
【夏休みの自由研究リレー】 PMが今までやった個人タスク管理手法を振り返ってみた
はじめに
こんにちは、プロジェクトマネージャーをやっている松浦です。
当記事は、クラスメソッドの有志による 『夏休みの自由研究リレー』 第19回目のエントリ です。
このブログリレーの企画は、普段からクラウドやAIを追いかけているメンバーによって、「やってみた」だけではなく「作ってみた」や「調査/研究してみた」もアウトプットしてみようという企画です!
新たな知見になることは勿論、アイデアを自社やコミュニティの発展に寄与できればと考えておりますので、お付き合いいただけますと幸いです!
個人のタスク管理だってPMにとっては実験場です
普段は移行案件を中心としたプロジェクトマネージャーという役割で従事しています。
仕事柄、自分のタスク管理はある意味「実験場」でもあります。
気づいたら約2年ほどでいくつかのタスク管理ツール、手法を用いてきました。TickTick、Notion、Obsidian、GitHub Issuesなど、その時々で模索しながら自分に合うものを探していた記憶です。
この記事では、なぜ変えたのか・変えるきっかけは何だったのか、を当時の気持ちも含めて整理してみます。
ただそれだけで自由研究というのも味気ないと思い、この変遷からPMである自分という視点でもう少し考えを巡らせてみました。
改めて振り返ると、「AIといかに役割分担するか」「PMとして、人間として手綱を握っておきたいのはどこか」を考えるいいきっかけになりました。
それはある意味今後のPM業にも活きる部分ではないかと考えています。
その辺りも以降で率直に書いてみたいと思います。
これから書く内容の手前でもツールは色々と使っていたと思います。
TODOアプリに記録したり、ノートに手書きで書いていた時期もありました。
その際は本当にタスクを記録しておく程度だったので、それまでは割愛して覚えているところから書いてみます。
1. TickTick
使い始めたきっかけ
今までと違ったタスク管理アプリを探していたとき、TickTickはポモドーロタイマーが同梱されていることに惹かれました。
25分の作業と5分の休憩を繰り返して集中力を持続する「ポモドーロ・テクニック」専用のタイマーです。
「これを使えば永遠に集中できるのでは!?」と思ったり思わなかったり、、
それ以外にもカンバンビューや期日管理・繰り返しタスクなど基本的な機能も揃っており、シンプルながらよく出来たツールと感じ使い始めました。
良かった点
タスク管理専用ツールとして完成度が高く、使いやすさは申し分ありませんでした。
リマインダーや繰り返し設定など、日常的なタスク管理に必要な機能はひと通り快適に使えました。
期待したポモドーロテクニックも、確かに集中力は持続できる気がします。
課題
ただし、PMは割り込みタスクが多々発生します。
そこも効率よくやったり、25分+5分の枠をやり切った後にやる、などできたと思いますが、そこまで器用にやり切ることができませんでした。
また、使い続ける中でリスト数の制限など無料枠の壁に当たり、有料プランに課金しました。
一方機能面では満足していたものの、「無料でできるならそれに越したことはない」という感覚もあり、コストをかけずに同等のことができる代替手段を意識するようになっていきました。
また当時、業務のメモや資料は別のツールに記録しており、タスクと情報の置き場所が分散している状態が気になっていました。
次に期待したもの
無料で柔軟に使え、タスクだけでなくメモやナレッジも一緒に置ける場所を求めるようになりました。
2. Notion
使い始めたきっかけ
Notionはすでに個人のメモや資料をまとめる場所として日常的に使っていました。
「どうせ使っているなら、タスク管理もここに集約できれば一石二鳥では」という発想で、タスク管理にも使い始めました。
データベース機能で柔軟にビューを切り替えられる、細かくカスタマイズできればすごいことができる期待感もありました。
当時、全社の社内情報を管理するツールとしても活用されており、何もかも情報をここにまとめられたらいいんじゃないか、と思い切り替えを検討していきました。
良かった点
タスクと学習記録・資料を1箇所に集約できたのは良かったです。
DBビューで表示を切り替えられる自由度も高く、うまく設計できれば強力なツールになると感じていました。
課題
自由度が高すぎることが、逆に問題になっていきました。
「DBをどう構造化するか」「どのページにどう配置するか」を考えることに時間がかかり、タスク管理専用ツールのようなシンプルさはありませんでした。思いつきで少しずつ修正を重ねるうちに構成が複雑になり、「管理のための管理」にコストがかかっている状態になっていきます。
