
クラスメソッドのウェビナーで「Amazon QuickSight 視点で読み解くQuick Suite」というタイトルで登壇しました
はじめに
2026 年 3 月 25 日に、ウェビナー「Amazon QuickSight 視点で読み解く Quick Suite ― 変更点の整理と新機能デモ」を開催しました。130 名を超える方にご参加いただき、ありがとうございました。
ウェビナーの内容をダイジェストでまとめつつ、ライブで回答しきれなかった質問にもブログで回答します。
対象読者は以下を想定しています。
- Amazon QuickSight を利用中で、Quick Suite への変更が気になっている方
- Quick Suite の新しい AI 機能に興味がある方
- ウェビナーに参加できなかった方
登壇資料
解説パートのダイジェスト
名前の変遷
2025 年 10 月、Amazon QuickSight が Amazon Quick Suite にリブランディングされました。ただの名称変更ではなく、従来の BI 機能に加えて AI エージェント機能が追加された大きな変更でした。そのあと、さらに名前が変わり今は Amazon Quick です。

現在のドキュメントや、マネージメントコンソール上では「Quick Suite」と「Quick」が混在していますが、同じものを指しています。
なお、本ウェビナーは改名前にイベントを発表していた都合、イベントタイトルと、セッション資料のタイトルは Quick Suite と記載しています。
Amazon Quick の構成
Amazon Quick の構成は大きく 2 つに分けて考えると整理しやすいです。BI ツール部分と、新機能の Agentic AI 機能で構成されています。現在は Quick Sight の BI 機能は Quick を構成する一機能となっています。

パッとみわかりにくいのですが、QuickSight が Quick Sight(スペースあり)になりました。スペースが入っただけで、中身に変更はありません。
料金体系
Quick の料金体系です。※ 東京リージョン、2026 年 3 月時点の料金です。
Quick の新機能を使える契約プラン
| プラン | 月額料金 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Professional | $20/ユーザー/月 | チャットエージェント、Spaces、Quick Sight 閲覧、Research、Flows |
| Enterprise | $40/ユーザー/月 | Professional の全機能 + Quick Sight ダッシュボード作成、Automate |
| 基本料 | $250/アカウント/月 | Quick の AI 基盤代 |
Q in Quick の Q&A 機能利用時は、$250 かかる認識だったのですが、Quick は関係なしにかかることを今更ながら知りました。
Quick Sight のみを利用できる契約プラン
Quick Sight だけを利用するなら以前からの契約プランが維持されています。
| プラン | 月額料金 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Reader | $3/ユーザー/月 | ダッシュボード閲覧専用 |
| Author | $24/ユーザー/月 | ダッシュボード作成・管理 |
東京リージョンで利用可能に
2026年3月25日から東京リージョンで利用可能になりました。 ウェビナー当日の朝にタイミング良くアップデートがありました。嬉しさ反面、資料や画像を急遽修正することになりました。
現在、プロモーション期間(〜2026/4/30)で、Author/Admin ユーザーは Enterprise 契約の機能を追加料金なしで利用できます。試すなら今です。
デモの内容
ウェビナーでは 2 つのデモを行いました。
デモ1: 社内マニュアルで答える AI チャットボット
Spaces に PDF をアップロードし、Chat Agents でチャットボットを作成するデモです。
- Spaces に PDF マニュアルをアップロード
- Chat Agents で新しいチャットボットを作成
- データソースとして Spaces を選択
- チャットボットに質問して回答を確認

ペルソナ定義で使用したプロンプトは以下です。
- Identity: 製品サポートエージェント
- Responsibilities: ユーザーからの質問に対してナレッジベースを元に回答する
- Tone: 丁寧で簡潔
デモ2: ダッシュボードの異常を AI が分析して Slack 通知
AWS 利用費を分析している Quick Sight ダッシュボードを Flows が参照し、利用費が増加しているアカウントを AI で分析して Slack に通知するデモです。
- 事前に AWS 利用費の Quick Sight ダッシュボードを用意
- Flows でワークフローを作成(自然言語で定義)
- Flows がダッシュボードのデータを分析
- 分析した内容を Slack に通知

