新しく追加されたオープンソースプロジェクト「AWS Developer Tutorials」を使ってスクリプト生成をやってみた
いわさです。
先日 AWS What's New で以下のアップデート?がアナウンスされました。
なんだこれ?と気になった方が多いと思うのですが、一方でアナウンスだけ見てもよくわからなくて、特に触っていないという方も多いと思います。
このアナウンスですが、AWS が提供する「AWS Developer Tutorials」というプロジェクトで、単発のコマンド実行ではなくユースケースやシナリオに沿ったスクリプトを利用者が生成できるようにするためのスクリプト集です。
ちょっと使ってみたので紹介します。
まずはリポジトリをクローン
こちらは何らかの AWS サービスや CLI などのツールではなく、サンプルユースケースとエージェント向けのコンテキスト用ファイルが集まったリポジトリです。
ローカルにクローンして使います。
ということでクローンだけしておきましょう。
% git clone https://github.com/aws-samples/sample-developer-tutorials.git
Cloning into 'sample-developer-tutorials'...
remote: Enumerating objects: 767, done.
remote: Counting objects: 100% (176/176), done.
remote: Compressing objects: 100% (94/94), done.
remote: Total 767 (delta 89), reused 102 (delta 71), pack-reused 591 (from 2)
Receiving objects: 100% (767/767), 735.51 KiB | 5.57 MiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (239/239), done.
スクリプトを使う
最終的には利用者が生成 AI を使ってスクリプトを作成するためのテンプレートとして使えるのですが、以下のtuts
フォルダには生成後のイメージのサンプルが事前にいくつか格納されています。
まずはこちらを見てみましょう。
86 件の様々なサンプルユースケースが用意されていますね。
この中から001-lightsail-gs
を見てます。リポジトリでいうと以下なのですがチューリアルとスクリプトが提供されていますね。
スクリプトを実行することで、チュートリアルの内容が全て実行されるようなイメージになっています。
lightsail-gs.sh
を実行してみます。
001-lightsail-gs % ./lightsail-gs.sh
Using AWS region: us-west-2
Starting Lightsail Getting Started script at Mon Sep 8 06:15:26 JST 2025
Step 1: Verifying AWS CLI configuration
Name Value Type Location
---- ----- ---- --------
profile <not set> None None
access_key ****************BRHP shared-credentials-file
secret_key ****************Z+wx shared-credentials-file
region us-west-2 env ['AWS_REGION', 'AWS_DEFAULT_REGION']
Step 2: Getting available blueprints and bundles
Available blueprints (showing first 5):
---------------------------------------------------------------------
| GetBlueprints |
+---------------------------------------+---------------------------+
| windows_server_2022 | Windows Server 2022 |
| windows_server_2019 | Windows Server 2019 |
| windows_server_2016 | Windows Server 2016 |
| windows_server_2022_sql_2022_express | SQL Server 2022 Express |
| windows_server_2022_sql_2019_express | SQL Server 2019 Express |
+---------------------------------------+---------------------------+
Available bundles (showing first 5):
----------------------------------
| GetBundles |
+-------------+----------+-------+
| nano_3_0 | Nano | 5.0 |
| micro_3_0 | Micro | 7.0 |
| small_3_0 | Small | 12.0 |
| medium_3_0 | Medium | 24.0 |
| large_3_0 | Large | 44.0 |
+-------------+----------+-------+
Getting available regions and availability zones
Using availability zone: us-west-2a
Step 3: Creating Lightsail instance: LightsailInstance-45fbcba6
{
"operations": [
{
"id": "1e3333b6-3485-4c0c-87ac-56ac5df95a97",
"resourceName": "LightsailInstance-45fbcba6",
"resourceType": "Instance",
"createdAt": "2025-09-08T06:15:41.228000+09:00",
"location": {
"availabilityZone": "us-west-2a",
"regionName": "us-west-2"
},
"isTerminal": false,
"operationType": "CreateInstance",
"status": "Started",
"statusChangedAt": "2025-09-08T06:15:41.228000+09:00"
}
]
}
Created instance: LightsailInstance-45fbcba6
Waiting for instance to be in running state...
