Amazon ECSコンソールの新しいリアルタイムデプロイ可視化機能を試してみた
はじめに
2026年7月1日、Amazon ECSコンソールにリアルタイムデプロイ可視化機能が追加されました。
これまではデプロイ状況を「イベント」タブのテキストログで追う必要がありましたが、今回のアップデートで「デプロイ」タブにリアルタイムのタイムラインが導入されました。
新機能で確認できる主な情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| デプロイタイムライン | 各フェーズ(例:開始、進行中、完了、ロールバック中)の進捗を自動リフレッシュで表示 |
| タスク起動・ドレインの進捗 | 新タスクの起動数、旧タスクのドレイン状況をプログレスバーで表示 |
| サーキットブレーカー | 失敗タスク数と閾値のリアルタイムトラッキング |
| 失敗タスク診断 | エラー内容、タスク詳細・ログ・トラブルシューティングガイドへのディープリンク |
| CloudTrail連携 | 「CloudTrail で表示」ボタンからデプロイ関連イベントに直接ジャンプ |
追加料金なしで、ローリングアップデートタイプを使用するECSサービスで利用可能です。
正常デプロイ時のタイムライン表示
Fargateクラスター上にnginxコンテナのサービス(desiredCount=2、サーキットブレーカー有効)を作成し、デプロイの様子を「デプロイ」タブで確認しました。
デプロイ開始直後
サービスを作成すると、「デプロイ」タブにタイムラインが表示されます。

- 左側(デプロイタイムライン):「デプロイが開始されました」「進行中」の各フェーズが表示され、最新のサービスイベントとタスク起動の進捗バーが確認できます
- 右側(モニタリング): サーキットブレーカーの状態(失敗タスク数としきい値)、デプロイアラーム、ヘルスチェックステータスが一覧で表示されます
デプロイ進行中〜完了
今回の環境では、2件のタスクが起動して正常状態になると進捗バーが100%になりました。

デプロイが完了すると各フェーズにチェックマークが付きます。今回は開始から約3分半で完了しました。

ローリングアップデート時の表示
タスク定義を更新してサービスをupdateし、ローリングアップデートの中間状態を確認しました。

ローリングアップデートでは以下の情報が同時に表示されます。
- 新しいタスク起動の進捗: 進捗バーで表示(この例では50%、1件実行中 / 1件保留中)
- 古いタスクのドレインの進行状況: ドレイン対象のタスク数と停止状況
- サービスリビジョン一覧: ターゲット(新)とソース(旧)のタスク数・ステータスが一覧表示
デプロイ失敗時の表示
存在しないコンテナイメージを指定したタスク定義でサービスを更新し、意図的に失敗させました。
失敗タスクの診断表示

タイムラインの下部に赤字で「最近の障害: タスクが停止しました」と表示され、エラー内容(CannotPullContainerError)が確認できます。以下のリンクが提供されます。
- タスクの詳細を表示: 失敗したタスクの詳細画面に遷移
- ログを表示: タスクのログタブに遷移
- トラブルシューティングガイドを表示: AWSドキュメントの該当ガイドに遷移
失敗タスクの詳細画面
「タスクの詳細を表示」をクリックすると、タスク詳細画面に停止理由がバナーで表示されます。

エラーメッセージ、停止時刻、イメージURIが表示されます。「Amazon Qで検査」ボタンや「トラブルシューティングガイドを表示」リンクも用意されています。
サーキットブレーカーによるロールバック
今回はサーキットブレーカーでロールバックを有効にしているため、失敗が閾値に達するとロールバックが実行されます。

画面上部に黄色のバナーで「サーキットブレーカーのしきい値を超えたため、サービスデプロイがロールバックされました」と表示されます。右側のモニタリングパネルではサーキットブレーカーが「トリガーされました」(赤ラベル)に変化し、失敗したタスク数と閾値が確認できます。
タイムラインにも「ロールバック中」のフェーズが追加されます。
CloudTrail 連携
「CloudTrailで表示」ボタンをクリックすると、デプロイ時間帯やリソース名で絞り込まれたCloudTrailイベント履歴画面に遷移し、関連するECS APIイベントを確認できます。

イベントをクリックすると、API呼び出しの詳細が確認できます。

まとめ
ECSコンソールの「デプロイ」タブに追加されたリアルタイム可視化により、デプロイの進行状況を手動リロードなしで追跡しやすくなりました。
正常時はタスク起動の進捗やフェーズ遷移を確認でき、失敗時はエラー内容や診断リンクがタイムライン上に表示されます。ローリングアップデート中の新旧タスクの状態や、サーキットブレーカーによるロールバック状況も同じ画面で確認できるため、デプロイ時の状況把握や失敗時の初動対応に役立つ機能だと感じました。







