[レポート]Duolingoの実験を重視する企業文化がイノベーションを推進する方法 #INO112
こんにちは。
リテールアプリ共創部のmogiです。
普段の業務ではクラスメソッドダナンやパートナー企業と共にアプリやWEB開発を行っており、プロジェクトマネージャーやスクラムマスターを担当しています。
今回、初めてre:Inventに参加させてもらっています。
海外に行く度に、もっと英語が話せたら良いなと感じ、日々外国語学習アプリのDuolingoを利用して勉強しています。
語学学習は継続することがとても大事ですが、Duolingoには楽しみながら継続する仕組みが豊富で、気付いたら日々の習慣として勉強することが出来ています。
そんなDuolingoが、どのような企業文化の中で生まれているのかセッションがありましたのでレポートします。
Duolingoとは
Duolingoは、世界で5億人以上が利用している世界最大の語学学習アプリです。40以上の言語に対応しており、英語、スペイン語、フランス語、中国語など、様々な言語を学ぶことができます。
最大の特徴は、ゲーミフィケーションを活用した学習方式です。「Duo」という緑のフクロウのマスコットキャラクターが学習をサポートし、ゲーム感覚で楽しく語学を学べるよう設計されています。また、連続学習日数を記録する「ストリーク」機能や、ポイント・バッジシステム、リーダーボードなど、学習のモチベーションを維持するための様々な工夫が施されています。
アプリの基本機能は無料で利用できますが、広告なしでの利用やオフライン学習などのプレミアム機能は有料となっています。AIテクノロジーを活用して個々のユーザーの学習パターンを分析し、最適な学習体験を提供することで、効果的な語学学習を実現しています。
セッション内容紹介(公式)
スピーカー
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Ellen Cowan
Principal Innovation Specialist, Amazon Web Services (AWS) -
Sean Colombo
VP of Engineering, Duolingo
内容
セッションAWSのイノベーション変革チームで働くEllen Cowan氏とDuolingoのVPoEであるSean Colombo氏の対話形式で進められました。
対談では、Duolingoの成長戦略や、それを支える上での企業文化について下記のような視点から様々な解説がされました。
- Duolingoの成長戦略
- 2018年から急成長を遂げ、ユーザー数を10倍に増加
- 製品イノベーションと実験重視の文化が成功の鍵
- 同時に300もの実験を実施
- 小さな改善の積み重ねを重視
- 実験文化の特徴
- データに基づく意思決定
- 失敗を恐れない文化
- 素早い実験と反復
- 効果のないものは早期に中止
- 製品開発アプローチ
- 機能ではなく、メトリクス(評価指標)中心の組織構造
- ユーザーエンゲージメントを重視
- 「Copy and Innovate」(模倣してから革新)の戦略
- 継続的な改善サイクル
- 技術とエンジニアリング
- 独自の実験プラットフォームを開発
- マイクロサービスアーキテクチャの採用
- 「Golden Path」による技術選択の柔軟性
- 高速な開発サイクルの実現
- 組織文化
- 「Learners First(学習者第一)」の原則
- 親切でありながら率直なフィードバック文化
- チーム間の密接な連携
- データ駆動型の意思決定
スピーカー
セッションは二人の対話形式
顧客とプロダクトに集中
プロダクト志向
イノベーションを生むには企業文化が大事
感想
Duolingoが急成長を続け、学習者が楽しく続けられる仕組みが作られる背景がよく理解できました。
イノベーションを生むには、意識的な戦略性や、何を大事にするかの企業文化がとても大事だと思いました。
振り返るとDuolingoの戦略や企業文化は、クラスメソッドの顧客を第一に考え「やってみる」文化にとても似ていると感じます。今後もそのような文化を大事にしつつ、常に成長するための戦略を考えていきたいです。