
macOS 26.2でXcode 16.4は使えるのか検証してみた
現在Xcode 16.4を使っており、iOS 26/macOS 26で導入された新しいUIデザイン「Liquid Glass」エフェクトに対応するためXcode 26対応を進めている。長年運用しているアプリでは新しいUIデザインスタイルへ簡単には移行できず、Liquid Glassエフェクトへの対応が難しい状態となっている。そのため、しばらくXcode 16.4をメインで使わざるを得ない状況だ。
そんな中、2025年12月12日にmacOS 26.2がリリースされた。macOS 26.2でXcode 16.4が使えるのか調査をおこなった。
本記事では、macOSをアップデートする前にXcodeの互換性を事前確認する方法と、今回の調査結果を紹介する。
検証環境
- macOS 26.2 + Xcode 16.4
- macOS 26.2 + Xcode 26.2
従来の確認方法の課題
これまでは、会社PCと私物PCを分けて運用していた。私物PCの環境を会社PCと同じ構成にしておき、OSのアップデートをまず私物PCで先行しておこなう。Xcodeが問題なく起動できることを確認してから、会社PCをアップデートするという手順を踏んでいた。
しかし、毎回この作業をおこなうのは非常に手間がかかる。もっと効率的な方法はないか調査した。
Xcode互換性を事前確認できるサイト
調査をおこなったところ、Xcodeの互換性を事前に確認できるサイトが存在することがわかった。コミュニティで管理されているものと、Apple公式ドキュメントとして公開されているものの2種類がある。
1. xcodereleases.com
開発者コミュニティで最も推奨されているサイトだ。すべてのXcodeバージョンと必要なmacOSバージョンの対応関係が詳細にまとめられている。ページを開くとすべてのXcodeバージョンが新しい順に表示される。Requires列で必要なmacOSバージョンを確認できる。
2. Apple Developer - Xcode Support(公式)
Apple公式のサポートページだ。最近のXcodeバージョンについて、対応するmacOSバージョン、SDK、デプロイメントターゲット、デバイスサポート範囲などが表形式でまとめられている。Apple公式の情報なので信頼性が高く、Supported macOS Versionsの列でサポート範囲の上限も確認できる。
今回の調査では、このページが特に重要だった。
公式サイトの主要バージョン対応表(2025年12月時点)
| Xcode Version | Supported macOS Versions | SDKs | Swift |
|---|---|---|---|
| 26.1 | macOS Sequoia 15.6 or later | iOS 26.1, macOS 26.1, tvOS 26.1, watchOS 26.1, visionOS 26.1 | 6.2.1 |
| 26.0.1 | macOS Sequoia 15.6 or later | iOS 26, macOS 26, tvOS 26, watchOS 26, visionOS 26 | 6.2 |
| 26 | macOS Sequoia 15.6 or later | iOS 26, macOS 26, tvOS 26, watchOS 26, visionOS 26 | 6.2 |
| 16.4 | macOS Sequoia 15.3 - macOS Tahoe 26.1.x | iOS 18.5, macOS 15.5, tvOS 18.5, watchOS 11.5, visionOS 2.5 | 6.1 |
| 16.3 | macOS Sequoia 15.2 - macOS Sequoia 15.x | iOS 18.4, macOS 15.4, tvOS 18.4, watchOS 11.4, visionOS 2.4 | 6.1 |
この表からわかったことは以下の通りである。
- Xcode 26系は「15.6 or later」= 上限なし(macOS 26.2でも動作)
- Xcode 16.4は「15.3 - 26.1.x」= 26.2では動作しない
- Xcode 16.3以前は「Sequoia 15.x」まで = Tahoe(26)非対応
調査結果
Apple公式サイトで確認したところ、Xcode 16.4のサポートOSは「macOS 15.3 〜 macOS 26.1.x」となっていた。
つまり、macOS 26.2はサポート範囲外である。実際にmacOS 26.2 で Xcode 16.4 を起動しようとしたところ下図のようなダイアログが表示される。

なぜこのような制限があるのか
macOS Tahoe(macOS 26)では、古いバージョンのXcodeを起動しようとするとブロックされる仕様になっている。これは、macOSの新しいバージョンに含まれる変更に対応していないXcodeで開発を続けることによる互換性問題を防ぐための措置と考えられる。
まとめ
macOS 26.2でXcode 16.4は使えない。
Xcode 16.4を使い続ける必要がある場合は、macOS 26.1以下に留まるしかない。macOS 26.2を使用する場合は、Xcode 26.0以降にアップデートする必要がある。
また、今回の調査を通じて、OSアップデート時に毎回実機で確認する手間を省く方法がわかった。今後は以下の流れで対応できる。
- まず公式サイトで対応状況を確認
- 対応範囲外の場合は、アップデートを見送るか、Xcodeのバージョンアップを検討
- 必要に応じて実機検証
この方法で、より効率的に開発環境を管理できるようになりそうだ。macOSのアップデート前にXcodeの互換性を確認したい方の参考になれば幸いである。







