デュアルキーボードを試してみた

デュアルキーボードを試してみた

諸般の事情により自宅の机にキーボードが2台並ぶ事態になったので、せっかくだからデュアルキーボードを試してみました。
Clock Icon2020.03.01

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先日、オフィスでも自分好みのキーボードを使いたい!ということで、ついうっかり1台買ってしまいました。ところが諸般の事情によりしばらくオフィスに出社することがなくなったので、自宅の机にキーボードが2台並ぶ事態になりました。邪魔です。

……という話をしたところ、同じグループのメンバーから「2台同時に使えば?」というアドバイス(?)をいただきました。全然知らなかったのですが、ちょっと調べてみると、世の中にはデュアルキーボードにしている方、結構いらっしゃるようです。ということで、せっかくなので自分もデュアルキーボードを試してみました。

機器

なぜか自宅に揃ってしまったキーボードは以下の2台です。

総額5万円これなら普通に分離型キーボード買えるじゃん、というツッコミは置いておいて、さっそく接続してみましょう。 PCは業務で使用しているMacBook Pro (13-inch, 2018, Thunderbolt 3ポートx 4)、 OSはmacOS Catalina (10.15.3)です。

$ sw_vers
ProductName:	Mac OS X
ProductVersion:	10.15.3
BuildVersion:	19D76

接続する

ということで接続してみた図がこちらです。2台のキーボードを左右に開いて配置。真ん中の空いたスペースにワイヤレスのマウスを置いてみました。

キーボードは接続するだけで両方とも正常に認識されます。ただし、Macの場合 、そのままでは個々のキーボードが独立して動くため、デュアルキーボードとしては機能しません。例えば以下のような時に問題があります。 *1

  • キーボードをまたいだ修飾キーとの同時押しが認識されない
    • 例えば、大文字の"J"を入力する時(Shift+J)、自分は左手小指でShiftキーを押しながら右手人差し指でJキーを押すのですが、キーボードが分かれているとShiftが認識されず小文字の"j"になってしまいます
  • CapsLockのON/OFFがキーボードごとに別の設定になってしまう
    • 左のキーボードでCapsLockをONにしても、右のキーボードはOFFのままになるため、左手では大文字、右手では小文字というおかしなことになります(個人的にはCapsLockはまず使わないので実害はないですが、ちょっと気持ち悪いです)

この問題は、Karabiner-Elementsをインストールすれば解消します。

Karabiner-Elementsのインストール

ということでKarabiner-Elementsをインストールします。今回はversion 12.9.0をインストールしました。

Catalinaの場合は、インストール時に以下の許可を求められます。

「"システム環境設定"を開く」を選択すると システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > 入力監視 が開くので、 karabiner_grabber と karabiner_observer を許可しましょう。

これで無事デュアルキーボードが機能するようになります。

(補足) Karabiner-Elementsの細かい設定

CapsLockキーのLED設定

REALFORCEにはCapsLockなどの状態を示すLEDがついていますが、Karabiner-ElementsをインストールするとデフォルトではこのLEDが機能しなくなります。Karabiner-Elementsの以下の設定で"Manipulate LED"にチェックを入れると機能するようになります。

※チェックを入れる時、LEDが無いキーボードに設定すると問題が生じるかもしれません、という警告が出ます。ですのでLEDがあるキーボードだけにしておくのが無難かと思います。

Windows用キーボード向けの設定

自分はプライベート用のPCはWindowsなので、元々プライベート用のHappy Hacking Keyboardの方はWindows用の配列にしています。これをそのままMacで使う時は、Karabiner-Elementsで無変換キーを英数キーに、変換キーをかなキーにマッピングするとちょうど良くなります。

参考: MacでWindows用キーボードを使う

感想

という感じでデュアルキーボードにしてみました。この記事もデュアルキーボードで書いています。 まだ使い始めたばかりですが、自分が感じたメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

  • 姿勢が良くなる
    • 右手と左手が離れるため、肩が開き、自然と背筋が伸びます。自分は元々猫背気味なのですが、その解消にも良さそうです。
    • 肩こりにもおそらくは効きそうな気がするんですが、自分は元々そんなに肩こりで困る感じではないので良くわかりません。
  • 開放感
    • 両方の手をそれぞれ好きな位置に置くことができます。今まで1つのキーボードに縛られていた状態から解放され、自由を勝ち取った!という感覚が得られます(錯覚)。
  • 操作感がなんかアツい
    • 無駄に2台のキーボードを操作するので、何かのコックピットですごいものを操っているかのような錯覚に陥ることができます。厨二病のあなたにオススメです。

デメリット

  • 机にかなりのスペースが必要
    • 机の大半がキーボードで埋まってしまいます。そもそもキーボードを2台置けるスペースがないとできません。
  • 慣れが必要
    • 最初のうちは、やはり右手と左手で違うものを叩くのには違和感があり、慣れが必要です。ただ、タッチタイピングができる人なら、それほど苦労なく慣れることができるでしょう。
  • Touch IDが遠くなる
    • どうしてもPC本体の手前にキーボードを配置することになるため、Touch Barまでの距離が遠くなります。認証にTouch IDを使っていると、そこまで指を伸ばすのが若干面倒です。

という感じでメリット・デメリットありますが、個人的には思いのほか快適で結構気に入っています。諸般の事情でたまたまキーボードが2つになってしまったので半分ネタとしてやってみたのですが、今後もしばらく使い続けたいと思います。

参考

脚注

  1. Windowsの場合は特に設定しなくてもデュアルキーボードとして機能するようです。ちなみに自宅のPC(自作)でWindows 10, Manjaro Linux 19.0で試してみたところ、どちらも最初からデュアルキーボードとして機能しました。

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