クラウドジャーニー事例の活用ススメ
こんにちは韓です。
クラウドのメリットと聞くと皆さん何を思い浮かべるでしょうか? 「コストダウン」「耐障害性の向上」「アジリティの獲得」「運用負荷の軽減」「イノベーションの加速」「セキュリティ向上」等、状況・立場によって色々な見方ができるかと思います。
このエントリではAWSが提唱するクラウドジャーニー活用したクラウドへ移行する際のポイントについて考察してみたいと思います。
クラウドジャーニーとは?
意味としてはそのまま「クラウドへの旅路」となり、その定義は
クラウドを活用してビジネスを成功させる道のり
となります。
従来のオンプレミスやプライベートクラウドでは、ハードウェアやネットワークは全てオーダーメイドでした。 要件に合わせて細やかな調達ができる一方で「一品もの」であるため、資材調達や設計の仕方も独自となっていました。 その環境で行うシステムの開発・運用もまた独自のものとなりがちでした。
一方、パプリッククラウドは既製の部品を組み合わせて「利用する」ような感覚に近く、一定の制約がある一方で上述したようなメリットを享受することができます。
なぜクラウドに移行できないか
クラウド移行を行いたいと考えているが、なかなか踏み切れないでいるのが現状だという方もおおいのではないでしょうか?
先の AWS Summit Osaka 2019 では、クラウドジャーニーでつまずくポイントが挙げられています。
- 社内の情報セキュリティ基準がクラウドを想定していない
- システムによってクラウドの設計品質にバラつきがある
- ナレッジが偏在し、社内で共有されていない
- クラウドスキルがない、習得方法もわからない
どこか思い当たる節があるのではないでしょうか?
また、パブリッククラウドはセキュリティ的に心配だといった漠然とした不安があり社内で合意が得られないといった点もあるかと思います。
これらを全て解決するのは非常に困難です。 そのためにAWSの提唱するクラウドジャーニー利用し、ご自身の現在地を把握し、進むべき方向を定めるのが最適だと考えます。
クラウドジャーニーにおける4つのステージ
典型例としてクラウドジャーニーでは以下のような4つのステージが想定されています。
- PROTECT
- 限られた人が多くの経験を積む
- 特定条件のために利用
- 効率的な選択肢か検証
- 社内で有識者が認知
- FOUNDATION
- 基礎を固めながら小さな成功を積み重ねる
- 推進組織が立ち上がる
- ガイドラインや環境が整備
- 徐々に本番稼働
- 既存データセンターと接続
- MIGRATION
- 全社的に利用しビジネス効果を享受
- IT戦略におけるクラウドの位置づけが明確になる
- 多くのシステムが移行
- 推進組織が確立
- 十分な実績やナレッジが蓄積される
- データセンターの縮小
- REINOVATION
- クラウドを最大活用しビジネスを最大化
- デフォルトの選択肢となる
- 「なぜクラウドなのか」から「なぜクラウドではないのか?」に変わる
- アーキテクチャー、運用、組織が最適化
一足飛びに無理を通そうとしていませんか? 組織やメンバーがなかなか変わらないとお思いかもしれませんね。現在の立ち位置はどのあたりかを今一度振り返ってみるのもいいかも知れません。
技術者目線おけるクラウドジャーニー
クラウド界隈のイノベーションの加速は目覚ましいもので、現場・技術視点においても「試してみたいこと」は数多くあるかと思います。 ですがなかなか現場は変えられないのが実情かと思います。
一方で、ここでもクラウドジャーニーの手法を取り入れることでその一助になるのではないでしょうか。それは以下のようなプロセスとなっています:
- ゴールを明確にする
- ルートを決める
- 仲間を集める
- 道具を準備する
有り難いことに上記は、AWSより資料が公開されています。詳細につきましては以下を参照ください:
やりたいなぁで終わらずまず試してみることが大事ですね。 勿論それには明確なゴールの定義が欠かせません。
おわりに
AWSはパブリッククラウドを牽引してきただけあって様々な事例からクラウドへ移行のステップを様々な視点から提示してくれています。
これらを有効活用し、現在地の把握を行い今後の方向性の確認や手順の確立等に役立ててみてはいかがでしょうか。
おまけ
クラスメソッドでは皆様のAWS利用に関するお手伝いができます。
特に、通常AWSの利用にはクレジットカードが必要ですが、請求書払い&割引料金ができるサービスがあります。 自チームで小さく始めてみたいけど、色々問題があるといった際にとても便利です。 詳しくは以下のエントリをご覧ください。
そのほかにも、AWS総合支援、AWS導入支援(コンサルティング)、マイグレーション、運用代行、監視、セキュリティ 等トータルでご支援が可能です。是非ご検討ください。