[アップデート] コスト配分タグに IAM Identity Center の一部のユーザー属性が利用できるようになりました

[アップデート] コスト配分タグに IAM Identity Center の一部のユーザー属性が利用できるようになりました

2025.12.31

いわさです。

先日、コスト配分タグにアカウントタグが利用できるようになるアップデートを紹介しました。

https://dev.classmethod.jp/articles/cost-allocation-tags-account/

そちらのアップデートと同じくらいのタイミングなのですが、コスト配分タグにユーザー属性が利用できるなるというアップデートもありました。

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/cost-allocation-using-users-attributes/

Amazon Quick Suite や Amazon Q Developer など、一部の AWS サービスでは IAM Identity Center のユーザーベースでサブスクリプション管理されるものがあります。
そういった時にユーザーごとに設定されている一部のユーザー属性をコスト配分タグとして使えるようになりました。
例えば全社で Amazon Q Developer Pro を導入した時に、ユーザー属性に部署を指定していれば、Cost Explorer などから部署ごとのコストを確認することが出来るようになります。

ユーザー属性を設定して AWS サービスのサブスクリプション適当に用意する

今回の機能ですが、以下の公式ドキュメントに仕様が記載されています。

https://docs.aws.amazon.com/awsaccountbilling/latest/aboutv2/user-attributes-cost-allocation.html

こちらによると次のように、Cost centerDivisionOrganizationDepartmentの4つがサポートされているようです。

Select up to four attributes from the available options: Cost center, Division, Organization, and Department.

ということで何名かユーザーを用意し、それぞれコストセンター・組織・課・部を設定してみました。

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そして、今回は Amazon Q Developer と IAM Identity Center を統合して、Amazon Q Developer Pro ライセンスをいくつか用意しました。知らなかったのですが Amazon Q Developer ライセンスってまだ作れるんですね。強制的に Kiro になるのかなと思ったら、レコメンドはされますが Q Developer ライセンスを購入することも出来るようでした。

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ユーザー属性のコスト配分タグを有効化する

そして、前回と同じようにコスト配分タグの画面で検索しようとすると、タイプに「ユーザー属性」を指定できるようになっています。これかぁ。
しかし検索しても何も出てきませんね。

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このユーザー属性ですが通常のタグを有効化する方法と異なり、ユーザー属性用の特殊な操作が必要です。
「請求とコスト管理」コンソールから「コスト管理の設定」メニューを開きます。
その中に次のように「コスト配分用のユーザー属性」というものが追加されていました。ここで好きな属性を有効化できますが本日時点ではこの4つの中から選択する必要があります。

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ここでチェックして保存すると、次のようにユーザー属性タイプのコスト配分タグが自動でアクティブになりました。

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コストエクスプローラーで使ってみる

ということでコストエクスプローラーで使ってみましょう。
次のように Amazon Q Developer Pro の料金が発生している状態です。

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いつものようにコスト配分タグを有効化した直後はタグから選択が出来ませんでした。やはり数時間のタイムラグがあるみたいですね。

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最大24時間反映までかかるとよく見るので24時間後に確認してみたところ、グループ化の条件などでユーザー属性のタグを指定できるようになりました。おお。

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例えばdivisionを選択してみると、次のように部署別の料金が確認できるようになりました。

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さいごに

本日はコスト配分タグに IAM Identity Center の一部のユーザー属性が利用できるようになったので使ってみました。

ドキュメントによると対象サービスが Amazon Q Business, Amazon Q Developer, Amazon Quick Suite くらいみたいなのでどの程度活用できるか微妙ですが、ユーザーベースのライセンスだけ管理したいというケースも聞いたことがあるので意外に採用できるところあるかもしれませんね。IAM Identity Center の利用が前提になりますけど。

なお、ドキュメントによると前提条件に外部 IdP からの属性取り込みが前提かのように記載されていますが、私は今回外部 IdP 連携せずに手動でユーザの属性を入力しています。

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