結局DXて何をすることなのか、非技術者の目線で改めて考えてみた
こんにちは!営業統括本部公共ソリューションチームの深田です。
本日は、クラスメソッドで営業活動をしていてよくご相談いただく「DX」について調べ、考えてみました。
DXは世の中に浸透している言葉ですが、自分自身もっと具体的に理解をしたいと思いブログ記事にしてみます。
※本記事では一部情報処理推進機構が公開しているドキュメントの言い回しを引用しています。引用元については都度記載いたします。
DXって何をすることか、イメージわきますか?
「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネス・モデルを展開する新規参入者が登場し、ゲームチェンジが起ころうとしています。こうした中で、各企業は、競争力維持・強化のために、デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)をスピーディーに進めていくことが求められています。」
情報処理推進機構:デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
自社環境がどれくらいDXを推進できているのかを知る方法
情報処理推進機構のホームページに記載されている、DX推進指標をもとに自己診断の実施ができます。DX推進に向けた「経営・ITシステムのあるべき姿」と現状のギャップを知り、経営層、事業部門、DX・IT部門など関係者どうしの目線を合わせることで、今後の取り組みを考える土台づくりとして、自己診断フォーマットが公開されています。
DX推進指標による自己診断の結果をIPAに提出すると、ベンチマークレポートがもらえます。
自己診断フォーマットは経営幹部や事業部門、DX部門、IT部門などの関係者が集まり議論して記載していくことが推奨されています。DXが個別の部門ではなく多くのステークホルダーが関わり進めていく事で実現するものであることが改めて分かります。
「DX推進指標」とそのガイダンス
こちらのドキュメントで、DX推進指標に関するガイダンスを読む事ができます。
特に印象に残った章を紹介します。
5.1.1ビジョン
《ビジョンの共有》
データとデジタル技術を使って、変化に迅速に対応しつつ、顧客視点でどのような価値
を創出するのか、社内外でビジョンを共有できているか。DX の取組状況について、よく聞かれるのが、PoC からビジネスにつながらないといった悩みである。その場合の原因の一つとして考えられるのは、ユーザエクスペリエンスにおいてどのような価値を生み出すか、What が語られておらず、ともすると、「AI を使ってやれ」の号令で、How から入ってしまっていることにある。こうした状況に陥らないよう、DX の取組を進める上では、顧客視点でどのような価値を生み出すのかについて、ビジョンを明確にし、社内外で共有することが不可欠である。
「Whatが語られずHowから入ってしまう」「顧客視点でどのような価値を生みだすのか」
これらは営業活動においても陥りがちなポイントであり、通じる部分があるなと感じました。
5.1.3仕組み
《マインドセット、企業文化》
4.挑戦を促し失敗から学ぶプロセスをスピーディーに実行し、継続できる仕組みが構築で
きているか。DX によって創出される価値は、必ずしも事前に想定できるとは限らないため、挑戦すること、失敗から学ぶことが重要である。また、挑戦や失敗からの学習をスピーディーに繰り返し、かつ、継続できることが必要である。このため、「仮説設定→実行→検証→仮説修正」の繰り返しのプロセスをスピーディーにまわしながら、「優先順位」→「予算割り振り」のサイクルを環境変化に応じて迅速に変化させるための「プロセス」、「プロジェクト管理」、「評価」の仕組みを整備し、確立しているかどうかが、DX 推進のカギであり、行き当たりばったりにしないためのポイントである。
「仮説設定→実行→検証→仮説修正」をスピーディーに繰り替えしていくことは営業活動はもちろん、多くの業務で重要な考え方と言えます。
DXの推進の基本は普段の業務で必要となる考え方に似ているのかもしれません。
より効果的に策を講じる工夫が必要がある
これまでの既存システムが老朽化・複雑化・ブラックボックス化する中では、新しいデジタル技術を導入したとしても、データの利活用・連携が限定的であるため、その効果も限定的となってしまうといった問題が指摘されています。また、既存システムの維持、保守に資金や人材を割かれ、新たなデジタル技術を活用したIT投資にリソースを振り向けることができないといった問題も指摘されています。
情報処理推進機構:デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
結局DXとは何なのか
ここまで調べてみて、結局DXとは何なのかを再度考えてみます。
DXは自社の競争力維持・強化のための手段であり、実施するDX推進の策が自社の顧客にとってどのような価値を見出すのかを軸に考えていく必要があるようです。
社内の多くのステークホルダーの視点で自社のDX推進における方針を決めていきます。
以上から、DXとは統一的に決まっている事柄ではなく「何を実現したらDX推進につながるか」は各社によって異なると考えられます。
クラスメソッドでは、クラウドの活用以外に、データ分析、生成AI活用などの軸でお客様のDX推進を支援可能です。