またNotionにいろいろなデータを保管すると表示に時間がかかるケースもありました。
2025年末には「プライベートNotionで家族の情報を整理」と役割を縮小し、業務・個人の記録はObsidianへ移しました。
ちょうど社内でもNotion利用は役目を終え、別ツールに順次切り替えを検討していく、といったタイミングでもありました。
(ただし、この頃はTickTickとNotionで行ったり来たりと悩んでいたような記憶もあります。)
次に期待したもの
シンプルに書ける、手元にデータが残る、MarkdownベースでAIとも相性が良い場所を探し始めます。
3. Obsidian(Tasksプラグイン)
使い始めたきっかけ
その頃"Obsidian"というツールの名前を社内で聞くようになりました。
Markdownのファイルをさくさく開けること、メモとタスクを同じvaultに置けること、プラグインでさまざまなカスタマイズができるので便利、とのことで「なんか面白そう!」ととりあえず触ってみることにしました。
Obsidianはタスク管理用のプラグインも提供しています。当時選んだのがObsidian Tasksプラグインです。
良かった点
ObsidianはDaily Noteを起点に、日次のメモを整理してから業務に取り掛かる、という使い方をしてみました。その中で取り組むタスクもをシンプルに書き出してみました。
朝にその日のタスクを書き出すことで、「今日何をするか」が自然と頭の中で整理されました。
書く行為そのものが思考の整理になっていたのだと思います。Markdownなので書くこと自体の手間は最小限でした。
(タスク管理ツールに1つずつ書き出すのと違い、ほぼメモとして書けるので、タスクに付随する内容などを書き残すことも容易にできたのが嬉しかったです)
複数のノートに散らばったタスクをDataviewを使うことで1箇所で一覧できる点も便利でした。
課題
定期的に繰り返すタスクの管理が難しく、記載フォーマットを工夫する必要がありました。専用アプリなら設定ひとつで済むことを、自分で考えて記法を覚える必要がありました。
そして今振り返ると一番大きかったのが、「全部手で書かないといけない」という負担でした。(さっきはそれが良かったといっておきながらですが・・・)
当時はAIツールを活用していなかったため、タスクの追加・整理・振り返りを全て手作業で行っていました。
今の自分がObsidianを使う姿と比べると、同じツールとは思えないくらい違います。朝、Claudeと対話するだけでその日のタスクが整理され、振り返りも会話形式で行い、Daily Noteに自動的に記録される——当時「手間すぎる」と感じていた作業は、今はほぼAIが肩代わりしてくれています。
Obsidianというツール自体は変わっていません。変わったのは「一緒に使うもの」です。この気づきが、その後の手法選びの軸になっていきます。
次に期待したもの
AIから直接タスクを操作できる、APIと親和性の高い仕組み。
4. GitHub Issues・Github Projects × GTD
使い始めたきっかけ
GitHub IssueとProjectsを活用したタスク管理をAIと組み合わせて実践している社内ブログ記事を見つけたのがきっかけです。
「頭にあるものをキャプチャして、後で整理する」というGTDの考え方に共感しました。
移動中だったり、夜だったり、居酒屋だったり、ふと思い浮かんだことが消えていくことがよくあります。
そういったものを別の方法でメモすること自体はありましたが、その後の整理が追いつきません。
こういった悩みをClaudeが解決してくれそう!という期待感がありました。
Claudeも徐々に業務で活用し始めており、「今ならAIと一緒に動かせる」と確信して試してみることにしました。
良かった点
GitHubのIssue管理ならではの追跡性が高く、コメントで経緯を残せる点も気に入りました。
朝のプランニングや振り返りをClaude Codeで半自動化できるようになり、GTDの「キャプチャと整理の分離」というサイクルが日常に定着してきました。
「AIと一緒にタスク管理を回す」という感覚が初めてはっきりと掴めた時期です。
※ちなみにGTDの考え方は以前も知っており、Notionで試した時期もありました。
当時は頭で考えて、手動でステータスを1つずつ変えており、そういった煩わしさから解放されたのもAIのメリットだなと思いました。
課題
社内のセキュリティポリシー変更により、Githubのtoken(classic)利用は原則NGという案内がありました。
Fine-grained PATが推奨となったのですが、それでは今まで通りGitHub Projects操作ができなくなりました。
