IoT@Loft #6 – re:Invent 2019 IoT Recapに参加してきた #reinvent
CX事業本部の熊膳です。アマゾン目黒オフィスで開催された、「IoT@Loft #6 - re:Invent 2019 IoT Recap」に参加しましたのでレポートします。
セミナー概要
IoT@Loft #6 - re:Invent 2019 IoT Recap
- 2019/12/18 19:00 - 21:00
- アマゾン目黒オフィス 17階セミナールーム 東京都品川区上大崎3-1-1 目黒セントラルスクエア
About the event
IoT@Loftは、IoT関連ビジネスで開発を担当するデベロッパーのためのイベントです。 第6回目は、12月2日〜6日にラスベガスで開催されるAWS re:Invent で発表されるAWS IoT関連のアップデートについてご紹介いたします。 また、re:Invent内で開催されるBuilders Fairで展示されるデモのご紹介と、日本のAWSメンバーが作成したデモの展示を行います。
Who should attend
IoT関連ビジネスにて開発を担当するデベロッパーの方々、および業務でIoT化を推進する立場の方々が対象です。 クラウド、通信、ハードウェアなど、IoTに携わるすべての領域の方を対象としています。
セッション内容
re:Invent で発表されたIoTサービス・アップデートの紹介 / re:Invent 現地レポート(IoT関連)
スピーカー
- 市川 純 (アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 プロトタイプ ソリューションアーキテクト)
- 本日の参加者、AWS IoTを使った事がある人、4割程度
- アップデートしたものを紹介
-
AWS IoT Greengrass
- Device Softwere
- AWSの一部をエッジ側に拡張する
- デバイス側でインストールするものとクラウド側で管理するもので構成
- MQTTブローカー, Lambdaを動かせる
- ローカル側だけで処理をさせることもできる
- (アプリ次第ですが)ネットワークが途切れてもローカル側だけで動ける
- Stream Manager for AWS IoT Greengrass
- ストリームデータをローカルで処理し、クラウドに自動でエクスポート
- 乱暴に言うとAmazon Kinesis
- 利用手順
- Greengrass CoreのStream Manager機能を有効化
- Java8を使うので、使わないときはOFFにする
- 各Streamを定義
- Greengrass CoreのStream Manager機能を有効化
- Stream Managerを用いたローカル処理
- AWS IoT AnalyticsやAmazon Kinesisに対してエクスポートできる
- オンライン復帰時に帯域幅、優先度でアップロード
- PCやLinuxにインストールして使うことも多い
- 製造現場など
- Docker Application Deployment Connector for AWS IoT Greengrass
- 乱暴に言うとDocker上で書いた処理をGreengrassで動かせる
- Docker Composeを使用
- ユースケース
- いろいろな言語で使いたい
- 今まで使ってたアプリケーションを使いたい
- 特徴
- デプロイの仕組みもGreengrassに載せれるので簡単になる
- credentialsの管理も容易
- コンテナ起動をMQTTで通知
- 使い方
- docker-compose.ymlを書いてS3にアップロードしてデプロイ
- AWS IoT Core
- IoTデバイス向けのクラウド側の入り口
- デバイスの認証・認可を受け持つことができる
- 4つアップデート
- Fleet Provisioning (パブリックベータ)
- 今まで
- 証明書のインストールが手間
- 事前にインストールは手間
- 代替案としてbootstrapping
- 初回ユーザー登録などと合わせてHTTP requestで証明書を生成して返却する
- 最小限の証明書をプリインストール
- 事前登録したtemplateに合わせて個別証明書を返却する仕組み
- 容易に大量にクラウドに上げることが可能となる
- 今まで
- Configurable Endpoints
- Custom Domains、Custom Authorizers
- 今まではアカウントごとに1つのエンドポイントしかなかった
- 自分の指定したドメインが使える
- MQTTのサーバーを立てて運用していた→AWSへ移行が可能となる
- 証明書ではなくユーザー/パスワードで可能
- 既存の環境からマネージドへ移行に有効
- HTTPSリクエストをAWS IoT Coreのルールエンジンから直接発行可能
- AWS Lambdaなどのサービス不要でIoT Rule Engineから直接API発行が可能
- データ連携時に必ずしもLambdaを使わなくてよくなる
- 注意点
- エンドポイント側のtokenをルールに設定する必要がある
- 基本的に自分の管理下のみ
- Alexa Voice ServiceとAWS IoT Coreの統合
- AVS対応のためのソフトウェア開発コストを削減可能
- 家電製品用などの軽量のマイクロコントローラ上で困難な処理をクラウド側へオフロード可能に
- 今まではそれなりの処理をこなせるスペックが必要だった
- 今後は、スペックが低くても基本的にいかが行えれば使えるようになる
- ウェイクワードに反応することができる
- 録音してAWS IoTのエンドポイントに送れることができる
- リファレンス2つが発表されているので、それを使えば簡単に作れる
- より小さなデバイスで可能となった
- AWS IoT Device ManagementのAPIがアップデート
- モノの集約情報を取得するための3つのAPIが追加、大量のデバイスの状態の確認や監視を容易に行えるようになった
