[アップデート] データベースリソースでもSavings Plansの購入ができるようになりました #AWSreInvent

はじめに

AWS re:invent 2025にてDatabase Savings Plansが一般提供（GA）となりました。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/12/database-savings-plans-savings/

Today, AWS announces Database Savings Plans, a new flexible pricing model that helps you save up to 35% in exchange for a commitment to a consistent amount of usage (measured in $/hour) over a one-year term with no upfront payment.

Database Savings Plans automatically apply to eligible serverless and provisioned instance usage regardless of supported engine, instance family, size, deployment option, or AWS Region. For example, with Database Savings Plans, you can change between Aurora db.r7g and db.r8g instances, shift a workload from EU (Ireland) to US (Ohio), modernize from Amazon RDS for Oracle to Amazon Aurora PostgreSQL or from RDS to Amazon DynamoDB and still benefit from discounted pricing offered by Database Savings Plans.

Database Savings Plans will be available starting today in all AWS Regions, except China Regions, with support for Amazon Aurora, Amazon RDS, Amazon DynamoDB, Amazon ElastiCache, Amazon DocumentDB (with MongoDB compatibility), Amazon Neptune, Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra), Amazon Timestream, and AWS Database Migration Service (DMS).

You can get started with Database Savings Plans from the AWS Billing and Cost Management Console or by using the AWS CLI. To realize the largest savings, you can make a commitment to Savings Plans by using purchase recommendations provided in the console. For a more customized analysis, you can use the Savings Plans Purchase Analyzer to estimate potential cost savings for custom purchase scenarios. For more information, visit the Database Savings Plans pricing page and the AWS Savings Plans FAQs.

AWS は本日、Database Savings Plans を発表しました。これは、1 年間の契約期間を通じて一定量の使用量（$/時間単位）を契約することで、最大 35% のコスト削減を実現する、柔軟な新しい料金モデルです。前払い金は不要です。

Database Savings Plans は、サポートされているエンジン、インスタンスファミリー、サイズ、デプロイメントオプション、AWS リージョンに関係なく、対象となるサーバーレスインスタンスおよびプロビジョニング済みインスタンスの使用量に自動的に適用されます。例えば、Database Savings Plans を使用すると、Aurora db.r7g インスタンスと db.r8g インスタンス間の変更、ワークロードを欧州（アイルランド）から米国（オハイオ）に移行、Amazon RDS for Oracle から Amazon Aurora PostgreSQL へ、または RDS から Amazon DynamoDB へモダナイズする場合でも、Database Savings Plans の割引価格の恩恵を受けることができます。

Database Savings Plans は、本日より中国リージョンを除くすべての AWS リージョンでご利用いただけます。Amazon Aurora、Amazon RDS、Amazon DynamoDB、Amazon ElastiCache、Amazon DocumentDB (MongoDB 互換)、Amazon Neptune、Amazon Keyspaces (Apache Cassandra 用)、Amazon Timestream、AWS Database Migration Service (DMS) がサポートされます。

Database Savings Plans は、AWS Billing and Cost Management コンソールまたは AWS CLI から開始できます。最大の節約を実現するには、コンソールに表示される購入推奨事項を利用して Savings Plans を契約することをお勧めします。よりカスタマイズされた分析を行うには、Savings Plans Purchase Analyzer を使用して、カスタム購入シナリオにおける潜在的なコスト削減額を見積もることができます。詳細については、Database Savings Plans の料金ページと AWS Savings Plans のよくある質問をご覧ください。

Database Savings Plansとは

Database Savings Plansは、コミットメント額を指定する購入方法であるSavings Plansの一種で、 AWS マネージドデータベースサービスを対象にSavings Plansでの購入を可能にした ものです。オンデマンドと比較して最大35%割引が適用されます。

対象のデータベースは下記です。

• Amazon Aurora
• Amazon RDS
• Amazon DynamoDB
• Amazon ElastiCache
• Amazon DocumentDB
• Amazon Neptune
• Amazon Keyspaces
• Amazon Timestream
• AWS DMS

これまでAmazon AuroraやAmazon RDSといったデータベースサービスのコスト最適化を行う場合に、リザーブドインスタンス(RI)という購入方法を利用するしかありませんでした。
リザーブドインスタンス(RI)では購入する際に下記を指定する必要がありました。

• エンジンのタイプ
• DB インスタンスクラス
• デプロイオプション
• リージョン
• DB インスタンスの数

Database Savings Plansではこれらの指定が全て不要になり、 時間単位のコミットメント金額 を指定するだけで済みます。

参考

• EC2 でリザーブドインスタンス（RI）と Savings Plans （SP）のどちらを選ぶべきか？基準とするための最強の比較表を作ってみた
• AWSのSavings Plans（SP）とは何か？メリットや適用イメージを徹底解説

何が嬉しいか？

コスト最適化のハードルが下がる

Database Savings Plansの登場で一番嬉しいことは、 コスト最適化のハードルが下がる ことです。

前述の通り、これまでデータベースサービスのコスト最適化を行うためには、対象のDBインスタンスのエンジンのタイプやインスタンスクラスを指定してリザーブドインスタンス(RI)を購入する必要がありました。
数が少ないうちは良いですが、環境内のリソースが増えるにつれてこの洗い出しが大変になります。

Database Savings Plansでは時間単位のコミットメント金額のみを指定するだけで良いので、リソースの棚卸しや見積もりにかかる工数が大幅に削減できます。

コミットメント購入可能なリソースが増えた

これまで下記のAWSサービスではリザーブドインスタンスやSavings Plansのような購入方法がありませんでした。

• Amazon DocumentDB
• Amazon Neptune
• Amazon Keyspaces
• Amazon Timestream
• AWS DMS

Database Savings Plansの対象にこれらが追加されたことで、 コミットメント購入によるコスト最適化できるAWSリソースが増えた ことになります。

Database Savings Plansの注意点

Database Savings Plansは柔軟性や導入コストの面で非常に良い機能ですが、実際に削減できるコストはリザーブドインスタンス(RI)の方が大きいです。
それぞれの最大の割引額を以下に整理するとこうなります。

AWSサービス	リザーブドインスタンス	Database Savings Plans
Amazon Aurora	最大69%	最大35%
Amazon RDS	最大69%	最大35%
Amazon DynamoDB	最大77%(リザーブドキャパシティ)	最大18%
Amazon ElastiCache	最大55%(リザーブドノード)	最大18%
Amazon DocumentDB	-	最大35%
Amazon Neptune	-	最大35%
Amazon Keyspaces	-	最大35%
Amazon Timestream	-	最大35%
AWS DMS	-	最大35%

参考

• Amazon RDS Reserved Instances
• DynamoDB reserved capacity
• Amazon ElastiCache pricing

購入方法

AWS re:Invent 2025での発表に合わせて、AWS Blogが更新されており、購入方法が記載されています。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/introducing-database-savings-plans-for-aws-databases/

コンソールの操作方法はシンプルで、以下の入力のみで購入可能です。

最後に

Database Savings Plansの利用によって、柔軟かつ少ない工数でコストの最適化が可能になりました。

コスト削減をしたいがそこに時間かける余裕はないという課題に対する一つの解決策になるかと思います。