GitHubの仕組み・使用感は(非常に!!!!)気に入っていたのですが、AIから操作できなくなってしまえばこのスタイルの意味がなくなります。「Obsidianで同じことができるプラグインを探そう」と方向転換することになりました。
次に期待したもの
Obsidianに置き換えて同様の管理ができること
5. Obsidian GTDフォルダ方式
期待したもの
GitHub Issuesから置き換えるにあたり、Obsidianで同様のGTDスタイルを実現するため、フォルダ構造でステータス(inbox / next_action / doing / waiting / someday / done)を管理する方式を選びました。
タスクとメモが同じvaultにあり、[[リンク]]で自然に繋がる。AIはローカルファイルを直接読み書きできる。移行自体もClaudeに指示をするのみでスムーズに切り替えることができました。
良かった点
普段使っているObsidianにドキュメントをまとめられたのは良かった点です。
ただ以下の課題感が強く、何かいいやり方はないかとずっと考えていました。
課題
全体を俯瞰して状況を把握するのが難しいと感じたのが次の方法を探した一番の理由です。
Github Projectsで出来ていたことができなくなったのも大きかったです。
Claudeに依頼すればそういった出力もしてくれますが、アウトプットまでは時間がかかります。
もっと「パッと」みて分かるような何かが欲しくなりました。
次に期待したもの
全体をカンバンなどで俯瞰でき、かつステータス変更でファイル移動が不要な仕組み。
6. Obsidian Project Managerプラグイン
期待したもの
ちょうど社内Slackで Obsidian Project Managerプラグイン の情報を目にしました。
一目で「これじゃん!」となりました。
Claudeに依頼してProject Managerプラグインに移行し、複数のビューを早速用意しました。
良かった点
カンバンボードで全体を眺めながら、「今何が詰まっているか」「どれを先に動かすべきか」を判断しやすくなりました。
移行作業自体も、以前と同様にClaudeに指示するだけでサクッと終わりました。
課題
今時点で大きな課題は感じていません。
プロジェクトごとに全体俯瞰して状況把握、眺めながら次の打ち手を考えたり、やりたかったことができています。
ただ、AIでもっと効率化ができる部分があるかもしれません。
それは継続して模索していきたいなと思います。
ここまでのまとめ
変遷サマリ
| 期 | 手法 | 期待したもの | 良かった点 | 課題(次の移行の契機) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | TickTick | ポモドーロ×タスク管理の多機能ツール | カンバン・ポモドーロなど機能が揃っている | 有料プランに課金したが無料代替を求めた |
| 2 | Notion | すでに使っていたメモ基盤にタスクも集約 | DBの柔軟性、情報の一元化 | 自由度の高さで設計が複雑化、Obsidianとの二重管理 |
| 3 | Obsidian Tasksプラグイン | Daily Noteにタスクを書いて頭を整理 | 書くことで頭の整理ができる | 全て手書きの負担、定期タスク管理の煩雑さ |
| 4 | GitHub Issues × GTD | AIから操作できるAPI、ラベルでGTD | Claude連携の自動化、GTDサイクル定着 | PATポリシー変更でAI経由の操作が不可に |
| 5 | Obsidian GTDフォルダ | タスクとメモが同一vault、ローカルでAI直接操作 | スキルによる日次運用自動化、権限問題の解消 | 俯瞰しにくい |
| 6 | Obsidian Project Managerプラグイン | カンバン/ガント、ステータスとフォルダの分離 | 全体俯瞰できるカンバン、フォルダ同期の廃止 | ー |
変遷を振り返って
ここまで幾つかの手法を渡り歩いて気づいたのは、選定基準が変わってきたことです。
最初は「使いやすさ」と「機能の多さ」で選んでいました。TickTickもNotionも、ツール単体として良いものでした。
転換点はGitHub Issues期です。「AIから操作できるか」という基準が加わりました。
以来、ツール選定の軸は「AIとどう連携できるか」になっています。
ただ、「AIに全部任せればいい」とはならなかった点は実際にやってみて感じた点です。
