【注意】RDSのリザーブドインスタンスが変更されます
ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。 本日RDSのリザーブドインスタンス(Reserved Instance : RI)に新しい料金体系が発表されました。
リザーブドインスタンスのおさらい
リザーブドインスタンスとは、事前に費用を支払うことで時間単価が低価格になり、キャパシティの確保ができる料金オプションです。以前の料金体系では、期間が2種類、使用量が3種類あり、組み合わせで6種類のオプションがありました。
- 1年 軽度使用
- 1年 中度使用
- 1年 重度使用
- 3年 軽度使用
- 3年 中度使用
- 3年 重度使用
EC2は既に2014年12月から新料金体系に移行しています。
変更内容
本日からRIのオプションは期間が2種類、支払い方法が3種類になります。
期間
従来通り、1年と3年の2種類となります。
支払い方法
支払い方法は、以下の3種類となります。ただし契約期間中は
- No Upfront 前払いなしで、時間単価が低下します。
- Partial Upfront 従来の重度使用と同じです。
- All Upfront 全ての料金を前払いします。
組み合わせて5種類 *1のオプションとなります。
- 1年 No Upfront (前払いなし)
- 1年 Partial Upfront (一部前払い)
- 1年 All Upfront (全前払い)
- 3年 Partial Upfront (一部前払い)
- 3年 All Upfront (全前払い)
費用シミュレーション
以下の条件で費用を算出してみます。
期間 | 1年 |
リージョン | 東京(ap-northeast-1) |
DBエンジン | MySQL |
インスタンスタイプ | db.m3.large |
Multi-AZ | Yes |
算出結果は以下になります。
前払い | 時間単価 | 月単価 *2 | 月利用額 *3 | 年利用額(前払い含) | 割引率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
オンデマンド | ー | $0.480 | ー | $350.4 | $4,204.8 | ー | |
従来オプション | 軽度使用 | $428 | $0.388 | ー | $283.24 | $3,826.88 | 9% |
中度使用 | $802 | $0.220 | ー | $160.6 | $2,729.20 | 35% | |
重度使用 | $974 | $0.164 | ー | $119.72 | $2,410.64 | 43% | |
新オプション | No Upfront | $0 | ー | $235.7 | $235.7 | $2828.4 | 33% |
Partial Upfront | $974 | ー | $119.72 | $119.72 | $2,410.64 | 43% | |
All Upfront | $2,363 | ー | $0 | $0 | $2,363 | 44% |
注意
- 従来の軽度使用、中度使用のRIはまだ購入可能ですが、2015年8月16日から購入できなくなります。重度はPartial Upfrontと名称が変更になります。
- インスタンスの起動状態に関わらず、時間の課金が発生 *4します。新オプションのRIではインスタンスの削除で料金の削減は行えません。
- 新料金体系ではキャッシュフローが変わります。詳細はEC2の新RIの紹介記事の図を参照してください。
さいごに
EC2、Redshift、RDSとRIが新料金体系に変更になりました。早晩ElastiCacheも新料金体系に変わると思われますので、新しい料金オプションを見越したコスト戦略を考えていきましょう。
参考文献
New – Simplified Reserved Instance Options for Amazon RDS