【アップデート】Google Cloud Monitoring のアラートポリシーが有料化されるので詳細と対策をまとめた
はじめに
引用:早ければ 2025 年 1 月 7 日以降、Cloud Monitoring でアラート ポリシーの使用に対する課金が開始されます。
上記のように、Cloud Monitoring にてアラートポリシーに課金が発生するアップデートがあるようです。
こちらを知らずにアラートポリシーを放置している場合、思わぬ課金増加につながる可能性もあるので、今回ブログで共有しようと思います。
有料化の理由についても調査をしましたが、特にドキュメントに記載はありませんでした。おそらくアラートポリシー自体を適切に管理してほしいという思いがあるのではないでしょうか。(推測です)
アラートポリシーとは
システムの状態を監視し、問題が発生した際に通知するための設定であり、以下の2種類のデータを監視対象とします。
- Cloud Monitoringが記録する時系列データ
- Cloud Loggingが保存するログデータ
アラートポリシーの仕組みについては、以下のような流れとなります。
- 管理者が事前に条件を設定して通知を作成する。
- そして、監視対象のデータがその条件に合致すると、以下の動作が発生します。
- Monitoringシステムが「インシデント」(問題事象)を記録
- 指定された方法で関係者に通知
つまり、アラートポリシーは「いつ」「どのような状況で」「誰に」「どのように」通知するかを定義する仕組みで、システムの異常を検知し通知するための機能です。
有料化の詳細
もともとアラートポリシー自体を作成/保持するのに、課金は発生しませんでした。今回のアップデートにより以下のような課金体系に変更されるようです。
- アラート ポリシーの条件ごとに月額 1.50 ドル。
- メトリックアラートポリシー条件のクエリによって返される 1,000,000 個の時系列あたり 0.35 ドル。
よって、条件ごとに月額1.50 ドルが課金されるようになります。
さらに条件に対する課金を停止するには、アラート ポリシーを削除する必要があります。 ポリシーをスヌーズまたは無効にしても、課金は停止されませんので、ご注意ください。
ユーザーへの影響と対策
現時点で既に作成してあるアラートポリシーに対して課金がされるという文言は、ドキュメントからは見つかりませんでした。
ただし、アラートの料金の詳細を見ても、アラートポリシーごとに2025年1月7日以降課金が開始されるとあるので、課金開始以降に既存のアラートポリシーについても料金が発生する、と考えるのが安心です。
考えられる対策を以下にまとめました。
対応策
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現在のアラートポリシーの棚卸し
- Cloud Asset Inventory を使用して、アラートポリシーの一覧を取得する
- 使用頻度や重要度を評価し、不要なポリシーを特定する
- 使用していないアラートポリシーの削除
- テスト用のアラートポリシーの削除
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アラートポリシーの最適化
- 類似したポリシーの統合
- 条件の見直しによるアラートの効率化
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定期的なレビュー体制の構築
- 月次や四半期ごとのアラートポリシーレビューを実施
- 月または週ごとのアラートポリシーの棚卸しを行う
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1 つのアラートポリシーを使用して複数のリソースをモニタリングする
- 条件ごとに$1.50の課金が発生するためポリシー数を最小限に抑える
公式のドキュメントにも詳細な対応策がありましたので、参考にしてください。
まとめ
Cloud Monitoringにおけるアラートポリシーが2025年1月7日から有料化され、課金は条件ごとに発生し、不要な支出を避けるためには適切な管理と対策を取る必要があります。
既存のアラートポリシーについても、2025年1月7日以降に課金が発生するという文言は私の方では見つかりませんでした。ただし課金開始日までに対策することで思わぬインシデントは防げるでしょう。
現在アナウンスされている有料化期間まで、半年ほど時間があるので計画的に対策を実施することを検討していただければと思います。