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Amazon Route 53に多数の新機能が追加されてた

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AWSの管理するDNSサービス

Amazon Route 53を使いたいためにAWSアカウントを新規に作成する人も多いという鉄板サービスのRoute53です。今回は、そんなRoute53に新機能が多数追加されていた件について色々振り返りたいと思います。

ヘルスチェックおさらい

登録したドメインが指定するホストから期待する応答がない場合に異常な状態としてアラート飛ばしたりセカンダリーにDNSフェイルオーバーすることができます。そして、正常な状態に戻ったら振り先が戻ります。

フェイルオーバーの仕組みは3つ(Active-Active、Active-Passive、Active-Active-Passive & Other Mixed)ありまして、ルーティングの仕組みと組み合わせることで色々できます。

Active-Activeは、正常時はアクティブなリソースレコードセットを返す動作をしますが、異常時ではないリソースが出た場合は応答からそのレコードを外して返します。

Active-Passiveは、正常時はプライマリのリソースレコードセットを応答しますが、異常時はセカンダリのリソースレコードセットを返します。

Active-Active-Passive & Other Mixedは、色々と組み合わせたものです。例えば以下の様な図が参考になるかと思います。

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独自ドメイン指定

以前はIPアドレスだけだったり、AWS無いのホスト名だけだったり、色々と指定する際に制約があったのですが、今は独自ドメイン名を指定することができます。AWSかどうかはもう関係ありません。これで、マスターとなるアクティブサイトをオンプレにしてスタンバイをAWSにするって使いかたも出来ますね。

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HTTP/HTTPS/TCP指定

HTTPSやTCPも指定できます。

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ポート番号やパスの指定

ポート番号やパスも指定できちゃうんです。

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ヘルスチェック間隔10秒

デフォルトでは30秒ですが、サクッとフェイルオーバーしたいニーズから10秒設定もできるようになりました。そしてご検知を防止するしきい値の設定もできます。

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マッチ文字列

サイトから応答だけでなく、戻り値もチェックができます。

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アラームの指定

チェック時に異常が見つかったらアラームを設定することができます。その際にパーセンテージで指定が可能になりました。以前は0か1だけでした。

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リソースレコードセットのUPSERT

細かくて伝わらないかもしれませんが、今までリソースレコードセットに対するAPIアクションとして、作成・削除のみできたのですが、UPSERT(あれば更新・なければ追加)に対応しました。

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地理ベースのルーティング

結構前に機能追加されたのですが大事なので改めてお伝えします。DNS問合せの応答時間をベースに返すレコードを変える設定ができます。アメリカからアクセスしたらアメリカ向けサイトといったものです。グローバル対応のWebサイトが簡単に作れますね。お、最近、中国リージョンにも対応しているのかなw。これは重要かも。

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まとめ

今回は、Amazon Route 53に最近追加された新機能を中心にご紹介しました。何気に重要な機能追加がサラッと行われていますよね。AWSにはマネージド・サービスが多数用意されていますが、自前でフェイルオーバーの仕組みを構築する際はRoute53の機能と組合せてみてはいかがでしょうか。

参考資料

Amazon Route 53 Developer Guide