛くて大変、、という状況は仕事であればどこでもある話だが、ずっとそのような感じだとユーザーに喜んでもらうようなプロダクトを作ろうという時に、突き詰められないと思う
  • 自分のつくっている仕事に面白さや楽しさを感じられるから突き詰められるものだと思うので、感情は大事
  • チームの中で感情を確かめるのも大事だが、そこに行く前に自分自身の感情に向き合うことも大事だと思う
  • 自分自身に問いかけてみて、違和感があれば何が要因なのかなと向き合った方が良い、何が要因なのかということを考えた上で、それをチームで考えてみると良いのではないか
  • 日常の中で考えるというのも大事だが、ちょっと立ち止まって振り返り、いつもと違う感情について向き合うということをすると、チームの中で取り組むきっかけ作りにもなる
  • 振り返りの時に良い状態についても目をむけてどういう状態がチームにとって良かったのかということを振り返るのも良い
  • 市谷さん自身が感情に目を向ける大切さに気が付いたのは、ある「きっかけ」から
  • その「きっかけ」とは、以前に所属されていた会社の社内勉強会を開催した際に参加者の方に自身の仕事の自慢をしてもらったこと
  • 楽しそうに話をしている参加者の方をみて、「こういう感じで仕事をしたら、それは良いものができるんじゃない?」という、良い仕事につながりそうな手ごたえを感じた
  • その時以来、そういう状態を再現できるようにいろんなことを取り入れようと思ってやっている

市谷さんが感情を仕事の手がかりにするということが大事な要素だと気付かれた瞬間についてもお話しが及び、貴重なお話をお伺いできました。

トークテーマ③:『むきなおり』をやっているようでやれていないような…。建設的な『むきなおり』にならないのはなぜだろうか。

最後のテーマとして、本の中でのキーフレーズ「むきなおり」についてお話を伺いました。

「むきなおり」とは、実現したいこと、向かいたいところは何だったかを思い出すこと、つまり「方向性の再定義」のことです。

読書会の中では「むきなおり」ってなかなか現場で実践できていないなというふりかえりや、『むきなおり』ができたとして、そこでみつけた方向に舵を切る勇気が見いだせないという話もでてきました。

市谷さんのお話し

  • むきなおりの話は領域を越境していくときの難しさという話なのかもしれない
  • 今までの背景や歴史もあった中で今の仕事があるので、急に方向性を変えるような話は持っていきにくい
  • しかし、勇気をもって対話しないと新たな話が動き出さないということはある
  • 大きく変えようと思うと、関係する人が方向性に同感してもらうまでの時間が大きさの分だけ比例してかかるようになる
  • そのため、時間をかけて対話することが必要になると思う
  • また、対話だけでは事態は進んでいかないとも思う
  • 自分達がこの方向に走っていっていいのかという判断をもつためには後押しがないと難しいので、自分たち自身で後押しをつくるということが必要
  • 自分たちで小さくやってみて、小さくでも結果がともなえば、次の自分たちに対する後押しになる
  • 一回で解決、成功、突破というのは難しい。スプリントの中で小さく積み重ねるということが大事になると思う。対話もそういうふうに積み重ねると良いのでは

お話しの中では、市谷さん自身も小さな一歩を踏み出せない時期があったという過去のエピソードも飛び出しました。

それでも、救世主を待っていては何も変わらないという気持ちから、越境してみたら良い結果がでるのだという小さな結果がでたことによる確信も後押しになり、新たな領域へ踏み出した結果、生まれたコミュニティは10年近く続いているということです。

最後に

市谷さんの自らのご経験と実感を伴ったお話しに、今回セッションに参加してお話をうかがったクラスメソッド社員全員が心を揺さぶられ、これからの仕事に取り組む活力になったと感じました。

アジャイルを広く色々な人に知ってもらいたいという市谷さんの気持ちや行動の背景には市谷さんのこれまでの地道な取り組みと、自ら取り組まれたからこそ生まれた様々な感情がもとになり、今までの活動と今回の課題本の執筆につながったのだということがよくわかりました。

読書会では楽しく、豊かに、様々な感情と向き合いながら「これからの仕事」についての考えを参加者の皆さんと深めてきましたが、著者自身から思いや背景も含めたお話しやアドバイスをいただけたことで、具体的に「小さな一歩」を踏み出すことへの勇気をいただけたと感じています。

市谷さん、改めて本書をご執筆いただきましてありがとうございます。
併せて今回のトークセッションにご参加いただきましてありがとうございました。深くお礼を申し上げます。

また、読書会にご参加いただきました皆様にも感謝をお伝えさせてください!
各回、豊かな会話を通して皆様と交流できたことが大変ありがたかったです。
皆様それぞれにお忙しい中でご参加いただきまして、誠にありがとうございました。

クラスメソッドではこれからも読書会を続けていきますので、今回のセッションを機にご興味お持ちいただけた皆様は、ぜひ次回以降の読書会へご参加ください!(Connpassで告知をします)

セッションをご視聴、本記事をご覧いただきました皆様もありがとうございました。

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