
【参加レポート】Vancouver で行われた AWS re:Invent re:Cap に参加してきました
毎年 re:Invent 後に開催されるバンクーバーでのイベント、AWS re:Invent re:Cap に参加をしてきましたので、その内容をレポートしたいと思います。
AWS re:Invent re:Cap at AWS Vancouver

AWS re:Invent 2025 でいくつもの情報が発表されましたが、数ある中から発表された内容を10個に絞り、TOP10形式で振り返りを行う概要説明会です。
Agenda
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5:30 pm to 6:00 pm
IRL Social Networking and Check In
Arrive, meet other AWS fans, and settle in. -
6:15 pm to 6:30 pm
Welcome and intros
Quick welcome, context for the evening, and a thankyou to our amazing sponsors. -
6:30 pm to 7:20 pm
AWS re:Invent 2025 re:Cap
Matt walks through the biggest launches from re:Invent 2025 in Las Vegas, why they matter, and what you should actually care about in the next 12 months. -
7:20 pm to 7:30 pm
Lightning talks and wrap up
Fast community lightning talks if you have a project, event, or something AWS related you'd like to share with the community.
TOP10 COUNTDOWN
TOP10 の内容は「AI系の話題にフォーカスしている」とスピーカーの方がお話されていました。
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2024年の re:Invent も AI 中心だったが、「データをどう切り分けて安全に使うか」がテーマだった印象
(例) 機密データを混ぜない、切り分け・隔離する、データ境界を作る 等 -
"安全設計"の話が多かったのに対して、2025年の re:Invent では「本番で使って良い。信頼して投入して良い。」という"運用フェーズ"に進んだ空気を感じた
下記にスライドに記載されていた内容と、当日のスピーカーの方のお話を要約しまとめました。
AMAZON NOVA 2
- Foundation model family
- Lite/Pro
- Omni
- Sonic
- Amazon Nova 2 は、単体のモデルではなく用途別に選ぶモデルファミリー
- マルチモーダル(テキスト/画像/動画/音声などの入力)に対応 ※Omni
- 従来は大きいモデルを選んで何でもやらせがちだったが、今後はタスクに応じて軽量(速さ重視)/高性能(熟考)といった選び方になっていく
- 音声領域では、「音声→テキスト→音声」の往復が遅延になりやすい。リアルタイム会話向けに Sonic(voice-to-voice)が重要になる
AMAZON NOVA FORGE
- Deep model customization
- Compliance Classification
- Support Triage
- Moderation
- Regulated Workflows
- Amazon Nova をベースに自社のフロンティアモデル(より独自性の強いカスタムモデル)を構築できるサービス
- モデルをより深くカスタマイズするための仕組み
(例)コンプライアンス分類、サポートのトリアージ、モデレーション、規制されたワークフロー
AMAZON NOVA ACT
- UI Workflow Automation
- More life out of legacy apps
- Form Filling
- Portal Updates
- Report Pulling
- QA Smoke Tests
- Admin Workflows
- ブラウザベースの UI ワークフローを自動化する AI エージェント を構築および管理するためのサービス
- フォーム入力や同じ手順の繰り返し(コピー&ペースト、検索、入力)のような反復作業の自動化に向いている
スピーカーが挙げていた例:
・政府系フォームのようにサイトがあまり変わらないケース(UIが安定しているため)
・毎月同じ手順でレポートを取得・エクスポートするような反復業務
BEDROCK AGENTCORE
- Building Blocks for Agents
- Policies
- Evaluations
- Memory
- エージェントを安全に、大規模に運用するためのフルマネージド基盤/プラットフォーム
- Policies / Evaluations / Memory は、エージェントを本番運用していくための “Building Blocks(構成要素)”
GRAVITON5
- Next-Gen ARM CPU
- Microservices
- Web APIs
- Containers
- Batch
- Data Processing
- AWSが独自に開発した最新の第5世代CPU
- クラウドでは「毎月の支払い」になりやすい分、つい最大構成を選びがち
- Graviton をデフォルト(自動承認)にし、それ以外(例: x.86)を使いたい場合はビジネスケースを提示して申請させる運用が良いのではないか ※スピーカーの提案
