QuickSightの分析で段階的に絞り込みを行う方法
QuickSightの分析で、段階的に絞り込みたいケースがあるかと思います。これを実現する機能がいくつか用意されているので、ご紹介したいと思います。
サンプルデータ
今回はサンプルデータとしてe-Statの社会・人口統計体系 / 統計でみる市区町村のすがた2020 / 基礎データ を用いて、市区町村別の人口分布を表にしてみます。また都道府県のマスタとして総務省の全国地方公共団体コードも利用しています。
これらを用いて、都道府県→市区町村で段階的に絞り込み選択した市区町村の人口分布を見られるようにしていきます。
準備
下準備としてダウンロードしたExcelファイルをCSVファイルに変換し、S3にアップロード、AWS GlueのクローラーでAmazon Athenaのテーブルスキーマ定義を作成しておきます。QuickSightのデータセットでは、この2つのテーブルを都道府県・市区町村コードでJOINした形にしておきます。
ケース1: ドリルダウンで絞り込む
ドリルダウンはほとんどのビジュアルタイプで使うことのできる機能です。フィールドウェルに階層化された項目または複数の項目を設定することで、ビジュアル上でデータをドリルダウンして見ることができます。
ドキュメント: https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/quicksight/latest/user/adding-drill-downs.html
以下の例では、「垂直積み上げ棒グラフ」を使用し、X軸に「都道府県名」「市区町村名」を階層化して設定しています。
値を右クリックすることで、「市区町村名までドリルダウン」の項目が出てきます。
クリックすると、今度は選択した都道府県名の中の市区町村のみが表示されるようになります。
ケース2: パラメータで絞り込む
パラメータを複数作り、段階的に絞り込むこともできます。下の画面のように、パラメータとして「都道府県名」「市区町村名」の2つを用意します。これらのパラメータはフィルタと連動していて、選択された項目と連動して分析がフィルタされるようにしています。
「都道府県名」パラメータから東京都を選択。
「市区町村名」パラメータから福生市を選択。
しかしこのままでは、「市区町村名」のパラメータが全国全ての市区町村名を表示してしまい、選択がやや困難です。そこで、パラメータの設定から「関連する値のみを表示」で「都道府県名(単一選択ドロップダウン)」にチェックすることで、「都道府県名」パラメータで値を選択したとき、「市区町村名」パラメータのリストが更新され、該当する市区町村名だけが選択肢として表示されるようになります。
「市区町村名」パラメータのリストに東京都の市区町村名だけが表示されるようになりました。
ご参考になれば幸いです。
以上です。