Amazon QuickSight 利用開始前に知っておきたいページ分割されたレポートの料金体系と Tips

Amazon QuickSight 利用開始前に知っておきたいページ分割されたレポートの料金体系と Tips

Clock Icon2024.03.20

Amazon QuickSight でページ分割されたレポートの料金体系と、利用費まわりの Tips をまとめました。

先に伝えたいことのまとめ

  • 基本料金の $500 には、500 レポートユニット分の PDF 出力が含まれています。
  • Organizations 環境下では、500 レポートユニット分のバンドル割引は管理アカウントに入ります。
  • 500 レポートユニットを超えると、1 レポートユニットあたり $1 の従量課金が発生します。
  • レポートユニットの使用状況は、マネージメントコンソールの請求ページで確認できます。
    • 請求項目名: QS Paginated Reports Used Report Units

ページ分割されたレポート機能

QuickSight で作成したダッシュボードを PDF 出力する際、テーブル形式のグラフ(表)が見切れてしまうことがあります。この問題を解消するための機能がページ分割されたレポートです。

料金体系について

ページ分割されたレポートには、月額 $500 の基本料金と、PDF 出力数に応じた従量課金が発生します。

基本料金と従量課金

基本料金の $500 には、PDF出力数 500 回分相当の料金が含まれています。

QuickSight では、PDF 出力の単位をレポートユニットと呼んでおり、基本料金の $500 で 500 レポートユニット分の利用枠があります。

1 レポートユニットは、次の条件を満たす場合に 1 消費されます。

  • PDF のページ数が 100 ページ以下
  • PDF のサイズが 100MB 以下

つまり、多くのケースでは 1 回の PDF 出力 = 1 レポートユニット使用となります。仮に 200 ページの長大な PDF を出力した場合は 2 レポートユニット使用されます。

基本料金として $500 を支払っているので「無料枠」と表現するのは適切ではありませんが、月に 500 レポートユニット分までは追加料金なしでPDF出力できます。 500 レポートユニットを超えると、1 レポートユニットあたり $1 の従量課金が発生します。

補足: 日割り料金

月の途中でページ分割されたレポートをサブスクライブした場合、基本料金は日割り請求されます。 日割り分の請求額はサブスクライブした日に一括で請求されます。例えば、月の半ば過ぎにサブスクライブした際、$158 の基本料金が請求されました。

基本料金に含まれるレポートユニットの利用枠も日割りされます。158 レポートユニット分までは追加費用なしに利用できる状態でした。

レポートユニット使用状況の確認方法

現在のレポートユニットの使用量はマネージメントコンソールの請求ページから確認できます。請求項目QS Paginated Reports Used Report Unitsの使用量をご確認ください。

この例では 127 レポートユニットが使用されていることがわかります。ただし、使用量はリアルタイムで反映されるわけではないのでご注意ください。

レポートユニットの割引請求の仕組み

基本料金に含まれる 500 レポートユニット分の利用費は、マイナスの請求が入り、従量課金代を相殺する形で適用されます。この請求項目はQS Paginated Reports Included Report Unitsで、バンドル割引と表示されている項目です。

注意: Organizations環境下での利用

メンバーアカウントでページ分割されたレポートを利用した場合、バンドル割引のマイナス請求が入るのは管理アカウントになります。

メンバーアカウントでは基本料金の $500 と PDF 出力したレポートユニットの従量課金が請求されます。メンバーアカウントからみると、500 レポートユニット分の利用枠がない様に見えますが正常です。

ページ分割されたレポートをメンバーアカウントで利用した場合の請求の流れを、具体例を用いて説明します。仮にメンバーアカウントで 100 レポートユニットを使用したとします。この場合、メンバーアカウントには以下の 2 つの請求が発生します。

  1. 基本料金の $500
  2. 100 レポートユニット分の従量課金 $100

つまり、メンバーアカウントには合計 $600 の請求が入ります。

一方、管理アカウントにはバンドル割引として$100 のマイナス請求が入ります。これはメンバーアカウントで使用した 100 レポートユニット分の割引額に相当します。

このようにメンバーアカウントでは通常の請求額が発生しますが、管理アカウントにバンドル割引のマイナス請求が入ることで、実質的な請求額が相殺されるという仕組みになっています。

まとめ

  • QuickSight のページ分割レポート機能を使うと、表の見切れなく PDF 出力できます。
  • 基本料金の$500 には、500 レポートユニット分の PDF 出力が含まれています。
  • 500 レポートユニットを超えると、1 レポートユニットあたり$1 の従量課金が発生します。
  • レポートユニットの使用状況は、マネージメントコンソールの請求ページで確認できます。
  • Organizations 環境下では、バンドル割引のマイナス請求は管理アカウントに入ります。

おわりに

QuickSight の中でもページ分割されたレポートの情報が少なく調査に時間がかかったためまとめておきました。

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