Lambdaコードストレージのデフォルト上限が300GBに。クォータ緩和申請なしで旧上限75GBを超えてみた
はじめに
2026年7月15日、AWS Lambdaマネージドコードストレージのデフォルト上限が引き上げられました。
| 項目 | 旧デフォルト | 新デフォルト |
|---|---|---|
| マネージドコードストレージ上限 | 75 GB | 300 GB |
これまではリージョンあたり75GBが初期値で、それを超える場合はクォータ緩和申請が必要でした。今回の変更により、申請なしで300GBまで利用できます。
検証内容
検証環境
| 項目 | 値 |
|---|---|
| リージョン | ap-northeast-1 |
| クォータ緩和申請 | なし |
| 既存 Lambda 関数 | 17個 |
| ダミー zip サイズ | 209,715,368 bytes(約200MB) |
| 作成レイヤー数 | 390個 |
| Layer の互換ランタイム | python3.12 |
get-account-settings での確認
まず get-account-settings で現在の上限値を確認しました。
aws lambda get-account-settings --region ap-northeast-1
{
"AccountLimit": {
"TotalCodeSize": 322122547200,
"CodeSizeUnzipped": 262144000,
"CodeSizeZipped": 52428800,
"ConcurrentExecutions": 1000,
"UnreservedConcurrentExecutions": 1000
},
"AccountUsage": {
"TotalCodeSize": 68507563,
"FunctionCount": 17
}
}
AccountLimit.TotalCodeSize が322,122,547,200 bytes(300GB)になっています。従来のデフォルト80,530,636,800 bytes(75GB)から引き上げられています。CodeSizeUnzipped(250MB)やCodeSizeZipped(50MB)といった個々の関数に対するサイズ制限は変更されていません。
検証開始時点の使用量(AccountUsage.TotalCodeSize)は68,507,563 bytes(約65MB)でした。
75GB超えの実証
約200MBのダミーzipファイルを作成しました。/dev/urandom から200MBのランダムデータを生成し、zip -0(無圧縮store)でアーカイブ化しています。
dd if=/dev/urandom of=dummy.bin bs=1M count=200
zip -0 dummy.zip dummy.bin
作成したzipをS3にアップロードします。
aws s3 cp dummy.zip s3://<BUCKET_NAME>/<OBJECT_KEY>
S3上のzipを参照してレイヤーを作成します。以下は1回分の実行例です。
aws lambda publish-layer-version \
--layer-name dummy-layer-001 \
--content S3Bucket=<BUCKET_NAME>,S3Key=<OBJECT_KEY> \
--compatible-runtimes python3.12 \
--region ap-northeast-1
この要領で390個のレイヤーを作成しました。実際にはシェルのループで一括実行しています。
for i in $(seq -w 1 390); do
aws lambda publish-layer-version \
--layer-name "dummy-layer-$i" \
--content S3Bucket=<BUCKET_NAME>,S3Key=<OBJECT_KEY> \
--compatible-runtimes python3.12 \
--region ap-northeast-1 &
done
wait
レイヤー作成のみの所要時間は約7分でした。
| タイミング | TotalCodeSize | 備考 |
|---|---|---|
| レイヤー作成前 | 68,507,563 bytes(≒65MB) | 既存関数17個分 |
| レイヤー390個作成後 | 81,857,501,083 bytes(≒76.24GB) | 旧制限75GBを超過、エラーなし |
| クリーンアップ後 | 68,507,563 bytes(≒65MB) | 元の使用量に復帰 |
旧デフォルト制限の75GB(80,530,636,800 bytes)を約1.24GB超過しましたが、CodeStorageExceededException は発生しませんでした。すべてのレイヤー作成が正常に完了しました。検証後にダミーレイヤーをすべて削除したところ、使用量は元の値に戻りました。
なお、publish-layer-version を --zip-file で直接アップロードする場合は CodeSizeZipped(50MB)の制限に引っかかります。S3経由(--content S3Bucket=...,S3Key=...)であれば200MBのzipでも問題なくレイヤーを作成できました。ただし、S3経由であっても展開後250MB(CodeSizeUnzipped)の制限は適用されます。
まとめ
AWS Lambdaのマネージドコードストレージのデフォルト上限が、75GBから300GBへ引き上げられました。
今回、クォータ緩和申請なしのアカウントでダミーレイヤーを390個作成し、使用量を旧制限の75GB相当を超える約76.24GBまで増やせることを確認しました。75GBを超過しても CodeStorageExceededException は発生せず、レイヤーの作成は正常に完了しました。
これまでは75GBを超える前にクォータ緩和申請が必要でしたが、今後は300GBまで申請なしで利用できます。多数の関数やレイヤーをデプロイしている環境では、申請の手間を減らし、より余裕を持ってコードを管理できるようになります。なお、この300GBクォータは現時点で増加不可とされています。
300GBでも不足する場合は、コードストレージにカウントされないREFERENCEモードも利用できます。詳細は以下の記事をご覧ください。