最終的にカンバンボードで全体を眺めながら自分で判断する——この行為はAIに代替させたいとは思いませんでした。「整理はAIに任せ、判断は自分でする」という役割分担が、今の自分には合っています。
※ もうひとつの気づきとして、移行のコストがAIによって大幅に下がったこともあります。
Github ProjectsからObsidianに変える時、ObsidianのProject Managerプラグインに変える時で移行が発生しましたが、Claudeに「移行して」と指示する程度で設計〜実装〜検証までほぼ自動でやることができました。以前は移行の負荷も考えてツール切り替えを検討していましたが、今は「合わなければ変えればいい」というフットワークの軽さになっています。
が、この辺りは話が逸れるのでこれくらいにしておきます。
さて、話を戻して、AIとの役割分担について少し「研究」も兼ねて深掘りしてみたいと思います。
タスク管理の流れを絵にしてみる
今やっているタスク管理の進め方です。GTDの考えに近しいですが、自分のやり方を書いてみます。
書いてみた上で「AI担当」「人間担当」「協業」の色分けもしてみます。
今はこんな感じです。

凡例:
- 🟡 協業 = 人間が主体(思いつくのは人間)
- 🔵 AI担当 = AIが得意(整理・サマリー)
- 🔴 人間担当 = 人間が担う(判断・実行)
ふむふむ、やはり意思を持って判断するところ、およびタスク実行そのものは人間がやらないとですよね。それはそう。
優先付けもある程度AIに案を出してもらう、といったこともできましたが、自分は全体俯瞰できる状況までを作ってもらう、くらいまでがちょうどよかったです。
自分の頭で考えるための準備を手伝ってもらう、といった感じですね。
さて、もうちょっと。
PMをやるにあたって教典にしているものがあります。PMBOKです。
それに近しいものがないか考えてみます。
PMBOKとの対比の切り口
PMBOKは「Project Management Body of Knowledge」の略でプロジェクトマネジメントに関するノウハウや手法を体系立ててまとめたものです。
タスク管理に関連した内容で言うと「スケジュール管理」の考え方と比較ができるかなと思いました。
個人タスク管理に当てはめると、以下のようなマッピングができます。
ここからPMとして 「どの部分の手綱を人で握っておきたいか」 について頭の整理をしてみます。
| PMBOKのプロセス | 個人タスク管理での対応 | AI適性 | 人間が担うべき理由 |
|---|---|---|---|
| アクティビティの定義 | タスクを言語化・分解する | △ 候補出しはできる | 「そもそも何をすべきか」は人間が決める |
| 順序設定・依存関係 | 何を先にやるかの並び | △ 提案はできる | 文脈・優先度の判断は人間 |
| 所要期間見積もり | 各タスクにかかる時間の感覚 | △ 参考値は出せる | 自分のキャパ・体調・状況を知るのは人間 |
| スケジュール作成 | 今日・今週の計画を立てる | ◎ 得意 | — |
| モニタリング・更新 | 進捗の記録・ステータス管理 | ◎ 得意 | — |
| コントロール(変更対応) | 割り込み・優先度変更への対応 | △ 状況提示はできる | 「何を諦めるか」の判断は人間 |
上記から読み取れるのはAIが「◎」なのは記録・整理・サマリー、人間が必ず担うのは「判断・意思決定」の部分というのがわかります。
まぁ当たり前と言えば当たり前かもですが、それが実体験として感じられたのはよかったです。
改めてまとめ
なんとなくわかっていたことですが、こうやって時間をとって文章にすることで頭の整理ができた気がします。(やっぱアウトプットだいじ)
まとめですが、いろいろ試してみたからこそ、自分の中で「変えてもいいこと」「変えたくないこと」がはっきりしました。
変えてもいいこと:ツール、手法、プラグイン。AIのおかげで移行コストが劇的に下がったので、合わなければすぐ変えられる。
変えたくないこと:「何を先にやるか」「何を諦めるか」を自分で判断する、という部分。カンバンで全体を眺めて意思決定する行為はAIに渡すつもりがありません。
PMの仕事も同じです。状況整理はツールやチームに任せても、「どこに集中するか」の責任はPMが引き受ける。個人タスク管理で体感したことが、改めてそれを確認させてくれた気がします。
これからもまずは「やってみる(※)」を大事にしながらいろんなことにチャレンジしていきたいなと思います。
※ CLPですね。「CLPってなにさ?」という方はこちらを参照 ↓
以上、『夏休みの自由研究リレー』の第19回のエントリ『PMが今までやった個人タスク管理手法を振り返ってみた』でした。
次回は村瀬さんの夏休み自由研究の予定です。お楽しみに!!





