[iOS 10] UIWhitePointAdaptivityStyle を使ってアプリの UI の色や明度を調整する
UIWhitePointAdaptivityStyle
UIWhitePointAdaptivityStyle とは、True Tone ディスプレイを搭載しているデバイス向けの、アプリの UI の色や明度を調整するための Info.plist の設定です。
True Tone ディスプレイ自体は iPad Pro (9.7 インチ) に初めて搭載された、新しいテクノロジです。iPad Pro (9.7 インチ) には4つのセンサが搭載されており、周辺の光の色や明るさを測定します。この値に合わせて、ディスプレイの色や明度を自動的に調整する技術です。
UIWhitePointAdaptivityStylePhoto と UIWhitePointAdaptivityStyleReading が追加
UIWhitePointAdaptivityStyle 自体は iOS 9.3 から使えましたが、iOS 10 からは新たに UIWhitePointAdaptivityStylePhoto と UIWhitePointAdaptivityStyleReading が追加されました。これらはその名の通り、写真加工アプリ、リーディングアプリに適した調整をしてくれる設定値です。
上記を含めると、計5つの設定値が設定できるようになりました。
設定値 | 用途 |
---|---|
UIWhitePointAdaptivityStyleStandard |
デフォルト値。スタンダードなホワイトポイントを適応。 |
UIWhitePointAdaptivityStyleReading |
読み物に特化したアプリに向けたホワイトポイントを適応。 |
UIWhitePointAdaptivityStylePhoto |
写真に特化したアプリに向けたホワイトポイントを適応。 |
UIWhitePointAdaptivityStyleVideo |
ビデオに特化したアプリに向けたホワイトポイントを適応。 |
UIWhitePointAdaptivityStyleGame |
ゲームに特化したアプリに向けたホワイトポイントを適応。 |
何も設定しない場合は UIWhitePointAdaptivityStyleStandard
になります。
設定してみる
設定は Info.plist で「White Point Adaptivity Style」を設定するだけですので、簡単です。
UIWhitePointAdaptivityStyleStandard
と UIWhitePointAdaptivityStylePhoto
を設定し、それぞれ比較してみました。照明や環境光によって変わるので、あくまでイメージとしてご覧ください。
UIWhitePointAdaptivityStyleStandard
UIWhitePointAdaptivityStylePhoto
動画による比較
なるほど、わからん。実際のデバイスで見ると分かりやすいので、ぜひ試してみてください。
まとめ
現状、True Tone ディスプレイには iPad Pro (9.7 インチ) しか搭載されていませんが、将来的に iPhone にも搭載されるかも知れませんね。これとは別に iPhone 7 (及び iPhone 7 Plus)には True Tone フラッシュという技術が搭載されているのですが、こちらはまた別の機会に触れたいと思います。