IT以外限定社内LT大会「俺の話を聞け」を開催し続けて5年が経ちました
はじめに
クラスメソッドでは様々な社内勉強会やコミュニケーションイベントが開催されていますが、その一つにIT以外のテーマに限定した社内LT大会「俺の話を聞け」というものがあります。
2017年7月24日に第1回を開催してから、様々な形でこれまでに26回開催されました。最初は僕が発起人兼司会として実施してましたが、近年は別のメンバーに引き継ぎして運営して頂いています(中安さん、いつもありがとうございます!)
この「俺の話を聞け」が第1回の開催から5年経ったこともあり、改めて社内外の皆さんにご紹介したいと思います。
「俺の話を聞け」について
やろうと思ったきっかけ
実は、最初のきっかけは2011年に遡ります。
30歳後半以降の皆さんは、2008年頃から始まった勉強会ブームを覚えておられるかと思います。特にオープンソース・ソフトウェア界隈を中心に、様々なプログラミング言語、ネットワークやセキュリティといったテクノロジーカット、特定OSSのみをターゲットにしたもの、在住エリア毎、などを単位とした勉強会やコミュニティが多数立ち上がりました。このブーム自体はおおよそ2014年頃に衰退していき、多くの勉強会やコミュニティが活動停止していきました(もちろん現在も精力的に活動されているコミュニティも数多くあります)
当日30歳前後だった僕もその熱にあてられて、いろいろな勉強会に参加したり、自分自身で勉強会の主催を行ったりしていました。その中で課題として感じていたのは、登壇者の少なさです。特に僕は北海道で活動していたこともあり、東京や大阪等の大都市と比べると、どんな内容の勉強会やコミュニティでもいつも同じようなメンバーが登壇していました。
そこで参加者だけど登壇はしない方々にお話を伺うと「登壇するほど技術力が高くない」「話すネタが無い、考えつかない」「登壇したことがないので話せる気がしない」など、自分に対する自信の無さが根底にあるように感じました。
そこで、「登壇する自信の無いエンジニアでも、登壇する機会をたくさん得られば、自信がついて登壇しようと考えるのでは?」という仮説を立てて、IT以外のテーマに限定したLT大会を2011年に多数企画して実施しました。例えば、今自分が一番ハマってる音楽についてLTする「とにかくコレを聞けカンファレンス」とか、とにかくガンダムなら何でもありの「ガンダム勉強会」などです。特に「とにかくコレを聞け」はエンジニア以外の方でもお話してくれる方がたくさんいらっしゃって、3回も開催することが出来ました。
そして僕は2014年にクラスメソッドに入社。入社後3年経った2017年、もっとたくさんのクラスメソッドメンバーに社内外で登壇して欲しいと思い、以前開催したようなIT以外のテーマに限定した社内LT大会を思いついて、第1回を開催しました。
なお、この「俺の話を聞け」というタイトルは2010年からWebエンジニア界隈で開催されてきたイベントにインスパイアされています(@msngさん、ありがとうございます)
IT企業がIT以外のテーマに限定した社内LT大会をやる意義
大きく3つあると考えています。
登壇の経験が得られる
こちらは前述の通りです。登壇の技術というのは基本的に場数によってかなりカバーできると考えています。もちろん話す内容やテーマ、構成、声、リズムなど多数の要素があるのですが、それも何度も登壇することでだんだん慣れてきます。
エンジニアにとって本業であるIT技術の話を他人の前で話すのは勇気がいるものですが、趣味であれば抵抗が少ない人も多いので、とにかく登壇するという機会を作るという意味では、いっそIT技術以外にテーマを絞ったほうが沢山の人が参加しやすくなります。
他の人のLTを聴くことで、話すテクニックが得られる
LTには多種多様の面白さがあります。内容やテーマがそもそも物珍しく興味がそそられる場合もありますし、テーマはよくあるものでもストーリーの構成で好奇心をくすぐるものもあります。テーマもストーリーもいまいちだとしても、声やリズムといった話術だけで面白い人もいます。
自分で考えて自分で話す、それも良い経験ですが、他の人の良いところを見て聞いて学ぶのも、登壇技術の向上には必要なものです。
社内のメンバーの趣味趣向を知ることができる
これはコミュニケーション面のメリットです。特に昨今のリモートワーク環境においては雑談をする機会が減ってしまい、よく仕事を一緒にするメンバーであっても趣味を知らなかったり、自分と同じ趣味の人が社内にいるかどうか分からなかったり、ということも多いかと思います。
IT以外限定のLT大会では多くの人が趣味、好きなものやこと、最近ハマっているもの、などについて話します。これが一緒に働いているメンバーの新たな一面を知る機会になり、コミュニケーションが促進されるきっかけになります。
「俺の話を聞け」の開催パターン
1つは定期開催のもの。四半期に1回のペースで開催され、参加者は広く募集します。特に最近入社したばかりで社内に知っている人が少ないメンバーに登壇をおすすめしています(もちろん強制はしていません)。LTは自分のことを社内に認知してもらうきっかけになります。
2つめは趣味のもの。クラスメソッドには趣味やスポーツ毎に多くの雑談チャンネルがあり、そのチャンネルメンバーが登壇者となって開催されます。過去にはキャンプや怪談、投資というテーマで開催されました。
3つめはオフィスごとです。クラスメソッドは現在7つの国内オフィスがあり、そのオフィスに所属しているメンバーが登壇者となって開催されます。結構地域性が出るので、他の地域のメンバーが見ると興味深い内容が多いです。
心に残っているLT
僕の心に残っているLTをいくつかご紹介させて下さい。
まず第1回の最初の登壇。タイトルが「お前のLTがつまらない10コくらいの理由」でした。タイトルだけで爆笑したんですけど、その内容自体はとても役立つもので、正に「他の人のLTを聴くことで、話すテクニックが得られる」ものでした。なお、第1回は内容がかなり濃くて、「EXILEファーストガイド」「ダイエット実践入門」「用途別メイド喫茶の渡り歩き方」などなど盛りだくさんでした。
次に「まだF1なんて観ているの!?」という話。F1を全く知らない人でもF1を観たくなる、昨今のF1情勢を熱く語る素晴らしい内容でした。今もこの内容を覚えている人は社内にたくさんいますし、登壇者の人のイメージがすっかりF1で定着するきっかけになったトークでした。
「ビックリマンシール沼〜あの日30円だったものがいま50万円で売られている件〜」もヤバかったですね。最近のビックリマンシールの取引事情について詳しくなりました。僕も小さい頃たくさん持ってたのになぁ。
あと「俺と髭脱毛、戦いの歴史」は、なんというか、凄惨でした。このLTを聞いて「もう、いいか。ヒゲは。なんなら剃らなくても良いか」と考え始めました。
さいごに
ということで、クラスメソッドで5年間開催し続けているIT以外のテーマに限定した社内LT大会「俺の話を聞け」をご紹介しました。
社内の皆さん、今後も皆さんの楽しい話をたくさん聞かせてくださいね!