[アップデート] Amazon QuickSight のレーダーチャートでも軸のレンジオプションが設定出来るようになりました
いわさです。
先日、Amazon QuickSight の一部のビジュアルで使える Small Multiples にて、軸のスケール設定を変更するオプションが追加されたアップデートを紹介しました。
実は、上記記事の中で引用したアップデートアナウンス内ではレーダーチャートについても似たようなオプションが追加されていることが案内されています。
レーダーチャートとは半年ほど前に追加された、QuickSight の中では比較的最近使えるようになったビジュアルです。
API の差分を見ても変更点が確認できなかったのですが、コンソールから確認してみたところ機能としては確かに存在しているようです。
以前のレーダーチャートのビジュアルオプションを全て把握出来てないので今回のタイミングで追加されたか確証がないですが、本日は追加されたと思われるこちらのオプションを使って、どのようにビジュアルが変化するのかを確認してみました。
軸のスケールを他の軸と共有するか独立させるか設定
まずは、次のような単純な CSV データを用意しました。
この CSV ファイルを使ってファイルアップロードによるデータセットを新規作成します。
name,AAA,BBB,CCC name1,10,20,20 name2,12,25,30
作成されたデータセットを可視化(分析を作成)します。
ビジュアルでレーダーチャートを選択し適当にフィールドを選択すると、次のように 3 つの属性軸のデータが 2 件分重なって表示されます。
この時、上記のビジュアルフォーマット内の軸カテゴリに Axis behavior というオプションが追加されています。
デフォルトでは Auto が選択されており、他に Independent と Shared を設定値として選択することが出来ます。
残念ながら API や CLI のドキュメントから本日時点で Auto が指す挙動を探すことが出来なかったのですが、軸の値から Independent と Shared のどちらかが自動選択されるのかなと想像しています。
Independent を選択します。
名前のとおり、軸ごとに独立したスケールが設定されます。
データセットでは AAA/BBB/CCC それぞれのフィールドで最小値・最大値がバラバラでしたが、次のようにそれぞれの軸で最小と最大がうまく表現されています。
これによって、チャートが綺麗な三角形になってますね。
続いて Shared です。
これは Independent と逆で、軸ごとに独立せずに共通したスケールを持ちます。
次のように全ての軸の最大値が 30 になっていますね。
AAA/BBB/CCC のフィールドでそれぞれ値に偏りがあったので、上記のように偏った三角形になりました。
スケール差が大きいときの Shared
参考までに、もう少し極端にスケール差の大きいフィールドが混在したデータを用意しました。
name,AAA,BBB,CCC,DDD,EEE name1,10,20,20,1000,11000 name2,12,25,30,1100,13000
先程と同様にデータセットを作成してレーダーチャートを使った分析を作成します。
デフォルトの Auto と Independent が同じ挙動となっていましたが、次のようにバランスよく表示されていますね。
これを Shared にしてみると次のように最大値の大きいフィールドのみが表示され、他のプロパティは比較ができなくなってしまいました。
上記は実際のところはレンジ設定にも関係しているのですが、先日お伝えした X軸、Y軸と同様に偏りがある場合は特に Shared 設定は気をつけたほうが良さそうですね。
さいごに
本日は Amazon QuickSight のレーダーチャートでも軸のレンジオプションが設定出来るようになっていたようなので試してみました。
レーダーチャートの場合はさらにレンジもカスタム設定出来るので思った通りのチャートを作成するのに少し手こずりました。
ビジュアルフォーマットから軸のオプション設定が提供されているということを、とりあえず知っておくと役に立つと思います。