Cloud CDN でコスト削減に有効な設定があれば教えてください
困っていた内容
Cloud CDN を利用して、外部アプリケーションロードバランサと Cloud Storage の構成で Web サイトを配信しています。当初はページ更新を即時反映するためキャッシュを無効化していましたが、その結果ネットワーク転送費用が想定外に増加したため、一部のパスを除きキャッシュを有効化しました。
しかし、キャッシュヒット率があまり高くないためか、費用削減効果は限定的でした。
他に、コスト削減に有効な Cloud CDN の設定があれば教えてください。
回答
動的圧縮(Dynamic Compression)の自動モードをお試しください。
動的圧縮を有効にする | Cloud CDN | Google Cloud
デフォルトの圧縮モードは DISABLED です。
AUTOMATIC モードを使用すると、Cloud CDN は次の点に基づいて最適な圧縮方法を選択できます。
動的圧縮とは
- レスポンスをエッジサーバで自動圧縮してからクライアントへ送信
- gzip や brotli などの圧縮方式をブラウザの Accept-Encoding に応じて適用
- 圧縮可能なテキスト系データ(HTML, JSON, CSS, JavaScriptなど)が対象
送信データサイズの削減効果
動的圧縮を有効にする | Cloud CDN | Google Cloud
動的圧縮を有効にすると、Cloud CDN から返されるレスポンスは自動的に圧縮されます。ネットワーク経由で送信されるデータのサイズは、通常のケースで 60%~85% 減少します。
注意点
- 圧縮可能なコンテンツタイプ以外は効果が得られないこと
- 本番環境への適用前にステージング環境での挙動確認が必要なこと
まとめ
動的圧縮を使うことで、HTML・CSS・JavaScript・JSON などのテキスト系コンテンツをエッジサーバで自動圧縮し、通信データ量を 60〜85% 削減できます。これにより、キャッシュヒット率に関係なく転送量を抑えられ、費用削減とページ表示速度向上の両方が期待できます。
ただし、圧縮可能なコンテンツタイプのみが対象となるため、全コンテンツで効果が出るわけではありません。また本番環境適用前には必ず検証環境での検証を行い、動作や表示に問題がないことを確認してください。
この記事がどなたかのお役に立てば幸いです。