- マイクロサービス/Web API/コンテナ/バッチ/データ処理など“頻出ワークロード”が多い点も、デフォルトにする根拠として挙げられる
TRAINIUM3 ULTRASERVERS
- Big Training and High Throughput
- Training Models
- Large Inference Fleets
- Cost Sensitive AI Platforms
- AWS が独自開発した最新のAI学習(トレーニング用)アクセラレータシステム
- メディアは"消費者向けAI"に注目しがちだが、AWSが裏側(バックエンド)のAI基盤で強い仕事をしているという見立て
- 顧客から「どのモデルを選べば良いか」と聞かれることが多いが、モデルよりも"どのプラットフォーム(どのクラウド/ホスティング)に賭けるか"の方が重要
(モデルは変えやすいが、クラウド基盤の乗り換えは簡単ではないため) - AI基盤も"必要な分だけ使って払う"方向にしていこうとしている
TRAINIUM4 ROADMAP + NVIDIA NVLINK FUSION INTEGRATION
- Direction
- High Bandwidth
- Remove Network Bottleneck
- AWS の次世代AIチップ Trainium4 のロードマップと、NVIDIA の NVLink Fusion(高帯域チップ間接続)をTrainium4 でサポート/統合する方向性
- AI を大規模にスケールすると、ボトルネックとなりやすいのはチップ性能よりもネットワーク
- そのボトルネックを高帯域化することで解消する方向
- 大規模学習/推論での通信待ち(相互接続)を減らす
- クラスタを作ったときにスケールしやすくする
AWS AI FACTORIES
- Hybrid AI
- Public Sector
- Healthcare
- Finance
- Critical Infrastructure
- 顧客のデータセンターで使える高性能な AWS AI インフラを迅速に提供する仕組み
AWS が本気で向き合い始めた例として Outposts に言及しており、スピーカー自身が自分でローカル環境にAIを入れようとして、コストや手間的に大変だったという体験談をシェアしていました。
Amazon S3 Vectors
- Vector Storage/Search
- RAG
- Document Search
- Agent Memory
- 埋め込みモデル等で生成した文章・画像の埋め込み(ベクトル)をS3に保存し、類似度検索できるS3の機能
- S3は“何でも置く場所”として使われる場面が増えていて、その延長として“Vectors”がS3に入ってきた
- S3 Vectorsは"DB置き換え"ではないため、DBは別途必要。一方で、S3上のデータに対してベクトル検索をS3側で実行できる点がメリット
- 想定ユースケース: セマンティック検索、AIエージェントのメモリ、RAGなど(S3上のコンテンツを検索)
LAMBDA MANAGED INSTANCES
- Serverless vs EC2
- Predictable
- Placement Constraints
- Specialized Compute Needs
- EC2上でAWS Lambda関数を実行できる新機能
- Serverless(Lambda) か EC2 か、という単純な二択ではなく、その間を埋める考え方が必要
- ワークロードによっては、Predictable(予測可能性)、Placement Constraints(配置制約)、Specialized Compute Needs(特殊な計算要件)といった要素が論点になり得る
- EC2の価格メリットを活かしながら、Lambdaの運用簡素さを維持する
- 実行環境は“通常のLambda”と差分があり、特に同時実行やコンテナライフサイクルの扱いが異なる
以上が、TOP10 COUNTDOWNとして発表された内容でした。
下記は EXTRA BONUS として紹介された内容です。
AWS TRANSFORM
- Agentic Modernization
- Windows/Mainframes/VMware/Custom
- Deisovery
- Refactoring
- Dependency Mapping
- Validation
AWS TRANSFORM を EXTRA BONUS として入れた理由は、移行の世界がまた一段変わる“次の転換点”になると感じたからとのお話がありました。
- エージェント型AIを活用してレガシーアプリケーションやコードのモダナイゼーションを自動化するサービス
- 移行はだんだん自動化されていき、移行で稼いでいたビジネスは今後価値が下がるかもしれない
- 最近の移行は「オンプレ→AWS」だけでなく、「他クラウド→AWS」(無料クレジット切れなどが理由で移行)も増えている
- 移行プロジェクトでよくある"現場調査"と"依存関係の可視化"
・提出される"移行レポート"では、高額で分厚い割に実用性が低いことがある
・依存関係図がただのスクリーンショットとなっていて、そこから辿って深掘りができない - こうした Discovery(現状把握/棚卸し)やDependency Mapping(依存関係整理の領域)を、AWS TRANSFORMがカバーする(という説明)
さいごに
会場には結構な人数の参加者が集まっていましたが、実際に業務でAIツールやサービスを使っている人が少ないことに驚きました。
今回のイベントを通して re:Invent の発表内容をいくつかキャッチアップすることができて勉強になりました。
次回開催時も参加する予定です!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。










