(レポート)ホワイトペーパーに書いていない LINE Token Economy の裏側 #LINEDevDay LINE Developer Day

2018.11.22

こんにちは、Mr.Moです。

LINE DEVELOPER DAY 2018に参加してきました。
その中で個人的に興味のあった、Blockchain技術関連の「LINE Token Economy 」についてのセッションについてまとめたいと思います。

LINE Token Economyとは

以前に「LINE Token Economy」について公開されている記事がありますのでそちらをご参照ください。

LINE社独自に開発したブロックチェーンネットワーク「LINK Chain」を基盤(メインネット)とした「LINKエコシステム」を公開いたしました。併せて、「LINKエコシステム」内で利用できる汎用コイン「LINK Point(日本向け)」と「LINK(海外向け)」も公開いたしましたことを、お知らせいたします。

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2018/2366

なぜBlockchain技術を使うことにしたのか

LINE社が提供しているサービスの中でより多くのサービスがユーザへの還元を実現できることを目指すため。 これまでLINEポイントで実現できていなかった、改善の余地があった部分をBlockchain技術をもちいることでより良くできると思ったため。
Blockchain技術の特徴である、取引の履歴が追える点などでユーザへ透明性を提供し、また同技術で定評のある整合性・堅牢性の高さも 還元を行う仕組みに非常に良い効果をもたらし、仕組み作りの注力・効率化にもつながるのでより多くの還元をユーザに提供できるようになる。

またLINE社では既存のBlockchain技術プラットフォームを使うのではなく 独自のBlockchain技術プラットフォーム「LINK Chain」を採用し、しがらみの無い環境でスピーディに開発を進めていくことが可能とのこと。

LINE社独自のBlockchain技術プラットフォーム「LINK Chain」は大きく下記で構成されている。

  • dApps(アプリケーション)
  • LINK Framework(サービス開発者にとって必要な機能を提供する)
  • LINK Network(BlockChainのネットワークに相当する部分)

LINK Chainでは、LINK NetworkとLINK Frameworkの2階層構造の上に各開発者がdAppsのアプリケーションを作っていく。

dAppsとは?

Blockchain技術を用いた分散型のアプリケーションは「dApps」と呼ばれる。 LINK ChainのdAppsは現在はLINE社のアプリのみが公開されている状態(Wizballと4CAST)。
LINE社のスマートコントラクト(LINK Contract)は独自言語ではなくPythonで開発可能、テンプレートも用意するとのこと。

LINK Frameworkは何をしてくれるの?

サービスログイン時の自動ウォレット生成、プライベートキーの安全管理、各種APIの提供(ブロック情報やウォレットのバランスの確認などの機能)
LINK Chain上でサービスを開発するのを簡単にするために提供され、LINK Networkへの透過的なアクセスが可能となるとのこと。

LINK Networkとは?

いわゆるBlockChainの役割を担う部分。 BlockChainが抱えている拡張性に対する課題を解決する仕組みも導入されている。(スケーラビリティ性が高い) BlockChainのNodeに相当するものは下記の2種類で構成されている。

  • C-Node(Block情報の生成と検証)
  • S-Node(Block情報の読み取り専用ノード)

C-NodeとS-Nodeで役割を分けることで負荷を分散している。 S-NodeからはフルシンクでリクエストをC-Nodeへ送っており、さらに時差無しのフルシンクが実現されている。

また、ネットワーク内は(Node間は)RabbitMQを使ったJSON-RPCで通信を行っているとのこと。

その他

なお、今時点ではLINK Chainはプライベートブロックチェーンとなっており、今はこのBlockchainプラットフォームを洗練させることを優先したいとのこと。 プラットフォームの完成度をあげてパブリックブロックチェーンに切り替える予定。

今後の展開としてはLINK ChainでのdAppsの開発をパートナー企業、開発者の誰しもが行えるようにし、 開発に必要な「テストネットワーク」、「開発ツールキット」も用意、LINK ChainのコードはGitHub上で公開する予定とのこと。

また、ネットワークの構成もLINEAR NETWORK(リニアネットワーク)と呼ばれるものに移行し Root-chainとLeaf-chainで構成される本ネットワークでは、開発者によって作られたdAppsはLeaf-chainに置かれるとのことでした。

まとめ

非常に丁寧かつ詳細で分かりやすいセッション内容でした。 LINE社の思想であるdAppsを誰でも簡単に作れるが実現されれば、BlockChain界隈の活性化、新しいサービスの創出に繋がるのではないでしょうか。
個人的にもdAppsを業務で作れるキッカケになりそうなので今後の動向に期待していきたいと思います。