Fastly Yamagoya Meetup 2017に参加した #yamagoya2017
ども、大瀧です。
Fastlyさんのミートアップイベント、Fastly Yamagoya Meetup 2017に参加しました。セッションレポートが大の苦手なので、感想をうだうだと書いてみます。セッションスライドはアップされ次第、載っけるつもりです。
と、その前にまずは前置きとして、イベント名についての補足を。
Fastlyとは
Fastly, Inc.はCDNサービスであるFastlyを提供するサービスプロバイダです。 グローバルにPOPを持つのはもちろんのこと、エッジクラウドを標榜しVCL(Varnish Configuration Language)をベースとしたプログラマブルなキャッシュ機構や高速なコンフィグ伝搬、キャッシュ削除など高機能がウリです。 @miyagawaさんをはじめ著名なエンジニアが次々とジョインしていることでも有名ですね。
Yamagoyaとは
告知ページに説明がありました。
ところで、なんで「Yamagoya」なの?
Fastly は Altitude というイベントを毎年サンフランシスコにて開催していますが、山に関するキーワードが多用されます。 日本では Fastly 利用をすでにされた方(頂上見てきた方)とこれから Fastly 利用を検討される方(これから頂上に向かう方)が山の中腹にある山小屋で情報交換をできる場として Yamagoya とさせていただきました。
技術ミートアップ、という受け取り方で良さそうです(^^
事例セッション
途中参加だったので、Cookpadさんと日経さん、メルカリさんの事例が聞けました。
CPさんは、Cookpad.comでは日本向けと各国向けサイトが同一ドメインで同居しているという辛い状況からFastlyを段階的に適用していく様子や、オペレーション状況を https://status.fastly.com で詳細に確認できるのが良いなど運用の知見を紹介されていました。
日経さんはmicroserviceのハブとしてのFastlyの活用例として、VCLでのOAuth 2リソースサーバーのJWTトークンの検証やオリジンからのレスポンスにVaryヘッダを付けてユーザーグループごとのコンテンツキャッシュなど、先進的な事例を披露いただきました。
フィナンシャルタイムズ(現在日経グループ傘下)でのFastlyの構成と関係があるみたい。
メルカリさんは、CDN切り替えに起因するセキュリティインシデントの詳細な解説や対処策という、胃が痛くなるような運用の様子を紹介いただきました。キャッシュ保持期間が0の場合でもRequest collapsingによって他のクライアントにキャッシュが渡るという動作は興味深かったです。
いずれの事例も本番でFastlyをヘビーに使い倒す、実践的な事例でした。(自分は聞いてないのですが)その前の概論セッションで説明されていたであろうFastlyの様々な機能の実例としても参考になるものだったのではないでしょうか。
キーノートっぽいの
最後の2セッションは、Fastlyの開発のみならずHTTP/2やQUICの標準化に取り組むエンジニアとしてMark NottinghamさんからHTTP黎明期からHTTP/2に至る歴史とその貢献者についての総論、奥 一穂さんからHTTP/2からQUICに至る詳細な技術解説とCDNとの関係をお話しいただきました。
インターネットの標準規格というと雲の上の偉い人たちがコソコソ決めているイメージがありますが、オープンで活発な議論が行われている様子、そしてなにより実際にコミットしている開発者自身から対面で話を聞けることが、生身のエンジニア達が喧々諤々と標準規格を決めているのだなと実感できて良かったです。ここが機能として足りないからこういう新たな仕様を提案しているといったトピックは、聞いていてとてもワクワクしました!
まとめ
Fastlyのミートアップイベント、Fastly Yamagoya Meetup 2017の感想を書いてみました。Fastlyの皆さん、事例セッションを担当いただいたスピーカーの皆さん、貴重なお話をありがとうございました!
情報量がものすごく多く全然メモれなかったので、セッションの様子はTogetterを参照いただくのが良いと思います。
miyagawaさんのFastly on Fastlyの話がメチャクチャ面白かったです!