[アップデート] Amazon QuickSight の散布図で非集計オプションとラベルフィールドウェルが追加され、カスタマイズ性が向上しました

[アップデート] Amazon QuickSight の散布図で非集計オプションとラベルフィールドウェルが追加され、カスタマイズ性が向上しました

Clock Icon2023.05.10

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いわさです。

Amazon QuickSight ではビジュアルタイプのひとつとして「散布図」を利用することが出来ます。

これまでは Group/Color フィールドウェルにフィールドを設定した場合は集計された散布図となり、設定しなかった場合は非集計の散布図となる挙動でした。
本日のアップデートで Color ラベルを指定した場合でも非集計を選択することが出来るようになりました。

また、これまではグルーピングの Color フィールドのみが指定出来たのですが、新たに Label フィールドが指定出来るようにもなりました。

サンプルデータ

今回検証用のサンプルデータとして以下を使います。

Sales,Profit,Category,SubCategory,ProductName,UnitPrice
1200,300,Electronics,Smartphone,AlphaPhone,300
2300,500,Electronics,Smartphone,BetaPhone,500
1800,450,Electronics,Tablet,AlphaTab,450
2600,550,Electronics,Tablet,BetaTab,550
1100,100,Electronics,Laptop,AlphaBook,1000
2400,300,Electronics,Laptop,BetaBook,1200
500,150,Apparel,T-shirt,AlphaTee,30
1200,300,Apparel,T-shirt,BetaTee,25
800,200,Apparel,Pants,AlphaPants,40
1000,250,Apparel,Pants,BetaPants,50
500,250,Apparel,Shoes,AlphaShoes,125
900,450,Apparel,Shoes,BetaShoes,225
2500,1250,Food,Snacks,AlphaSnacks,250
3000,1500,Food,Snacks,BetaSnacks,300
1800,900,Food,Drinks,AlphaDrink,90
2500,1250,Food,Drinks,BetaDrink,125
1600,800,Stationery,Pen,AlphaPen,80
1900,950,Stationery,Pen,BetaPen,95
2200,1100,Stationery,Notebook,AlphaBook,220
2800,1400,Stationery,Notebook,BetaBook,280
500,250,Home,Furniture,AlphaChair,250
800,400,Home,Furniture,BetaChair,400
900,450,Home,Kitchen,AlphaPot,90
1300,650,Home,Kitchen,BetaPot,130

なお、このサンプルデータは ChatGPT に作成してもらいました。

参考:ChatGPTでダミーデータ作成が便利すぎる | DevelopersIO

集計オプションで非集計が選択出来るように

まず、散布図は次のように X 軸と Y 軸のフィールドを指定することで、交点をプロットするビジュアルです。
この時点では色フィールドを指定していないので、集計はされずにレコードの数だけプロットされます。

ここで、色フィールドを指定すると指定したフィールドが同一の値のもので集計されます。

集計方法(合計、平均、最大など)については設定が出来たのですが、これまでは「集計しない」という選択肢がありませんでした。
そのため、ビジュアル上で色フィールドを使いたいが非集計散布図というユースケースに対応することが出来ませんでした。

今回のアップデートで、次のように集計方法に「None」が追加されています。

こちらを選択すると、色フィールドを使いつつ非集計な散布図を描画することが出来るようになっています。

アップデート前は色を使った集計フィールドの場合は最大 50 個のデータポイント、色を使わずに非集計にした場合は最大 2,500 個のデータポイントの表示がサポートされていました。
アップデート後は色とラベルの使用状況に関わらず、集計と非集計でどちらも最大 2,500 個のデータポイントがサポートされるようになったとのことです。

参考:Using scatter plots - Amazon QuickSight

ラベルフィールドウェルが追加

また、これまではプロットされたポイントに対してラベルを表示することが出来ず、X 軸と Y軸とサイズフィールド以外では、色と凡例で表現するところまでが限界でした。
今回のアップデートでラベルフィールドを指定することが出来るようになり、ポイントとあわせてラベル文字列を表示することが出来るようになりました。

色フィールドと別で設定することも可能です。
次の画面では製品カテゴリーで色付けをしつつ、製品名をラベル表示しています。

ラベルでもグルーピング

このラベルフィールドは色フィールドと同様にグルーピング用のフィールドにもなっています。

なお、色とラベルどちらも設定した場合はより細分化されるフィールドが選択されていました。
カテゴリーとサブカテゴリーを組み合わせた際には常にサブカテゴリーで集約されています。

次のようにフィールドの組み合わせを入れ替えた場合でも同様でした。

色フィールドとラベルフィードで同じものは指定できない

色とラベルは別のフィールドを指定する必要があります。

そのため、製品名で色分けしつつ製品名ラベルを表示したい場合は、別途計算フィールドを追加することで表示することが出来ます。

さいごに

本日は Amazon QuickSight の散布図で非集計オプションとラベルフィールドウェルが追加されたアップデートについて紹介しました。

これまでの QuickSight の散布図の制限でご利用のユースケースに対応出来ていなかった場合は今回のアップデートで改善されたか確認してみては如何でしょうか。
なお、この記事では検証出来ていないのですが、アップデートアナウンスによると今回のアップデートで散布図の読み込みパフォーマンスも改善されているそうです。
最大 6 倍速くなったらしいですよ。

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