[Storage Gateway] ファイルゲートウェイを SimpleAD でアクセス制御する
こんにちは、菊池です。
先日、Storage Gateway のアップデートで、SMB プロトコルによるアクセスがサポートされました。
[Storage Gateway] Windows で S3 オブジェクト保存!ファイルゲートウェイで SMB プロトコルがサポートされました
上記エントリでは、お試しとしてゲストアクセスで利用してみました。今回は、SimpleADを利用して、Storage Gatewayをドメインに参加させることで、ドメインのグループ/ユーザーによるアクセス制御を試してみました。
SimpleADでアクセス制御する
それでは、試してみます。
- SimpeADの作成
- Windowsインスタンスの起動
- ドメインへの参加
- Storage Gatewayの起動
- ゲートウェイの作成
- ドメインへの結合
- ファイル共有の作成
- Storage Gatewayへのアクセス
SimpleADの作成
まずはDirectory Serviceから、SimpleADを起動します。
必要項目を入力して進みます。
ディレクトリが作成できました。DNSアドレスを確認しておきましょう。
Windowsインスタンスの起動
続いて、SimpleADと同じVPCに、Windowsインスタンスを起動します。今回はWindows_Server-2016-Japanese-Full-Base-2018.03.24 (ami-07f2a061) を使用しました。
インスタンスを起動したら、以下の設定を行っておきます。
- DNSアドレスがSimpleADを指すようになっているか確認(VPCのDHCPオプションセットで設定しておく)
- ドメインへ参加
- Active Directory管理ツールのインストール
Storage Gatewayの起動
Storage Gatewayのファイルゲートウェイを起動します。
今回は、EC2で起動します。[インスタンスの起動]を選択すると、EC2起動ウィザードに進みますので、順に設定を選択し起動します。
EC2では以下の設定に注意しておきます。
- 追加ボリュームの作成(Storage Gatewayのキャッシュボリュームとして利用)
- パブリックIPの割り当て(ゲートウェイのアクティブ化の際、操作端末からアクセスする必要があります)
- Security Group でHTTP(TCP:80)の開放(ゲートウェイのアクティブ化の際、操作端末からアクセスする必要があります)
ゲートウェイインスタンスが起動したら、Storage Gatewayのコンソールに戻ります。ゲートウェイインスタンスのパブリックIPを入力して、接続しましょう。
タイムゾーン、ゲートウェイ名を設定してアクティブ化します。
アクティブ化できました。
次に、[SMB設定の編集]から、ドメインに参加させます。
ドメイン名、管理者権限のあるユーザー、パスワードを入力します。
ドメインの結合ができました。
最後に、ファイル共有の作成です。S3バケット、アクセスプロトコル(SMB)、ゲートウェイを選択して進みます。
ここはデフォルトのままです。
アクセス制御の設定です。WindowsインスタンスのAD管理ツールから、アクセスを許可するためのグループ [sg-users] を作成しておきます。
作成したグループを許可します。
ファイル共有が作成できました。
Storage Gatewayへのアクセス
それではアクセスしてみます。アクセスを許可したグループに、ユーザ[skikuchi]を追加しておきます。
アクセス許可のあるユーザでは、ネットワークドライブとしてマウントできました。
一方で、アクセス権のないユーザでマウントしようとすると、アクセスが拒否されます。
アクセス権限の設定は、後からでもファイル共有の設定から変更可能です。
ユーザー/グループ単位で許可/拒否が設定できます。
まとめ
新しく対応した、SMBによるファイルゲートウェイをSimpleADでアクセス制御してみました。
Windowsメインの環境では、Active Directoryを使ってきめ細やかに制御できるのが魅力かと思います。