AWS 入門ブログリレー 2024〜 Amazon EBS 編〜

AWS 入門ブログリレー 2024〜 Amazon EBS 編〜

Amazon EBS について2024年時点の情報をまとめてみました。AWSサービス入門記事として是非ご活用下さい。
Clock Icon2024.05.14

当エントリは弊社 AWS 事業本部による『AWS 入門ブログリレー 2024』の 44 日目のエントリです。

このブログリレーの企画は、普段 AWS サービスについて最新のネタ・深い/細かいテーマを主に書き連ねてきたメンバーの手によって、 今一度初心に返って、基本的な部分を見つめ直してみよう、解説してみようというコンセプトが含まれています。

AWS をこれから学ぼう!という方にとっては文字通りの入門記事として、またすでに AWS を活用されている方にとっても AWS サービスの再発見や 2024 年のサービスアップデートのキャッチアップの場となればと考えておりますので、ぜひ最後までお付合い頂ければ幸いです。

では、さっそくいってみましょう。今回のテーマは『Amazon EBS』です。

EBS とは

Amazon EBS (Elastic Bolume Store) は、EC2 にアタッチして使用するブロックストレージサービスです。
EC2 インスタンスにおける OS やアプリケーション、データの保管場所など様々な用途で利用されます。

EBS の特徴

容量

EBS は、1GiB 単位で容量を指定することができボリュームタイプによって異なりますが最大 64TiB までサポートしています。
ただし、サイズが 16 TiB を超えるボリュームは、Nitro System 上に構築されたインスタンスにのみアタッチできます。

各ボリュームタイプにおける容量の上限は下記公式ドキュメントなどをご参照ください。

EBS ボリュームのサイズと設定の制限 - Amazon EBS
Amazon EBS ボリュームの種類 - Amazon EBS

接続構成

EBS は、同じ AZ にある EC2 インスタンスであれば 1 つ以上の EBS ボリュームとアタッチできます。

しかし、AZ をまたいだアタッチはできません。
また、複数の EC2 から共通の EBS ボリュームをアタッチすることはプロビジョンド IOPS SSD (io1 または io2) ボリュームを除きできません。
プロビジョンド IOPS SSD ボリュームの場合は、同一 AZ に限り(AZ またぎは不可)EBS マルチアタッチ機能を使用することで実現可能です。
Amazon EBS マルチアタッチを使用した複数のインスタンスへのボリュームのアタッチ - Amazon EBS

そのような構成をとりたい場合には、Amazon EFS を活用したり HA クラスターソフトウェアを活用する必要があります。

EC2 と EBS はネットワーク経由で接続されておりその間の帯域幅は EC2 のインスタンスタイプ毎に異なります。
この間の通信は他のネットワークトラフィックと共存しているため、EC2 と EBS 間のパフォーマンスを向上したい場合は、EBS 最適化インスタンスを有効にすること実現可能です。
EBS 最適化インスタンスは、EC2 と EBS 間に専用のネットワークスループットを確保することで他のネットワークトラフィックへの影響を下げつつ EC2 と EBS 間のパフォーマンスを最適化することができます。

EBS 最適化インスタンスについてはこちらもご参照ください。

EC2 と EBS 間はネットワーク経由ですがユーザーが意識する必要があるものではなく、セキュリティグループで制御できるものではありません。

ネットワーク経由ではなく物理的にアタッチされたディスクをインスタンスストアと言います。
インスタンスストアについては下記ブログを参照ください。

ブロックストレージの種類

EC2で使用できるブロックストレージは下記があります。

  • インスタンスストア
  • EBS SSD-Backed ボリューム
  • EBS HDD-Backed ボリューム
  • マグネティックボリューム(旧世代のボリューム)

EBS ではインスタンスストアを除いた SSD タイプと HDD タイプのボリュームと旧世代のマグネティックボリュームがあり、さらにボリュームタイプが分かれます。

SSD-Backed ボリュームは、「汎用 SSD」と「プロビジョンド IOPS SSD」
HDD-Backed ボリュームは、「スループット最適化 HDD」と「コールド HDD」です。

ボリュームタイプ ユースケース
汎用 SSD ブートボリュームや開発検証環境などの一般的なワークロードの用途
プロビジョンド IOPS SSD 高い IOPS やミリ秒未満のレイテンシーが求められるアプリケーションやデータベースなど
スループット最適化 HDD HDD タイプの中でも最大スループットが高くなるよう設計されているため DWH やビッグデータをコスト効率よく扱いたい場合
コールド HDD 最もプロビジョニングにかかるコストが小さいためアーカイブデータやログデータの保管などに活用

マグネティックボリュームは旧世代のボリュームタイプであり低頻度アクセスのデータを保管する際に活用できますが、コスト効率はコールド HDD のほうが上なため現在ではそこまで有効に使えるものではないです。

各ボリュームタイプのスペックは下記公式ドキュメントを参照ください。

バックアップ

EBS ではスナップショットを作成することで EBS ボリュームのバックアップを取得できます。

スナップショットの作成方法は様々あり、マネジメントコンソールや AWS CLI、API や AWS Backup、Amazon Data Lifecycle Manager を活用したバックアップ取得の自動化なども可能です。

EBSスナップショットでは増分バックアップが採用されています。 増分バックアップとは、第1世代目はフルバックアップを取得し、2代目以降は前の世代から増えた分のみバックアップを取得していく方式です、

引用: Amazon EBS スナップショット - Amazon EBS

料金

EBS ボリュームにかかる費用はプロビジョニングした分の料金のみ発生します。

そのため、EBS内に保存されたデータ量ではなくEBS作成時に指定したボリュームサイズで決定します。

料金ページは下記を参照ください。

ハイパフォーマンスブロックストレージの料金 – Amazon EBS の料金 – Amazon Web Services

Amazon EBS の旧世代ボリューム | AWS

参考

終わりに

以上、『AWS 入門ブログリレー 2024』の 44 日目のエントリ『Amazon EBS』編でした。
次回、5/15 は弊社おつまみによる「Amazon EC2 Image Builder編」の予定です!

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