
SlackAPI conversations.replies で thread_not_found になる件を調査
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アノテーション インフラチーム所属の髙橋隆太です。
Slack の API conversations.history の結果から取得した値の ts(タイムスタンプ) を conversations.replies に渡したら thread_not_found と出力されましたので原因を調査してみました。
背景
要件は特定のチャンネルのスレッドを全て取得することになります。
私は以下のように実装しました。 
- conversations.history から全てのメッセージを取得して conversations.replies に渡すための ts を取得する
- 
conversations.history で取得したメッセージの件数分、conversations.repliesを実行して thread を取得する 
ざっくり利用メソッド内容の確認
conversations.history とは
- Slack のチャンネル内のメインスレッドのメッセージを取得する
- 削除されたメッセージや、チャンネルの変更・退出のメッセージも取得できる
conversations.repliesとは
- Slack の thread を取得することができる
調査してみる
conversations.history で messageを取得
conversations.history でどのようなタイプの メッセージが取得できるか確認してみました。 conversations.history の結果の確認はこちらのテストサイトから確認するのが便利です。 本 API で必要な項目は以下です。
- Slack の channel ID
- User または Bot の Token
実際に確認し、messages[]の中身を確認してみます。
{
    "user": "UXXXXXXXXXX",
    "type": "message",
    "ts": "1715675308.190329",
    "client_msg_id": "696451ae-2a0a-4148-810f-fb9a5fedfeec",
    "text": "aaaa",
    "team": "TXXXXXXXXX",
    "blocks": [
        {
            "type": "rich_text",
            "block_id": "2roPl",
            "elements": [
                {
                    "type": "rich_text_section",
                    "elements": [
                        {
                            "type": "text",
                            "text": "aaaa"
                        }
                    ]
                }
            ]
        }
    ]
},
{
    "subtype": "channel_purpose",
    "user": "UXXXXXXXXXX",
    "purpose": "chane_purpose",
    "text": "がこのチャンネルの説明を「chane_purpose」に設定しました",
    "type": "message",
    "ts": "1715674661.484209"
},
{
    "subtype": "channel_topic",
    "user": "UXXXXXXXXXX",
    "topic": "change_topic",
    "text": "チャンネルのトピックを設定 : change_topic",
    "type": "message",
    "ts": "1715674451.069059"
}上記よりメッセージによって、さまざまな subtype があるらしいです。
| メッセージ | subtype | 
|---|---|
| 標準メッセージ | なし | 
| チャンネルのトピックを変更 | channel_topic | 
| チャンネルの説明を変更 | channel_purpose | 
subtype の種類はこちらのページに記載されていました。
conversations.replies で thread を取得
conversations.history で取得した ts で conversations.replies の結果を確認してみます。 conversations.replies の結果の確認はこちらのテストサイトから確認するのが便利です。 conversations.replies で必要な項目は以下です。
- Slack の channel ID
- User または Bot の Token
- メッセージの ts(タイムスタンプ)
実際に先ほど取得した ts を渡してみます。
標準メッセージ
{
    "user": "UXXXXXXXXXX",
    "type": "message",
    "ts": "1715675308.190329",
    "client_msg_id": "696451ae-2a0a-4148-810f-fb9a5fedfeec",
    "text": "aaaa",
    "team": "TXXXXXXXXXX",
    "blocks": [
        {
            "type": "rich_text",
            "block_id": "2roPl",
            "elements": [
                {
                    "type": "rich_text_section",
                    "elements": [
                        {
                            "type": "text",
                            "text": "aaaa"
                        }
                    ]
                }
            ]
        }
    ]
}トピックを変更する
{
    "ok": false,
    "error": "thread_not_found"
}説明を変更する
{
    "ok": false,
    "error": "thread_not_found"
}どうやら、subtypeによっては取得できないものもありそうです。
conversations.replies のドキュメントに以下の記載がありました。
ts must be the timestamp of an existing message with 0 or more replies
0件以上の返信があるとのことですが、
これは全てのメッセージのように感じますが・・・
おそらく、取得できないようなメッセージもあると謳いたいのかなーと推測しました。
結論
Slack のメッセージのチャンネルのトピックを設定しました: change_topic、チャンネルの説明を設定しました : change_descriptionのようなリプライできないメッセージの ts を conversations.replies のパラメータに指定すると thread_not_found のエラーになることが確認できました。
もし、私と同じように conversations.history で ts を取得して conversations.replies に渡してループという運用をしている場合は、 thread_not_found のエラーでループが止まることもあるので、一旦ソースコードを見直してみてはいかがでしょうか。
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