ワークフロー生成で使用したプロンプトは以下です。
Quick Sightのコストダッシュボードを参照し、前月比でコストが大きく増加したアカウントの原因を分析して、demo-quick-20260325チャンネルにSlackで簡潔に通知してください。対応策の提示は不要です。
Slack へのインテグレーション設定は以下を参照してください。
ウェビナーでいただいた質問への回答
ウェビナーでは多くの質問をいただきました。ライブで回答しきれなかったかつ、ドキュメントに書いてありそうな内容だったものはこちらのブログで回答します。
Q: Spaces の容量制限とデータソースの種類を教えてほしい
Spaces に登録できるデータの制限は、AWS 公式の Service Quotas ページに記載があります。
| 項目 | 制限値 | 調整可否 |
|---|---|---|
| Space あたりのリソース数 | 100 | 不可 |
| Space あたりのアップロードファイル数 | 10,000 | 不可 |
| Space あたりのアップロードファイル合計サイズ | 1 GB | 不可 |
| チャットエージェントあたりの参照ドキュメント数 | 10 | 不可 |
| チャットエージェントあたりのリソース数 | 20 | 不可 |
| チャットエージェントあたりの参照ドキュメント合計サイズ | 50 MB | 不可 |
| Quick Index の最大データ容量 | 60 GB | 不可 |
参考: Amazon Quick Service Quotas
Spaces には PDF、テキストファイルに加えて、Quick Sight のダッシュボードも登録できます。その他には、Google Drive、SharePoint Online、OneDrive などの外部アプリケーションとの接続もサポートされています。以下は現在のサポート状況です。

Q: チャットエージェントへのインプット情報は AI の分析データとして社外でも扱われるか?
結論から述べると、顧客データは AWS の外に出ません。また LLM のトレーニングにも使用されません。
Amazon Quick のドキュメントに以下の記載があります。
"Amazon Quick does not use customer data for training or improving underlying LLMs."
(Amazon Quick は、LLM のトレーニングや改善に顧客データを使用しません)https://docs.aws.amazon.com/quick/latest/userguide/sec-data-protection.html
AWS の外にデータはでないのですが、東京リージョンで利用する場合はクロスリージョン推論が有効になっています。チャットエージェント、リサーチ機能における Web 検索は、バージニア北部リージョン(us-east-1)で処理されます。そのため、日本国内にデータを保存はできても、生成 AI の推論処理自体はアメリカになります。
参考: AWS Regions, websites, IP address ranges, and endpoints - Amazon Quick
Q: デモ1を実践した場合、大体どれくらいのコストがかかるか?
契約プランの料金は前述の料金体系セクションで紹介した通りです。ここではプラン料金に加えて発生する従量課金を整理します。※ 東京リージョン、2026 年 3 月時点の料金です。
プラン料金以外に発生する従量課金
| 項目 | 料金 | 説明 |
|---|---|---|
| Quick Index 超過分 | $5/GB/月 | 下記参照 |
Quick Index は、Spaces に登録されたデータを AI が検索できるようにインデックス化する仕組みです。容量はソースロケーション(SharePoint、S3、Confluence など)にあるドキュメントの元のファイルサイズ(処理前の生データ)で測定されます。ユーザーごとに割り当てられ、組織レベルでプールされます(Professional: 25 GB/ユーザー、Enterprise: 50 GB/ユーザー)。組織全体のプール容量を超過した場合、$5/GB/月の料金が発生します。
まとめ
- Quick Suite への変更は見た目だけです。既存のダッシュボード、分析、データセットはすべてそのまま使えます
- 新しい 5 つの AI 機能(Spaces、Chat Agents、Research、Flows、Automate)で、ダッシュボードのデータを AI チャットや自動化ワークフローに活用できるようになりました
- セキュリティ面は安心です。データは AWS 外に出ず、LLM の学習にも使われません
- 東京リージョンで 2026年3月25日から利用可能です
- プロモーション期間(〜4/30)に Enterprise 機能を試せます
おわりに
多くの方にご参加いただき、どうもありがとうございました。以前書いたブログがきっかけに今回のウェビナーが企画されたため、ご興味あればご覧ください。








