
AWS Marketplace で提供されている主要な Web 検索 API を比較してみた
こんにちは、けーまです。
AgentCoreに Web 検索機能を追加したいという要件をよく耳にします。実際に組み込むときには何かしらの Web 検索 API を選ぶことになりますが、どれを採用するかを考えるとき、コストだけでなくセキュリティ的に問題はないか、Zero Data Retention(ZDR)に対応しているかといった観点も無視できません。
そこで本記事では、代表的な Web Search API のうち AWS Marketplace 経由で提供されている主要な4サービス(Tavily Search / Brave Search / Perplexity Search API / Exa Search)を取り上げ、2026年5月21日時点の調査結果をまとめて比較しました。料金体系・データ保護・AWS Marketplace 経由での調達方法を中心に整理しています。API 選定の参考にしていただければと思います。
WebSearch APIの候補
- Tavily Search
- Brave Search
- Perplexity Search API
- Exa Search
それぞれの特徴
Tavily Search
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概要: AIエージェント向けに特化した検索・抽出APIで、検索結果と共に本文抽出を同時に返すことが可能です。
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料金体系: クレジット消費型のシンプルなモデルを採用しています(参考: Tavily Docs - Credits & Pricing)。
プランごとの価格とクレジット単価
プラン名 月額 月間クレジット上限 1クレジットあたりの単価 Researcher (Free) $0 1,000 無料 Project $30 4,000 $0.0075 Bootstrap $100 15,000 $0.0067 Startup $220 38,000 $0.0058 Growth $500 100,000 $0.0050 Pay as you go 使った分だけ 制限なし $0.0080 Enterprise カスタム カスタム カスタム 各エンドポイントでの消費量
- Search:
basic検索は1リクエストにつき1クレジット、advancedは2クレジット。 - Extract: URLからの内容抽出5件成功で
basicは1クレジット、advancedは2クレジット。(※失敗したURLの課金はなし) - Map: URLマップ取得10ページ成功で 1クレジット。
instructions(自然言語の指示)をつけた場合は2クレジット。(※失敗時の課金はなし) - Crawl: MapエンドポイントとExtractエンドポイントのコストの合算。
- Search:
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安全性 (データ保護):
標準プランは 『契約で別段の定めがない限り、クエリデータの一部を将来のクエリ改善のために利用する場合がある』と明記されており、さらにTavily独自のインデックスで結果が取得できない場合に限り、Google等のサードパーティ検索プロバイダにクエリを共有する場合があることも公式に認めています。Additionally, unless otherwise specified under the contract between you and us, we may use certain portions of your query data to improve our responses to future queries.
While we mostly use our own services, we may also share your query data with third-party search index providers in limited situations where our own search index is unable to retrieve the requested content in response to your query.
SOC 2 Type II の独立監査済み
Tavily’s systems and controls are independently audited under our SOC 2 Type II report, validating that our practices meet industry standards for security, confidentiality, privacy, and availability.
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AWS/プラットフォーム統合: Tavily MCP Server は AWS Marketplace でサブスクライブ可能であり、Amazon Bedrock AgentCore 上にマネージド MCP サーバーとしてデプロイできます。
Brave Search
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概要: 300億ページ超の独自の独立インデックスを持つ検索APIです。
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料金体系: 従量課金制を採用しています(AWS Marketplace)。
- 料金: Data for AI プランにて 1,000リクエストあたり $5(1リクエストあたり $0.005)
- レート制限: 毎秒50クエリまで
- 月間上限: クエリ数は無制限
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安全性 (データ保護):
標準の「Data for AI」プラン等の場合、課金およびトラブルシューティングの目的により、クエリログは最大90日間保持されることがプライバシーポリシーで明記されています。A record of search queries submitted to the Brave Search API via a customer’s Search API account is retained for a maximum of 90 days for the purpose of billing Search API account holders and for troubleshooting subject to Brave’s legal obligations.
コンプライアンスとしてはSOC 2 Type IIの認証を受けています。
The Brave Search API is SOC 2 Type II attested, with its strict security and privacy controls independently verified by a third-party auditor.
「Zero Data Retention (ZDR)」は標準プランには含まれず、エンタープライズプランにて提供されます。エンタープライズに契約をアップグレードすることで以下の特徴・ベネフィットが得られます。
- Full-funnel Zero Data Retention (完全なゼロデータ保持)
- カスタムの契約およびNDAの締結
- カスタムキャパシティ要件への対応
- 請求書払いとエンタープライズグレードのサポートの提供
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AWS/プラットフォーム統合: AWS Marketplace経由サブスクライブ可能。
Perplexity Search API
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概要: リアルタイムのウェブ知識と調査能力を利用してアプリケーションを構築するように設計された、高度なAI搭載ソリューション。
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料金体系: AWS Marketplaceから調達する場合、最低1,000ドルから(1,000クレジット分)購入可能で、すべてのエンドポイント共有のプールからクレジットが消費されます(1クレジット = 1 USD)。
1,000クレジット($1,000分)でどの程度利用できるかの目安:
- Search API (純粋な検索): $5.00 / 1,000件。トークン課金はなく、リクエストの回数のみ課金。
→ 約200,000回のリクエストが可能
- Search API (純粋な検索): $5.00 / 1,000件。トークン課金はなく、リクエストの回数のみ課金。
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安全性 (データ保護): 検索プロンプトやレスポンス内容を保持せず、学習にも利用しない「Zero Data Retention (ZDR)」をデフォルトで提供しています。
By default, the API has zero day retention of user prompt data, which is never used for AI training.
