技術書典9にて執筆及びサークル主宰を初めてやってみた
はじめに
9月12日から9月22日までオンラインで開催された技術書典9にサークルとして参加しました。
猶予が約1ヶ月という状況で、サークルに参加したことも主宰したことがなく、そもそも本と呼べるものすら作ったことがありませんでした。幸いにも執筆、出展し、頒布まで無事済ませることができたので、記録として残してみることにします。
出展したもの
普段DevelopersIOへの投稿に使っている環境の設定手順、及び主に使っているMarkdownの紹介や、継続するために心がけていることなどに触れています。
なお、DevIOは様々な変更や更新によって当書序章で触れられている投稿用プラグインが最近機能しなくなりました。一般的に用いられているWordPressにはそのまま使える内容となっているので問題ありません。
やったこと
サークル登録
サークルに参加したことも主宰したこともありません。とくに、何をもって主宰したことになるのか分からない状態でした。自称するだけでいいのかなと考え、サークル名をハンドルネームをもじってつけました。サークルカットは色々考えた末に付けませんでした。問題なかったのかはわかりません。
原稿の執筆よりも悩んだ感じがします。
執筆
まずは完成させることを第一としました。
- 執筆環境の作成
- 確認用PDF版の出力
夫々を記事として公開済みです。
なお、今回執筆に用いたテンプレート「TechBooster/ReVIEW-Template」にはPDF作成用のGitHub Actions Workflowが含まれており、コミットしてpushするだけでPDFが生成されるのはとても手軽でした。
TechBooster/ReVIEW-Templateについて
eBook作成用ツール「Re:VIEW」のプロジェクトファイル一式をベースにして、技術書典運営がカスタマイズしたテンプレートセットです。review記法に限定されますが、md2reviewを使ってmarkdown記法で書いた原稿を変換するという方法も可能です。なお、md2reviewの存在は技術書典9開催終了後に知りました。
出展
電子書籍のみの扱いとしたため、ファイルのアップロードだけで済みました。サムネイルについては幾つかのページのスクリーンショットを同じくアップしています。ほぼファイルのアップだけで完了したため、審査が終わるまで本当にこれでよかったのか延々と悩んでいました。
運営によるチェックについて
今回は全てメールによるものとなっていました。技術書典ポータル上にログインしても特に表示らしきものはありませんでした。技術書典運営事務局のメールアドレスをフィルタで分けることで見落としを防ぐのが無難です。
ファイルアップ時のミスと思われる箇所の指摘以外に、オンラインで書籍を発売する際のコツに近いもの等もチェックされていたため、要領がまだ分かっていない場合にはありがたいものでした。
やれなかったこと
知識不足も祟って、見送った要素は多めです。色々とありますが、特に悔いの残るものとしては以下の通り。
- 表紙の作り込み
- 紙での製本
- 解説用の語集
紙での製本は未知の世界でした。「本のデータをまるっと手渡せば問題ないのでは?」と生ぬるい考えをしていましたが、表紙データと本文データの分離から、サイズはもちろんの事、印刷会社によっては用紙の指定を細かくする必要があったりと、予め考えておかなければならないことは多種多様に及ぶのだと理解しました。
次回にむけて考えていること
技術書典10が12月に予定されており、一旦の目標はそこになります。日数的になにもない状態から書き上げるのは辛いため、既に色々と試していたことを元に執筆する予定です。印刷もしてみたいため、原稿データの扱い方が一番の課題です。
あとがき
初の執筆作業もあって、色々とやらかしがありました。
- 電書版PDFを申請するフォームに紙印刷用PDFをつかう(マチ等が入った状態になってる
- サムネイルに表紙だけしかのせてない(運営から何ページかサムネ載せてみてと連絡
- 印刷会社での小口印刷を試みたものの、表紙と本文の扱いが異なることをよくわかっていない
本当にこれでいいのか終始戸惑う状態でしたが、幸いにも運営からの指摘により幾つか改善できたのは良かったです。次回も出展まで辿り着けそうであれば、今度こそ表紙にも凝ってみようと思います。