[アップデート] コスト配分タグでアカウントタグが使えるようになりました
いわさです。
先日のアップデートで、コスト配分タグにアカウントタグが使えるようになりました。
アカウントタグは AWS Organizations で複数のアカウントを管理する際に、アカウントごとに付与するタグで従来から設定することが出来ていました。
コスト配分タグの管理画面でこのアカウントタグをコスト配分タグとして有効化できるようになり、コストエクスプローラーや CUR での分析時に利用できるようになりました。
単独ワークロードが複数アカウントに分散していたり、あるいは一部のリソースはコスト配分タグをそもそもサポートしていないものもあるので、そういった際にアカウント単位でグルーピングしながらコスト分析できるようになります。
今回設定してみましたのでその様子を紹介します。
アカウントタグを設定
まずはアカウントタグの設定を行いましょう。
今回は私の検証用の Organizations を使いたいと思います。Organizations からメンバーアカウントを選択します。

アカウント詳細画面でアカウントごとにタグを設定します。通常のリソースタグと同じ感じで、任意のキーとバリューを設定します。


今回は Account1 と Account2 のaccount-groupというタグにaaaを、Account3 と Account4 にbbbを設定しました。
アカウントタグをコスト配分タグに設定
続いて、このタグをコスト配分タグとして有効化しましょう。
コスト配分タグというのはすべてのタグが勝手にコストエクスプローラーなどで使えるようになるわけではなく、「このタグはコスト配分タグですよ」という有効化作業が事前に必要です。

この時、「このタグ」については既存のリソースなどに設定済みのタグから選択する形になるのですがすべてのタグが選択できるわけではありませんでした。
今回のアップデートでアカウントタグが選択・有効化できるようになっています。
アカウントタグを設定した直後は選択候補に抽出されないので少し時間をあける必要があります。フィルターのタイプで「アカウント」を指定すれば良いのですが、次のように表示されませんね。表示されているのは今回設定したものではなくて既存のアカウントタグでした。

私の場合は半日から1日くらい後に次のように表示されるようになりました。

account-groupタグをコスト配分タグとして有効化します。

アカウントタグを使う
そしてコスト配分タグとして有効化できたので、コスト関係の分析機能などで使ってみましょう。
ただし、ここでもまたコスト配分タグとして有効化直後は選択することが出来なかったのまた時間をあける必要がありそうです。
コスト配分タグ有効化直後は次のようにコスト配分タグの選択肢に出てこないです。

Cost Explorer
また、半日〜1日後くらいですかね、時間をあけたところ次のように表示されるようになりました。

まず、通常ディメンションを連結アカウントにした場合は次のようにアカウント単位でグループ化された料金を表示することが出来ます。

以下がディメンションにアカウントタグを指定した場合です。
アカウントをさらにグルーピングすることが出来ました。また、ディメンションで指定したコスト配分タグが設定されていないアカウントについては「タグキーがありません」としてその他の扱いでグループ化されていることが確認できますね。

Cost Anomaly Detection
AWS Cost Anomaly Detection は機械学習ベースでコストの異常を検出してくれるサービスです。
先日のアップデートでコスト配分タグを指定したモニタリング設定ができるようになっています。
確認してみると今回のアップデートでアカウントタグも指定できるようになっていました。

さいごに
本日はコスト配分タグでアカウントタグが使えるようになったので使ってみました。
マルチアカウント管理中で複数アカウントのコストを横断的に管理している場合、アカウントタグのコスト配分化は便利に使えそうです。有効化のタイムラグなどがあるのでそこに注意しながら有効化してみてください。
ちなみにアカウントタグもリソースタグも同じタグキーを使いつつコスト配分タグとして有効化が出来るので、コスト分析でタグを指定する際はアカウントタグとリソースタグのどちらのタグなのか意識しながら使い分ける必要がありそうですね。








