IT 技術関連のチーム新設について考えてみた

2023.07.07

※ この記事は主に私の暗黙知の文章化になりますので、気楽に見てもらえればと思います。
※ 具体的な手法などの紹介はありません。主題は考え方の紹介になります。

はじめに

こんにちは、アノテーション構築チーム・業務開発オペレーションチームの荒川です。

これから IT 技術に関連するチームの立ち上げを行いたい方、または立ち上げたことがあるけどうまく行かなかった方向けに、私がやってきたことを紹介します。

ちなみに私はアノテーションで 3 チーム立ち上げて、1 チームは後任へ引き継ぎ、残りの 2 チームは今も何とか継続できています。ですが、いわゆるバリバリやってる感じではまったくありません。私の関係者が気楽に仕事を楽しめる方法を模索するタイプです。

需要について(0 → 1)

チームを新たに立ち上げるには、まずは自分で手を挙げなくてはなりません。

何でも手を挙げてやってみれば良いわけではなく、未来が今より安心して食べていけるかという観点で、ある程度需要の見通しが必要です。需要のない業務は、その場限りで終わってしまうため、チームの解散に繋がります。ただし、挑戦して失敗した経験は自分の糧となりますので、一概に悪いことではないと思います。

幸い私はグループ会社に所属しているため、グループで足りない部分を補おうという目的で、需要を予測できました。参考にするものが何もない場合は、会社(自社・関連会社)の経営方針等を見て、じっくりと考えてみるのが良いと思います。私の最近の考え方は、三方良しとなることに重きをおいてます。近江商人の心得に関する言葉ですが、私の中での三方は売り手(自チーム)・買い手(顧客)・世間(ビジネスパートナー・地域社会)です。

立ち上げ期はやる事が多すぎたり、反対にしばらく暇になることもあります。焦らずに、自分で業務量をコントロールできる調整力を上げましょう。1 人で業務をし、顧客からの信頼(連続の発注依頼等)が得られれば上手く行ってると思います。

この時期は色々な関係者に、自分が新しいチームでやっていることをアピールしていきましょう。

メンバーの増員について(1 → 3)

チーム立ち上げ期から成長期に入るには、業務と並行してメンバーの採用を行いますが、無闇にメンバーを増やしても暇な時間が増えるだけです。なので、先に業務範囲や量の拡大を図りましょう。

1 人で安定して(繁忙時でも問題なく)業務遂行できる状態にしておきたいです。私は安定して業務を成功させるための準備が、何事においても非常に重要だと思っています。自分 1 人の業務でも対応手順やドキュメント、ナレッジを意識して文章化することで、日々の業務の安定化に繋がります。

業務が安定したら人を増やしましょう。私が人を増やす時に意識することは、クラスメソッドのカルチャー です。同じ方向を目指すために、会社のカルチャーに馴染めるか、チームで業務拡大することに価値を感じられるかを重要視しています。組織のカルチャーが不明瞭な場合は、先に自分のチームで思い描くカルチャーを定義しましょう。

また、1 人目の応募者が来ても馴染まないと思った場合は、焦らずに見送ることもあります。なぜなら、初期のメンバーが満足いくチームとなれば、将来的にチームのコアや次期リーダーとなることが期待できるからです。

まずはチーム全体で 3 人を目指すのが良いと思います。3 人いれば業務が完全に停止してしまうリスクが減らせます。3 人で同じ業務をやるのもいいですし、別々で業務知識を高めていくことも良いでしょう。ここで疲弊しないためには、チーム間での継続的な勉強やメンバーの技術レベルの強化が有効です。

3 人ではメンバーもリーダーも大きな差はありませんので、お互いを補うように業務遂行していくと良いと思います。

この時期から徐々に業務範囲や量の拡大を見据えた準備を意識するようにしています。

小チーム化について(3〜)

引き続き採用は継続して行い、業務範囲を拡大していきます。メンバー全員が 8 割ほど稼働して、残りの 2 割を学習時間等に当てられるようメンバー間の負荷を分散したいです。(明日のご飯のために今日を働くのではなく、明後日のご飯の準備をするため)

私は Amazon の two-pizza team に共感しているため、5〜10 人程で 1 チームに分けるのが良いと考えてます。

さらに、徐々に業務を標準化していき、組織の能力成熟度レベル(CMMI)を定義しますと、品質だけではなく採用や育成も加速できます。このあたりから教育を任せられ、良きメンターとなれるメンバーやサブのリーダーの存在が重要になってくると思います。

私はこのあたりで満足してしまうので、リーダーを引き継ぐタイミングでもあると思っています。

おわりに

私が最近やっていることで、何となく考えていたことを文章化してみました。自由にやれるからこその部分も大きいので、あまり共感できないかもしれませんが、どなたかの共感が得られれば幸いです。

本日はクラスメソッドの創立 20 周年目に入った記念日、アノテーションも創立 13 周年目に入ります。これからも社内だけではなく、社外でも価値を出していきたいと思っていますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

参考

アノテーション株式会社について

アノテーション株式会社は、クラスメソッド社のグループ企業として「オペレーション・エクセレンス」を担える企業を目指してチャレンジを続けています。「らしく働く、らしく生きる」のスローガンを掲げ、さまざまな背景をもつ多様なメンバーが自由度の高い働き方を通してお客様へサービスを提供し続けてきました。現在当社では一緒に会社を盛り上げていただけるメンバーを募集中です。少しでもご興味あれば、アノテーション株式会社WEBサイト をご覧ください。