MomentoでHTTP APIが使えるようになったのでCloudflare Workersから試してみる
Introduction
MomentoキャッシュがHTTP APIを提供するようになりました。
本稿ではその機能を利用し、Cloudflare Workersから
Momentoキャッシュにアクセスしてみます。
Momento?
このblogでも度々紹介している、
クラウドネイティブな高速キャッシュサービスで、下記のような特徴をもっています。
- セットアップが簡単
- プロビジョニングの必要がない(自動でうまくやってくれる)
- 料金はデータの転送量($0.50/GB)のみ。月50GBまでは無料
Cloudflare Workers?
Cloudflare Workersは、Cloudflareが提供するサーバーレスプラットフォームで、
グローバルエッジネットワーク上でコードを実行できるサービスです。
Cloudflare Workersの主な特徴は以下です。
- サーバーレス
サーバーを用意する必要はなく、
コードをデプロイするだけで実行できます。 -
グローバルエッジネットワーク
WorkersはCloudflareのエッジネットワーク上で実行するため、
ユーザーに最も近いエッジサーバで処理が実行されるので
パフォーマンスがよいです。 -
イベントドリブン
Workersはイベント駆動型のアーキテクチャを採用しています。
httpやタイマーイベントなどに応じてコードが実行されます。 -
プログラム言語
Workersではさまざまな言語で実装することができます。
Developers.ioのCloudflare Workers関連記事はこちらです。
あわせてご確認ください。
Environment
- MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)
- OS : MacOS 13.0.1
- wrangler : 3.3.0
Cloudflareのアカウントについては
登録済みとします。
Try
Momentoの設定
まずはMomentoキャッシュと認証トークンを作成します。
Momento Consoleにアクセスしましょう。
アカウントがまだないならここでSignupしてログインします。
ログインしたら、キャッシュ一覧からキャッシュ作成を選択し、
キャッシュ名を記述してクラウドプロバイダーとリージョンを指定します。
現在、Cloudflareのサポートに必要な
Momento Cache HTTP APIは、AWSでのみ利用可能となっているので、
プロバイダに「AWS」、リージョンに「us-west-2」を選択してキャッシュを作成しましょう。
次に、トークンのページにアクセスして、
先ほど作成したキャッシュのアクセス権限を持つ
Fine-Grained Access Tokenを生成します。
「トークンを生成する」ボタンをクリックするとトークンが生成されるので、
Auth TokenとHTTP Endpointの値をコピーします。
このHTTP Endpointを使ってMomento Cacheへのアクセスができます。
Workersの動作を確認する
ここにWorkersからMomentoにアクセスするサンプルコードがあるので、
cloneでもってきて確認してみましょう。
% git clone https://github.com/momentohq/client-sdk-javascript.git % cd client-sdk-javascript/examples/cloudflare-workers % npm install
Workersの設定はwrangler.tomlに記述します。
さきほどのHTTP Endpointと作成したキャッシュ名を設定しましょう。
name = "<プロジェクト名>" main = "src/worker.ts" compatibility_date = "2023-07-10" [vars] MOMENTO_REST_ENDPOINT="<Http Endpoint>" MOMENTO_CACHE_NAME = "<キャッシュ名>"
認証トークンは.dev.varsファイルに記述します。
MOMENTO_AUTH_TOKEN="<認証トークン>"
ローカルだけで動かすにはこれでよいのですが、
トークンなどの秘密情報は下記のようにwrangler secretで定義しておきます。
% wrangler secret put MOMENTO_AUTH_TOKEN #認証トークンを入力
必要な情報を設定したらプログラムを実行してみましょう。
% npm run start > shy-bush-898e@0.0.0 start > wrangler dev ⛅️ wrangler 3.2.0 (update available 3.3.0) ----------------------------------------------------- wrangler dev now uses local mode by default, powered by ? Miniflare and ? workerd. To run an edge preview session for your Worker, use wrangler dev --remote Using vars defined in .dev.vars Your worker has access to the following bindings: - Vars: - MOMENTO_REST_ENDPOINT: "..." - MOMENTO_CACHE_NAME: "..." - MOMENTO_AUTH_TOKEN: "(hidden)" ⎔ Starting local server... [mf:inf] Ready on http://127.0.0.1:8787/ ╭─────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╮ │ [b] open a browser, [d] open Devtools, [l] turn off local mode, clear console, [x] to exit │ ╰─────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╯
これでローカルの開発サーバーが起動します。
http://localhost:8787にアクセスすると、
Momentoキャッシュから返された値が表示されます。
次にCloudflareにデプロイしてみましょう。
デプロイが完了するとURLが表示されます。
URLにアクセスすると、ローカルと同じように動作します。
% npm run deploy
ではWorkersのコード(抜粋)をみてみましょう。
やっていることはシンプルで、これらのAPIをラップしているだけです。
MomentoFetcherではfetchを使って
MomentoのHTTPエンドポイントにアクセスしています。
//src/workers.ts class MomentoFetcher { private readonly apiToken: string; private readonly baseurl: string; ・・・ async get(cacheName: string, key: string) { const resp = await fetch(`${this.baseurl}/${cacheName}?key=${key}&token=${this.apiToken}`); if (resp.status < 300) { console.log(`successfully retrieved ${key} from cache`) } else { throw new Error(`failed to retrieve item from cache: ${cacheName}`) } return await resp.text(); } async set(cacheName: string, key: string, value: string, ttl_seconds: number = 30) { const resp = await fetch(`${this.baseurl}/${cacheName}?key=${key}&token=${this.apiToken}&&ttl_seconds=${ttl_seconds}`, { method: 'PUT', body: value }); if (resp.status < 300) { console.log(`successfully set ${key} into cache`); } else { throw new Error(`failed to set item into cache message: ${resp.statusText} status: ${resp.status} cache: ${cacheName}`); } return; } }
Workersのメイン処理ではMomentoFetcherを作成して、
Momentoへget/set/deleteの処理を行っています。
export interface Env { MOMENTO_AUTH_TOKEN: string; MOMENTO_REST_ENDPOINT: string; MOMENTO_CACHE_NAME: string; } export default { async fetch(request: Request, env: Env, ctx: ExecutionContext): Promise<Response> { const client = new MomentoFetcher(env.MOMENTO_AUTH_TOKEN, env.MOMENTO_REST_ENDPOINT); const cache = env.MOMENTO_CACHE_NAME; const key = "key"; const value = "value"; // setting a value into cache const setResp = await client.set(cache, key, value); console.log("setResp", setResp); // getting a value from cache const getResp = await client.get(cache, key) console.log("getResp", getResp); // deleting a value from cache const deleteResp = await client.delete(cache, key); console.log("deleteResp", deleteResp); return new Response(JSON.stringify({ response: getResp})); }, };
Summary
サンプルのWorkersでは、MomentoのHTTPエンドポイントを使ってアクセスしています。
Workersに限らず、クライアント側やいろいろなFaas系サービスなど、
どこからでもアクセス可能です。
さまざまな活用方法ができそうですね。
Seminar Announcement about Momento
最後にMomentoセミナーのお知らせです。
2023年8月22日(火)および2023年9月27日(水)にMomentoのセミナーを開催します。
興味があるかたはぜひご参加ください。
また、Momentoについてのお問い合わせはこちらになります。
こちらもお気軽にお問い合わせください。