
ブラウザのブックマークにある AWS から提供されている無償で利用できる Calculator & Assessment ツールを棚卸してみた
AWS から利活用の推進を支援するためのツールが提供されています。
いつか役立ちそうだなとせっせとブラウザのブックマークへ溜め込んだ(見積もりやアセスメント向けの)ツールたちを棚卸していきたいと思います。
「これ、知らなかった」という発見が一つでもお届け出来れば、幸いです。
AWS Pricing Calculator
AWS 利用費を見積もるツールといえば、AWS Pricing Calculator ですよね。以前は AWS Simple Monthly Calculator というツールもありましたが、今では一本化されています。
東京リージョンでは 157 サービスが対応しています。(2025年7月7日時点)
表示される画面へ必要な情報を入力することで、以下のように AWS 利用費を試算することが出来ます。
最近では既存の利用費から試算を新しいタイプの Pricing Calculator がマネジメントコンソール内にもリリースされていますね。
AWS Modernization Calculator for Microsoft Workloads
AWS Microsoft ワークロード用のモダナイゼーション計算ツールは、デプロイされたオープンソースおよび AWS クラウドネイティブサービスを使用して Microsoft ワークロードをモダナイズするための料金見積もりを提供します。
引用元:https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/pricing-calculator/latest/userguide/modernization-calculator-microsoft-workloads.html
その名称の通り AWS or オンプレミス or 他クラウドにある Microsoft 製品で構築されたワークロードをモダナイゼーションする場合の見積もりが行えるツールです。
まずは現状のワークロード情報を入力します。
モダナイズのパターンを選択します。(テーマによって選択肢が異なります)
追加や削除など調整できる画面が表示されます。
概算が作成されます。
私はこのツールは AWS Pricing Calculator のサービスホーム画面に表示されていることは把握していましたが、触ったことがありませんでした。精緻な見積もりとは言い難い部分もあるかと思いますが、概算として目星をつけるには良いかもしれません。
AWS Well-Architected Tool
こちらは AWS のベストプラクティス集である Well-Architected Framework をレビューする際に利用するツールとなります。ステークホルダーが集まり、ワークロードに対して各柱ごと質問をディスカションすることで現状をレビューする際に用いられます。
またベーシックな Well-Architected Framework 以外にも各分野に特化した Lens(ベストプラクティス集)が用意されています。
AWS Cloud Readiness Assessment
AWS Cloud Adoption Framework (AWS CAF) をベースとした組織のクラウド活用に向けた準備状況をアセスメントする際に利用されます。
(英語ですが)各項目を組織の状況から選択します。
結果レポートが表示されます。(完全なレポート取得には右側のフレームへの入力が必要です)
参考記事:
K12 Gen AI Maturity Readiness Assessment
教育機関での生成AI利用の成熟度(整備)を評価するツールとなります。
今回 CRA を確認するタイミングで、知りました。
K12 Generative AI成熟度準備度評価は、各学区がGenerative AI(Gen AI)テクノロジーの導入における成熟度を自己評価できる包括的なツールです。この評価は、各学区がGen AIへの準備度合いにおける成熟度を把握し、この革新的なテクノロジーを安全かつ確実に導入するために、さらなる注意と投資が必要な具体的な領域を特定するのに役立ちます。
大都市学校協議会(CGCS)と学校ネットワークコンソーシアム(CoSN)は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)と共同で、K12 ジェネレーティブAI(Gen AI)準備チェックリスト質問票を開発しました。
各領域に対して、3段階で状況を選択するようです。
質問内容を翻訳すると教育目標との関係性などが含まれており、ツールの位置付けの通り、教育機関におけるアセスメントツールであり、民間企業での生成AI利用評価などに直接流用することは難しそうです。
こちらも完全なレポート取得には右側のフレームへの入力が必要です。
Migration Evaluator
名称変更や移行に関する別サービスと混同しがちですが AWS へのマイグレーションに関する TCO を算出するツールとなります。
こちらはセルフで利用できず、AWS へのリクエストが必要となります。
Security Maturity Model Assessment Tool
AWS CAF のセキュリティ機能を評価項目としたセキュリティの成熟度を評価するツールとなります。セキュリティと一口にいっても多様な領域があるため、それらを分解して現状を評価することが可能です。
専用 Excel をダウンロードし、各項目の状況を選択します。
結果やチャートを表示することができます。
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最後に
今回、私のブラウザにブックマークされていたツールをメインに AWS から提供されている Calculator & Assessment ツールを棚卸していきました。定期的に利用するものもあれば、特定の機会に利用するもの、利用したことがないものがありました。今回対象外とした GitHub やソリューションも含めると、多く存在しています。現状を把握する際に、このようなツールは有効なため、積極的に利用していきたいですね。(あくまで評価なので正解ではないので鵜呑みにしてはいけない部分ももちろんあります)