[アップデート] Monitoring Query Language (MQL) が非推奨へ
Cloud Monitoring の Metrics Explorer や アラートポリシーで時系列データの収集やフィルタリングを行うための Google Cloud 独自のクエリ言語である Monitoring Query Language (MQL) が 推奨クエリ言語ではなくなるというアップデートが公開されましたので共有します。
先にお伝えしますが、MQL で作成した既存のダッシュボードやアラートポリシー自体が利用不可となったり移行が必要となることはありませんのでご安心ください。
詳細は以下ドキュメントをご参照ください。
アップデート概要
- 2024/10/22 に MQL が推奨クエリ言語でなくなり、MQL に関する幾つかの機能が利用不可となる。
- 2025/7/22 に Cloud Console から MQL に関する機能が利用不可となり、カスタマーサポートも終了する。
- 時系列クエリのオープンソース標準である PromQL(※) への移行を推奨する(またはCloud Consoleの対話型クエリビルダーを利用)。
- MQL クエリ自体が利用不可とはならず、MQL で作成した既存のダッシュボードやアラートポリシーは引き続き利用できる。
※PromQL(Prometheus Query Language):オープンソースの Prometheus によって収集された時系列データの集計や可視化のためのクエリ言語。Grafana などの 3rd パーティーツールでもサポートされており、幅広いユーザに利用されているためナレッジも豊富。
影響
MQL で作成した既存のダッシュボードやアラートポリシーは引き続き利用できます。そのため移行等の対応は不要です。
Cloud Console で MQL に関する機能が利用できなくなりますが、Cloud Monitoring API を利用して引き続き MQL によるクエリを実行することは可能です。
スケジュールと詳細
2024/10/22
以下の機能が利用できなくなります。
- MQL コードエディタの自動補完機能
- Metrics Explorer クエリビルダ⇔MQLのクエリ変換機能
MQL コードエディタの自動補完機能
Metrics Explorer クエリビルダ⇔MQLのクエリ変換機能
2025/7/22
以下のステータスとなります。
- Cloud Console を使用した新しい MQL チャート、ダッシュボード、アラートポリシーの作成が不可 (Cloud Monitoring API を利用して MQL クエリでダッシュボードやアラートポリシーを作成することは引き続き可能)
- MQL コードの記述に関するカスタマーサポートを終了
まとめ
今後モニタリングのためのクエリを作成する際は、引き続き Cloud Monitoring API からの MQL の利用は可能ですが、サポート対象外となることから PromQL か Cloud Console のクエリビルダーを利用してダッシュボードやアラートポリシーを利用するのがよいでしょう。
PromQL に関してはオープンソースの Prometheus に由来するクエリ言語であり、広範なコミュニティサポートやエコシステムとの互換性、豊富なナレッジの恩恵を受けることができますので、MQL を活用していたユーザは PromQL の利用をご検討いただくとよいかもしれません。
クエリエディタで PromQL を選択することで、Google Cloud 組み込みの PromQL エディタ機能を利用できます