QuickSight の日付範囲フィルターと日付パラメータで相対日付が使えるようになりました
いわさです。
先日、QuickSightで以下のアップデートがありました。
その時は検証ができていなかったのですが、先日別件でQuickSightを使っているときに、動的に「今年」の開始日と終了日でフィルタリングしたいなあと思っていたところ、この機能を活用出来るということを知りました。
このローリング日付とやら、QuickSight日本語表示では「相対日付」と表示されています。(たまに「ローリング」という表示にもなります)
どういうものかというと、いくつかのオプションを組み合わせて本日基準で相対的な日付を取得することができます。(例:先月末日、今四半期初日、など)
いままで
今までも相対日付フィルターというフィルターでは相対日付が使えていました。
しかし、期間の幅については固定となっていて、マッチしないケースがありました。
これから
今後は相対日付を、日時範囲フィルターと、パラメータデフォルト値として使えるようになりました。
それぞれ見ていきます。
日時範囲フィルター
日時範囲フィルターは日付と時刻の範囲を指定してデータセットをフィルタリングする機能です。
相対日付では「1年」など相対ではあるものの範囲が固定のセットがいくつか用意されている形式でした。
日時範囲フィルターでは、開始日と終了日でそれぞれ相対日付を設定することができます。
それによって例えば、「今年のはじめから、先週末まで」のような設定の仕方が出来るようになりました。
どういう設定方法が可能なのか、設定方法を確認してみましょう。
開始日と終了日でそれぞれ「相対日付の設定」が選択出来るようになっています。
日付設定画面では、本日、昨日、カスタムの3つが選択できます。
本日と昨日についてはそのままですが、QuickSight は基本的にUTCで動いているのでその点だけご注意ください。
カスタムでは、フィルター条件(最初/最後)、範囲(これ/前/次へ)、期間(年/四半期/月/週/日)を組み合わせます。
例えば、以下のように設定した場合は「前年の終わり」ということで本日時点では2021/12/31
が動的に設定されます。
以下の場合は「翌週の開始」となるので本日時点では2022/07/17
が動的に設定されました。
曜日でいうと日曜日始まりみたいですね。
ちなみに、四半期の場合は、1月/4月/7月/10月が始まりとなっています。
これらを組み合わせて、以下のように開始日と終了日でそれぞれ別の条件による相対日付を設定出来るようになりました。
パラメータ
さらに、パラメータのデフォルト日付でも同じように相対日付が設定出来るようになっています。
このパラメータを使ってフィルターに設定を行えるので、コントロール経由で日付のフィルタリングを行う際に、デフォルト値として相対日付を開始日・終了日に設定することも出来るようになります。
さいごに
本日は、QuickSight の日付範囲フィルターと日付パラメータで相対日付を使ってみました。
結構使いたいシーン多いのではと思ってます。
私も実際に使いたくて探してみたらつい先日のアップデートということで、かなりの偶然でしたが助かりました。
ただし、「今年度の始まり」など会計年度を意識した1年間の指定などは難しそうでした。「四半期」が使えそうですが、相対日付としては「前回」のひとつ前までしか指定できないので、微妙にマッチしないシーンもまだまだあるかもしれません。
数式が指定出来るくらい自由度があがると、さらに使いやすくなるかもしれないですね。このあたりは期待したいところです。