
ウェビナー『AI駆動開発、実際どうなの?〜期待と現実、導入前に知っておきたいこと〜』で『AI駆動開発がもたらす革新と実践』について発表しました
登壇内容
こちらのウェビナーにて登壇しました。
登壇資料は以下の通りです。
補足
スライドについて少し補足します。
生成AIエコシステムの進化の話
AIコーディングエージェントの多様化、高機能化の話
AIコーディングエージェントは大きく2つのアプローチに分類できます。
・自律型(スケールアウト)
・アシスタント型(スケールアップ)
「AIがコード生成→人間が手直し」という流れが主流ではあるものの、24年の後半は補完人間がドライバーだったのが、25の頭からはAIがドライバーで、人間が助手席(ナビゲーター)で機能が完成するケースが多いと思います。
これはAIが生成するコード品質が高くなりかつ手直しの精度も高くなった結果だと考えられます。結果として自然言語での対話のみで機能の開発が完了するケースが多くなったと感じています。
生成AIは自然言語でコードを書いてくれるため、最初の一歩を踏み出すのは非常に簡単で、すぐに便利さを実感できます。これが去年後半のCursorブームの背景だと思っています。
しかしより機能要求が複雑だったり、抽象的なタスクを任せる場合、より高機能なツールの機能活用が必要になります。
今週公開されたKiroは仕様駆動開発に特化したAIコーディングエージェントで、従来にはない新しいアプローチを提供しています。
必要な用途に応じてツールを使い分けたり、またツールは組み合わせることでより効率的に作業が行えたりします。例えば仕様をkiroで書いて、Claude Codeで実装するなどです。
コンテキストエンジニアリングについて
コンテキストとは、AIモデルが一度に理解・処理できる情報の範囲や記憶容量のことです。生成AIモデルは、学習データが豊富な汎用的な機能についてはZero Shot(事前情報なし)でも自走して機能を作ってくれます。しかし、独自性のあるドメインロジックの実装では、適切なコンテキストを与える必要があります。
現在のモデルでは、Claude が20万トークン、Gemini が100万トークンほど解釈できます。20万トークンは日本語で約15万文字、つまり文庫本1冊分に相当します。現状は、この容量の中に収まるようにやり取りをする必要があります。
コンテキストの与え方も進化しており、人がプロンプトを書く従来の方法から、進んでいる現場では各ツールとMCPで連携してコード生成する例も増えています。
例えば、プロジェクト管理ツールのチケット情報や、デザイン管理ツールのデータを自動的に取得して、より精度の高いコード生成可能です。新しいライブラリを使った実装も、Web検索とモデル推論性能が上がっこともあり、ある程度は対応可能になっています。
さいごに
改めて生成AIやAIコーディングエージェントについて調べる良いきっかけになりました。また今回非常に多くの方(180名ほど)にご視聴頂き、興味関心が高い分野なんだと改めて実感しました。
実践編を8/5(火)にやりますので、是非ご参加ください!