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[レポート] AIセッション: AI Agents for Product Builders: 0 to MVP に参加しました。
5/20 - 5/23 バンクーバーで Vancouver Startup Week 2025 が開催されました。Vancouver Startup Week 2025 は、地元のスタートアップの支援、成長を目指し、リソース、メンターシップ、そしてネットワーキングの機会を提供するイベントです。
今回、AIのセッションがいくつかありました。その中の、AI Agents for Product Builders: 0 to MVP に参加しましたのでこちらについてのレポートとなります。
A 90-min hands-on workshop to introduce startup founders and builders to agentic AI systems and demonstrate how they can transform product development workflows. Participants will learn fundamental principles of agentic AI, understand current adoption trends, experience practical implementation, and develop strategies for integrating these technologies into building products for their users.
翻訳
このワークショップでは、スタートアップ企業の創業者や製造者にエージェント型AIシステムを紹介し、製品開発のワークフローをどのように変革できるかを実演します。参加者は、エージェント型AIの基本原理を学び、現在の採用動向を理解し、実践的な実装を体験し、これらの技術をユーザーのための製品開発に統合するための戦略を策定します。
AIツール使用と反射的な使い方(Reflexive AI usage)について
現在、チームや会社の中で各人が複数のAIエージェントを使う時代へと急速に進んでいます。
Shopify の Toby 氏や Google、Salesforce などの先進的な企業では、これは当たり前の考え方になっています。
- 「フォーク」「ナイフ」「スプーン」のようにツールを使い分けるのが常識になっていく。
- 今、複数のAIエージェントを使っていないと、期待される成果を出すのがどんどん難しくなっていく。
- 反射的な使い方(reflexive use)」を身につけることを目指す必要がある。
- 目的に応じて自然にツールを使い分ける感覚を身につける。
- マーケティング、ソフトウェア開発、営業など、あらゆるプロフェッショナルな仕事に適用する。
AIツールを反射的に使えるようになることで、パフォーマンスに何倍もの効果をあげ、自分のスキルを最大限に活かすことが重要になってきます。
プロトタイプ開発と Agentic AI について
- 今までの開発は、アイデアを概念レベルから設計・検証し、最終的に構築。
- これからは、会話しながら、すばやくプロトタイプを作る。
抽象的な議論ではなく、実際のモノ(試作品)を評価できる時代に。
Gen AI から Agentic AI へ
今までは、GenAI(生成AI)に慣れ親しんできましたが、エージェント的(agentic)なアプローチへと移行が始まっています。
エージェント的(Agentic) とは、テキストやコード、画像を生成するだけでなく、一定のルールに基づいて一連のワークフローを実行できることを意味します。
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Generative AI:
- テキスト、画像、コードなどのコンテンツを、ユーザーからのプロンプトや学習されたパターンに基づいて作成することを得意とする。
- 反応的でコンテンツに重点を置く
- 単発の出力を作る(例:1つのコード、1つの画像など)
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Agentic AI:
- 自律的な行動、意思決定、目標達成に重点を置いており、多くの場合、人間の直接的な入力は必要ない。
- プロアクティブで行動思考。
- ルールや制約に基づき、一連のプロセスを実行する(例:コード生成 → テスト → デプロイ までを自動実行)
ハンズオン
ハンズオンではプロンプトを作成し、幾つかのAIツールを使用してプロトタイプを作成していきます。
アイデアをスケッチ
ミニマルなプロダクトの構造
- 入力:ユーザーのアクション
- 処理:AIやデータベースとのやり取り
- 出力:結果の提示(レポートなど)
例)
入力(Input):ユーザーが何をしたいのか(例:予約を取りたい)
処理(Task):そのために必要な情報(時間、人数、場所など)を取得し、処理を組み立てる
出力(Output):結果として何が必要か(例:予約完了メール、スケジュール表など)
この流れを紙に描いてみるだけでも、AIの出力精度は大きく向上する。
プロンプト記述演習
- 何を実現したいか(ゴール)
- 入力は何か?
- どんな作業が必要か?
- 出力はどうあるべきか?
この4つの項目を文章でできるだけ明確に書き出す。
プロンプトエンジニアリングのヒント
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簡潔さ vs 詳細レベル
- LLM(大規模言語モデル)に対して、どれくらいの詳細さが欲しいかを明確に指示する。
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Meta-Prompting(メタプロンプト)
- LLMに、最初のプロンプトを作らせることで良い出発点を得る。
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仮定を最小限にする
- 「ご不明な点や確認したいことはありますか?」というプロンプトを結果の後に加えることで、曖昧さを解消し、思い込みを最小限に抑えることができる。
Claude を使って、 UXのサンプルを生成する
プロンプトを記述したら、Claudを使って、UXのサンプルを作成します。
プロンプト
I’m building an app that helps users plan custom travel itineraries based on their interests, travel dates, and budget.
Please help me synthesize a sample UX flow that I can show to a customer. The UX should include:
- Onboarding experience
- User input flow (interests, destination, dates, budget)
- Suggested itinerary preview
- Editing/customization options
- Final itinerary sharing or booking
Please format the UX flow in clear steps or screens, and add short descriptions for each.
Lovable.dev を使って、Claudeで作成したアイディア、アーティファクトからインタラクティブなプロトタイプを作成、テストする
- Lovable.dev とは?
- 入力された指示からアプリやウェブUIのプロトタイプを即座に生成できるツールです。
実際に、先ほどClaudeで作成したアプリの仕様をそのまま使ってプロトタイプを作成します。
プロトタイプを生成することができました。デザイナーやエンジニアがいなくても「見せられるUX」が作成できます。
Loveableは本格開発の前に仮説を検証できる最強ツールですが、UIが決まったらバックエンドを実装する必要があります。以下、ツールについてご紹介します。
REPLIT AI:
- Replit AI とは?
- Replit(オンラインのコーディングプラットフォーム)のAI機能で、アプリ開発を自動化してくれるエージェントです。ユーザーが提供するアイデアや設計資料(ClaudeのPRDなど)を元に、実際に動作するコードを生成します。
CURSOR AI:
- Cursor AIとは?
- Cursorは、AI搭載のコードエディタであり、ChatGPTベースのAIがリアルタイムでコードの補完、修正、生成をサポートします。
- 特に以下のような用途に適しています:
- PRDや仕様を元に本格的なアプリケーションコードを自動生成
- 最新のAPIやフレームワークのガイドラインに従ってコードを整形
- 開発中のコードのレビューや改善提案も可能
Agentic: VS Code with Roo
- Roo とは?
- AIコーディングアシスタントの一種で、Visual Studio Code(VS Code)に統合して使えるAIエージェントです。
まとめ
ハンズオンでAgentic AIにふれることができました。色々なツールを紹介しましたので、興味があるものから使ってみてください。
本セッションを受けて、Reflexive AI usage(AIツールを反射的に使えるようになる) というこれからの必須スキルについてキャッチアップできて良かったなと思いました。