- GetStatistics
- GetPercentiles
- GetCardinality
- Secure Tunneling
- セキュアトンネリングを用いることで、ファイアウォール内のIoTデバイスに対するリモートアクセスが可能
- 出荷後のデバイスのトラブルシューティングが容易に
- SSHで入ってリモートデバッグができるようになった
- 値段は高め
- 1回トンネリングすると$6
- 一時的なトラブルシュート向け
- AWS IoT Device Defender
- 大量に増えたデバイスのセキュリティの担保
- 4種類の監査項目が追加
- 過剰な権限(Admin権限、セキュリティ監査サービスなど)
- 365日以上未使用のサービスへのアクセスが許可されているか
- DebianベースのOSで脆弱性(CVE-2008-0166)のあるOpenSSLのバージョンを使用している
- 脆弱性(CVE-2017-15361)のあるInfineon RSAのライブラリを使用した場合
- AWS IoT SiteWise
- 生産ラインなどで大量に出力されるデータを扱う
- MQTT経由でアップロードできるようになったり、AWS SDKを使って直接PUTできるようになった
- アセットモニタリング
- 工場内の設備をクラウド上で仮想的に表すアセットを作成
- いい感じにできるようになった
- AWS IoT SiteWise Monitor
- アセットのデータを可視化するマネージドWebアプリケーション
- AWSのマネコンが不要となるケースも
- Amazon Kinesis Video Streams
- 厳密に言うとAWS IoTではないが、連携する事が多いので紹介
- WebRTCをサポート
- マネージドのシグナリングチャネル/STUN/TURNを提供
- C、JavaScript、Android、iOSのSDKを提供
- 一旦クラウドにあげて専用のストレージから出力だったが、WebRTCに対応したのでリアルタイムになった
- データの蓄積は提供しない
- 必要であれば今まで通りストレージを用意する
- 想定ユースケース
- ホームセキュリティカメラ
- 見守りカメラ
- 画面つきEchoデバイスでみるなど
- セッション関連
- スライド
- AWS Events Content
- セッションが公開されているので、IoTのキーワードで検索
- 動画
- AWS re:Invent
- IoTに特化した再生リストがある
- スライド
- お客様事例
- Belkin 家電プラットフォームの移行
- オンプレからマネージドへの移行
- Amazon FreeRTOS利用
- iDevice/NXP Alexa機能内蔵スマートスイッチを開発
- 照明スイッチ
- スマートホーム
- Volkswagen 製造工場の統合プラットフォーム
- 大きな事例
- 生産ラインからの可視化(SiteWise)
- Greengrass
- Belkin 家電プラットフォームの移行
- 資料はすべて公開されているので、資料を参考して欲しい
Builders Fair展示デモの紹介
スピーカー
- 飯田 起弘 (アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 プロトタイプ ソリューションアーキテクト)
- Builders fairとは
- AWSのメンバーやお客様が作成した70以上のプロトタイプを実際に触ってアーキテクチャや作成方法などについてディスカッションできる場
- IoTにかぎらず様々なサービスを利用
- IoT関連のデモ
- 多くのデモは作り方やソースコードがGithubで公開されている
- Robo Hockey
- エアホッケーの相手は人間ではなくロボット
- カメラでパックを検知
- パックが止まった時には人が動かす必要があるが対戦できている
- Pixy2 -- camera 物体検出
- Raspberry Pi / Greengrass / Local Lambda
- AWS IoT Infinity Gauntlet
- 指の動きを検知してガントレットが同じ動きをする
- リープモーションを使いIoT Coreにメッセージを送信
- IoT Eventsで指を曲げるなどを処理
- Rhythm Cloud! The IoT powered drum learning
- ドラムとAWS IoTを同時に学ぶ
- リズムゲー
- DeepPens
- ロボットが絵を書く
- 人間がそれを当てる
- transcribeを使う
- Drone Zone
- 車が動くとドローンが追尾する
- Welcome to the Wind Farm
- 風力発電の作り方
- その他
- 雑草発券機
- DeepRacerの車を使って、芝生を走って雑草を検知(草刈りはしない)
- 標識や後方車両をグラスに表示
- VRゴーグルでアラートを伝える
- ごみの分別
- 冷蔵庫
- パーキング
- 雑草発券機
- AWSJのデモの紹介
- Sushi Detection
- 寿司の異常検知
- Jetson Nanoに接続されたカメラにより寿司ネタ崩れを検知
- Fully Automated Farm
- 畑の水分量の可視化および水やりの自動化をサーバレスで実現
- 状態管理・アクション定義にIoT Eventsを使用
- フロントはAmplifyを利用
- MQTTのPub/subで通信
- Sushi Detection
感想
re:Invent 2019はIoT関連を中心に参加してきました。どちらかというと使われ方にフォーカスしたセッション中心だったので、新サービス、アップデートは、あまりキャッチアップできてませんでした。今回のセミナーに参加して復習になりました。やっぱり日本語はわかりやすいですね。
Bulders fairは、私もいろいろみてきました。面白いものイマイチなものいろいろありましたが、出展者の熱量が高かったので楽しめました。
次回のIoT@Loftは、「Amazon FreeRTOSの使い方を学ぶハンズオン」とのことです。時間があえば参加してみようと思います。