We do not retain any query data sent through the API and do not train on any of your data.情報利用としては、課金用のメタデータ(リクエスト数、トークン数等)やアカウント情報(名前、メール等)のみの収集となっており、ユーザーのクエリ情報を学習データなどに活用することはありません。
処理基盤はAWS北米リージョンでホストされています。Our compute is hosted via Amazon Web Services in North America.
セキュリティ標準と認証(SOC 2、HIPAA、CAIQliteなど)にも準拠しています。
Perplexity is compliant with industry-leading security standards and certifications:
- SOC 2 Type II Report
- 2025 HIPAA Gap Assessment
- CAIQlite
Exa Search
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概要: AIのために設計された独自の検索エンジンです。以下の3つのコア機能を提供しています。
- Search: 埋め込みベース(セマンティック)またはキーワードベースでウェブページを検索
- Contents: 検索結果のURLから、クリーンで最新の解析済みHTMLコンテンツを取得
- FindSimilar: 指定したリンクと意味的に類似したページを検索・返却
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料金体系:
AWS Marketplaceでは Enterprise プラン(Exa Base Enterprise Plan)として「12か月間の契約のみ(1-year contract)」で調達可能です。公開価格は $48,000 / 12か月 で、指定された利用量を超過した場合は $0.10 単位の追加従量課金が発生します。 -
安全性 (データ保護): デフォルトでZero Data Retention (ZDR) を提供しています。
Today we’re excited to announce that Exa now offers Zero Data Retention (ZDR) for each of our search products -- search, answer, and deep research.
ZDR is the golden standard for enterprises that require full data privacy. For a search provider to offer ZDR, it must never store user query data, neither in the main service nor any subprocessors.
引用元: Zero Data Retention across Exa Search Products | Exa Blog
また、コンプライアンス面においても SOC 2 Type II の認証を受けています。
Exa takes data security and privacy seriously. We are proud to be SOC 2 Type II certified, demonstrating our commitment to maintaining rigorous information security practices and controls.
比較まとめ
| 項目 | Tavily Search | Brave Search | Perplexity Search API | Exa Search |
|---|---|---|---|---|
| 特徴 | AIエージェント向け特化。検索+本文抽出を同時返却 | 300億ページ超の独自インデックス保有 | リアルタイムWeb知識+AI要約 | 埋め込みベース検索。独自インデックスを4年かけて構築 |
| 料金モデル | クレジット型 | 従量課金 | クレジット型 | 年間契約 |
| 最小コスト | 無料(Tavily 直契約 Free Tier: 月1,000クレジット。MCP Server 経由でも適用可) | $0.005 / リクエスト | $1,000 / 1ヶ月 | $48,000 / 12ヶ月 |
| ZDR | ❌ 標準: クエリ改善・サードパーティ共有あり Enterprise版:✅ |
❌ 標準: 最大90日間ログ保持 Enterprise: ✅ |
✅ デフォルト | ✅ デフォルト |
| SOC 2 Type II | ✅ 認証済み | ✅ 認証済み | ✅ 認証済み | ✅ 認証済み |
| AWS Marketplace リスティング | Tavily MCP Server(BYOL) Tavily Enterprise(SaaS / $49,000/年) |
Brave Search API(PAYG) Brave Search MCP Server(BYOL) |
Perplexity API Platform(1ヶ月契約 / $1,000〜) | Exa Base Enterprise Plan(12ヶ月契約 / $48,000/年) |
| AWS 請求書統合 | △ Enterprise のみ統合 MCP Server は Tavily 直請求 |
△ Brave Search API のみ統合 MCP Server は Brave 直請求 |
✅ 全て統合 | ✅ 全て統合 |
BYOL(Bring Your Own License): AWS Marketplace 上のリスティング形態のひとつで、「ライセンスを持ち込む」方式。AWS Marketplace でサブスクライブしても課金は発生せず、別途ベンダーと直接ライセンス契約・支払いが必要となる。AWS Marketplace はあくまで Amazon Bedrock AgentCore 等にデプロイするためのアクティベーション権限を取得する場として機能し、利用料はベンダーから直接請求される。
PAYG(Pay As You Go): 使った分だけ請求される従量課金モデル。最低契約金額や月額の固定費がなく、リクエスト数に応じて課金される。AWS Marketplace 経由の場合、料金は AWS 請求書に統合される。
おわりに
どの Web Search API を採用するかについては、料金だけでなくセキュリティやデータ保護要件も含めて総合的に判断する必要があります。本記事が、企業ごとの要件に合った API を選定していくきっかけとなれば幸いです。









