[EC2] NVMe SSD ローカルストレージ搭載!C5dインスタンスが登場しました

Amazon EC2で、最新世代のコンピューティング最適化インスタンスであるC5に、NVMe SSDローカルストレージを搭載したC5dというバリエーションが登場しました。
2018.05.19

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちは、菊池です。

本日ご紹介の新発表はこちらです。

Introducing Amazon EC2 C5d Instances

Amazon EC2で、最新世代のコンピューティング最適化インスタンスであるC5に、NVMe SSDローカルストレージを搭載したC5dというバリエーションが登場しました。

C5dインスタンス

Amazon EC2 C5 Instances

C5インスタンスは、昨年登場したNITRO世代のインスタンスです。今回登場したバリエーションであるC5dは、永続的なブロックストレージであるEBSとは別に、インスタンスタイプごとに固定サイズで割り当てられたローカルストレージが利用可能です。

このローカルストレージは、M3やI2、I3などのインスタンスタイプが持つインスタンスストアと同様の、揮発性のストレージデバイスです。インスタンスを停止すると、そのデバイスに書き込まれていたデータは保持されませんが、一方でEBSに比べ安価、高いIOパフォーマンス、低レイテンシといった特徴があります。

利用可能なリージョン(2018年5月17日時点)

現時点で利用可能なリージョンは以下の通りです。

  • バージニア(us-east-1)
  • オハイオ(us-east-2)
  • オレゴン(us-west-2)
  • カナダ(ca-central-1)
  • アイルランド(eu-west-1)

利用料

バージニアリージョンでのオンデマンド価格は以下の通りです。C5dインスタンスの利用料ですが、C5よりも1割程度、割高になっています。

インスタンスタイプ vCPU メモリ NVMeローカルストレージ C5d利用料 C5利用料
c5d.large 2 4 1 x 50 GB $0.096 $0.085
c5d.xlarge 4 8 1 x 100 GB $0.192 $0.170
c5d.2xlarge 8 16 1 x 200 GB $0.384 $0.340
c5d.4xlarge 16 32 1 x 400 GB $0.768 $0.680
c5d.9xlarge 36 72 1 x 900 GB $1.728 $1.530
c5d.9xlarge 72 144 2 x 900 GB $3.456 $3.060

これまでのM3やI2、I3のインスタンスストアはその利用有無によって追加のコストはかかりませんでしたが、C5とC5dには価格差があることに注意が必要です。

C5dインスタンスを起動してみた

それでは、C5dインスタンスを起動してみます。

バージニアリージョンを選択して、新規EC2インスタンスを起動しよとすると、C5dの各インスタンスタイプが選択可能になっています。

今回はc5d.largeを選択します。ストレージの設定では、「ephemeral0」が自動で割り当てされています。

ローカルストレージの利用

起動したインスタンスに接続して、ローカルストレージを設定し利用可能にします。以下、環境はAmazon Linux 2018.03.0 を使用しています。

何もせずに起動した状態では、まだマウントされていません。

$ df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
devtmpfs         1.9G   48K  1.9G    1% /dev
tmpfs            1.9G     0  1.9G    0% /dev/shm
/dev/nvme0n1p1   7.8G  1.1G  6.7G   14% /

lsblkでデバイスを確認すると、nvme1n1として認識されています。

$ lsblk
NAME          MAJ:MIN RM  SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
nvme1n1       259:0    0 46.6G  0 disk
nvme0n1       259:1    0    8G  0 disk
├─nvme0n1p1   259:2    0    8G  0 part /
└─nvme0n1p128 259:3    0    1M  0 part

ファイルシステムを作成してマウントします。

$ sudo mkfs -t ext4 /dev/nvme1n1
mke2fs 1.42.12 (29-Aug-2014)
Discarding device blocks: done
Creating filesystem with 12207031 4k blocks and 3055616 inodes
Filesystem UUID: 8cc18525-e633-4b9e-b555-f73d81ba8770
Superblock backups stored on blocks:
	32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208, 4096000, 7962624, 11239424

Allocating group tables: done
Writing inode tables: done
Creating journal (32768 blocks): done
Writing superblocks and filesystem accounting information: done
$ sudo mkdir /data
$ sudo mount /dev/nvme1n1 /data

これでマウントできましたので、利用可能になりました。

$ df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
devtmpfs         1.9G   48K  1.9G    1% /dev
tmpfs            1.9G     0  1.9G    0% /dev/shm
/dev/nvme0n1p1   7.8G  1.1G  6.7G   14% /
/dev/nvme1n1      46G   52M   44G    1% /data

最後に

最近では、I3を除きローカルストレージを保持しているインスタンスタイプは少なくなっていました。今回のC5dインスタンスの登場により、キャッシュ用途などで利用できるインスタンスタイプの選択肢が増えることになります。

うまく利用することで、ストレージコストを下げることも可能になりますので、マッチするケースがあれば積極的に利用していきましょう。