Organizationsのメンバーアカウントは別のOrganizationsからの招待を承諾できないらしい

Organizationsのメンバーアカウントは別のOrganizationsからの招待を承諾できないらしい

Clock Icon2024.11.26

はじめに

こんにちは。AWS事業本部コンサルティング部に所属している和田響です。

今回はOrganizationsへの招待に関して「Organizationsのメンバーアカウントは別のOrganizationsからの招待を承諾できない」という制約についてまとめてみます。

何が言いたいか?

今回伝えたい内容は、以下の図のように「現在Organizations組織に所属しているメンバーアカウントは、別のOrganizations組織へ直接移管できない」という内容です。
Untitled - 2024-11-12T214215.769.png

公式のFAQでは以下のように記載されています。

AWS Organizations の組織に参加できないのはなぜですか?

すでに別の組織のメンバーアカウントです。 現在の組織からアカウントを削除して、その後、もう一度お試しください。

https://repost.aws/ja/knowledge-center/consolidated-billing-linking-error

したがって、現在Organizations組織に所属しているメンバーアカウントは、一度既存のOrganizations組織から外れた後に、別のOrganizations組織に所属することができます。
(画像ではOrganizations組織に所属しないアカウントを"スタンドアロンアカウント"を記載しています)
Untitled(1) (7)

やってみる

準備

まずは、検証用にメンバーアカウントが所属するOrganizationsを2つ用意します。Untitled(2) (1).png

Organizations①
スクリーンショット 2024-11-12 20.57.01.png

Organizations②
スクリーンショット 2024-11-12 20.52.58.png

今回はmember-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントを、member-2(84xxxxxxxxxx)が所属するOrganizationsへ移管できるかを検証します。

組織へ招待する

Untitled(3).png

まずはOrganizations②から、Organizations①に所属するmember-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントへ招待を行います。

Organizations②の管理アカウントにログインし、「Organizations」のコンソールを開き「AWS アカウントの追加」をクリックします。
スクリーンショット 2024-11-12 20.52.58.png

「既存の AWS アカウントを招待」を選択し、招待するAWSアカウントID(88xxxxxxxxxx)を記入し、「招待を送信」をクリックします。
TiPMVg9Px19p

招待を承諾する(できない)

Untitled(3) (2)
member-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントのルートユーザのメールアドレスに、画像のようなメールが届いています。
スクリーンショット 2024-11-12 21.04.04.png

「Accept Invitation」をクリック、もしくはmember-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントへログインし、「Organizations」のコンソールから「招待」を開きます。
「招待を承認する」をクリックすると、、、
スクリーンショット 2024-11-12 21.09.27.png

「他のOrganizationsに所属しているため、招待の承諾ができない」という旨のエラーが表示されました。
スクリーンショット 2024-11-12 21.34.08.png

公式FAQの通りですね!
https://repost.aws/ja/knowledge-center/consolidated-billing-linking-error

組織を離れる

Untitled(4) (1)
以下のマニュアルを参考に、Organizations①からmember-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントを除外してみようと思います。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/organizations/latest/userguide/orgs_manage_accounts_leave-as-member.html

member-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントにログインし、「Organizations」のコンソールから「ダッシュボード」を開きます。
「この組織を離れる」をクリックします。
スクリーンショット 2024-11-13 0.32.41.png

本当に良いかを聞かれるので、「組織を離れる」をクリックしてみます。
スクリーンショット 2024-11-13 0.30.21.png

「まだ組織を離れることはできません」のアラートが出てきました。。。
スクリーンショット 2024-11-13 0.30.56.png

Organizationsを抜けてスタンドアロンのアカウントになった場合の情報が設定されていないため、設定を求められていますね。
具体的には以下の設定が必要です。(AWS側からするとこれが設定されてないと、どこに請求していいかわからないので当然ですね。)

指示の通り「アカウントにサインイン」をクリックしてみます。
スクリーンショット 2024-11-13 0.30.56のコピー.png

すると必要な情報が求められるので、設定していきます。
スクリーンショット 2024-11-26 21.06.12.png
スクリーンショット 2024-11-26 21.09.54.png

全て完了した後に、改めて「組織を離れる」をクリックすると、
スクリーンショット 2024-11-13 0.32.41.png

「組織からアカウントを正常に除外しました。」と表示されました。
スクリーンショット 2024-11-26 21.10.26.png

再度招待する

Untitled(5) (1)
再度「AWS アカウントを追加」から、「既存の AWS アカウントを招待」を選択し、招待するAWSアカウントID(88xxxxxxxxxx)を記入し、「招待を送信」をクリックします。
TiPMVg9Px19p

再度招待を承諾する

Untitled(1) (7)
member-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントへログインし、「Organizations」のコンソールから「招待」を開きます。
「招待を承認する」をクリックすると、、、
スクリーンショット 2024-11-12 21.09.27.png

「組織に参加するための招待を承認しました。」と表示され、無事に別の組織に入ることができました。
スクリーンショット 2024-11-26 21.34.44

Organizations②の組織を見ると、Organizations①に所属していたmember-1(88xxxxxxxxxx)のアカウントが存在することが確認できました。
スクリーンショット 2024-11-26 21.36.00.png

まとめ

今回は「Organizationsに所属するメンバーアカウントを他のOrganizationsに移管させたい場合は、一度Organizationsから離れる必要がある」という内容をまとめてみました。

普段あまり考えない内容かもしれませんが、どなたかの助けになれば幸いです。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.