:
インスタンス作成だけでなく、キーペアの取得からストレージの追加、スナップショットの作成まで行っていることがわかります。
スクリプトを見てみると、サンプルだからかリージョンは固定(us-east-2)になっていました。
スクリプトを実行しただけですが、新しい Lightsail インスタンスが生成されストレージの追加とスナップショットの作成も開始されていました。なるほど。
スクリプトを作る
先ほどのスクリプトはあくまでもチュートリアルというかサンプルスクリプトです。
このリポジトリの目的は、「こういったスクリプトを生成 AI (Amazon Q Developer CLI) を使って簡単に作れるんですよ。そのためのアセットが事前提供されていますよ。」 というものです。
ということで作ってみましょう。
今度はinstra
を確認します。
この中の README.md にスクリプト作成の手順が一応記載されています。
ただ少し情報量が少ないので実際に一度試してみることをお勧めします。
上記に記載がありますが、以下のツールが事前に使えるようになっている必要があります。
- AWS CLI
- Q CLI
- AWS Docs MCP server
- AWS CLI GitHub repository
AWS Document MCP Server なんて何に使うんだ?という感じがすると思いますが、スクリプトの作成には既存の公式ドキュメントを指定し、そのページに記載されているステップに従ったスクリプトを構築してくれます。あるいは既存のスクリプト(サンプルユースケース)をテンプレートとして使用することもできます。
今回は README.md に記載のとおり AWS Payment Cryptography の Getting Started ページを参考にスクリプトを作成させてみましょう。
フォルダ名がちょっとおかしい気もしますが気にしないでください。
Amazon Q Developer CLI を起動します。ポイントとしては指示をする際にinstra/tutorial-gen
フォルダに従って生成するようにエージェントに指示することです。
このフォルダ内には Amazon Q Developer に対してどういう手順でスクリプトをどういう内容で作成したら良いのかなどの詳しい指示が記載されています。
099-lightsail-tokyo-gs % q chat
✓ awslabs.aws-documentation-mcp-server loaded in 3.41 s
✓ playwright loaded in 3.99 s
⢠⣶⣶⣦⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢀⣤⣶⣿⣿⣿⣶⣦⡀⠀
⠀⠀⠀⣾⡿⢻⣿⡆⠀⠀⠀⢀⣄⡄⢀⣠⣤⣤⡀⢀⣠⣤⣤⡀⠀⠀⢀⣠⣤⣤⣤⣄⠀⠀⢀⣤⣤⣤⣤⣤⣤⡀⠀⠀⣀⣤⣤⣤⣀⠀⠀⠀⢠⣤⡀⣀⣤⣤⣄⡀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢠⣿⣿⠋⠀⠀⠀⠙⣿⣿⡆
⠀⠀⣼⣿⠇⠀⣿⣿⡄⠀⠀⢸⣿⣿⠛⠉⠻⣿⣿⠛⠉⠛⣿⣿⠀⠀⠘⠛⠉⠉⠻⣿⣧⠀⠈⠛⠛⠛⣻⣿⡿⠀⢀⣾⣿⠛⠉⠻⣿⣷⡀⠀⢸⣿⡟⠛⠉⢻⣿⣷⠀⠀⠀⠀⠀⠀⣼⣿⡏⠀⠀⠀⠀⠀⢸⣿⣿
⠀⢰⣿⣿⣤⣤⣼⣿⣷⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⢀⣴⣶⣶⣶⣿⣿⠀⠀⠀⣠⣾⡿⠋⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⡇⠀⢸⣿⡇⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⠀⠀⠀⢹⣿⣇⠀⠀⠀⠀⠀⢸⣿⡿
⢀⣿⣿⠋⠉⠉⠉⢻⣿⣇⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⠀⣿⣿⠀⠀⣿⣿⡀⠀⣠⣿⣿⠀⢀⣴⣿⣋⣀⣀⣀⡀⠘⣿⣿⣄⣀⣠⣿⣿⠃⠀⢸⣿⡇⠀⠀⢸⣿⣿⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠈⢿⣿⣦⣀⣀⣀⣴⣿⡿⠃
⠚⠛⠋⠀⠀⠀⠀⠘⠛⠛⠀⠘⠛⠛⠀⠀⠀⠛⠛⠀⠀⠀⠛⠛⠀⠀⠙⠻⠿⠟⠋⠛⠛⠀⠘⠛⠛⠛⠛⠛⠛⠃⠀⠈⠛⠿⠿⠿⠛⠁⠀⠀⠘⠛⠃⠀⠀⠘⠛⠛⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠙⠛⠿⢿⣿⣿⣋⠀⠀
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠈⠛⠿⢿⡧
╭─────────────────────────────── Did you know? ────────────────────────────────╮
│ │
│ If you want to file an issue to the Q CLI team, just tell me, or run q │
│ issue │
│ │
╰──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╯
/help all commands • ctrl + j new lines • ctrl + s fuzzy search
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
🤖 You are chatting with claude-sonnet-4
> read the instructions in the ../../instra/tutorial-gen folder and follow them in order, using this topic: https://docs.aws.amazon.com/payment-cryptography/latest/userguide/getting-started.html when instructed to run the script in step 2b, it's ok to actually run the script and create resources. this is part of the process. when you generate the script, be careful to check required options and option names for each command."
> I'll read the instructions in the tutorial-gen folder and follow them to create a tutorial based on the AWS Payment Cryptography getting started guide.
上記フォルダの中の構成はこのようになっているのですが、要は以下の手順で動きなさいということが書いてあります。
- AWS Document MCP Server を使ってチュートリアルを取得しマークダウンで保存
aws help
コマンドなどを使って AWS CLI の情報を取得- スクリプトを作成
- スクリプトを実行。エラーが発生した場合はスクリプトを更新して再実行
- スクリプトが機能したら静的解析を行う
- チュートリアルドキュメントの作成
しばらく待つと次のように Amazon Q Developer がカレントディレクトリ上に色々と成果物を作成しています。
スクリプトやチュートリアルも次のように作成されていました。
前述のとおりスクリプトの実行も行われているので、マネジメントコンソールを見てみるとリソースも作成されていることが確認できます。
さいごに
本日は、新しく追加されたオープンソースプロジェクト「AWS Developer Tutorials」を使ってスクリプト生成をやってみました。
普段 AWS CLI での環境構築スクリプトを用意する機会は私は少ないので使い所に悩むのですが、AWS CLI で用意する方はこちらで初回のスクリプトを用意して修正するなどが良さそうですね。
エラー処理やクリーンアップなど、通常は省略しがちな処理を含んだ AWS CLI を使うスクリプトを生成することができます。