[EC2] NVMe SSD ローカルストレージ搭載の M5d インスタンスが登場しました

Amazon EC2で、最新世代の汎用インスタンスであるM5に、NVMe SSDローカルストレージを搭載したM5dというバリエーションが登場しました。
2018.06.06

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちは、菊池です。

本日ご紹介の新発表はこちらです。

Introducing Amazon EC2 M5d Instances

Amazon EC2で、NVMe SSDローカルストレージを搭載したM5dというインスタンスタイプが追加されました。

先日の、コンピューティング最適化インスタンスであるC5に対し、C5dが追加されたのと同様のバリエーション追加となります。

[EC2] NVMe SSD ローカルストレージ搭載!C5dインスタンスが登場しました

M5dインスタンス

Amazon EC2 M5 Instances

M5インスタンスは、C5と同様、NITRO SYSTEMというハイパーバイザを利用する最新世代のインスタンスです。今回登場したバリエーションであるM5dは、永続的なブロックストレージであるEBSとは別に、インスタンスタイプごとに固定サイズで割り当てられたローカルストレージが利用可能です。

このローカルストレージは、M3やI2、I3などのインスタンスタイプが持つインスタンスストアと同様の、揮発性のストレージデバイスです。インスタンスを停止すると、そのデバイスに書き込まれていたデータは保持されませんが、一方でEBSに比べ安価、高いIOパフォーマンス、低レイテンシといった特徴があります。

利用可能なリージョン(2018年6月6日時点)

現時点で利用可能なリージョンは以下の通りです。

  • バージニア(us-east-1)
  • オハイオ(us-east-2)
  • オレゴン(us-west-2)
  • カナダ(ca-central-1)
  • アイルランド(eu-west-1)

現時点では、C5dが利用可能なリージョンと同等です。

利用料

バージニアリージョンでのオンデマンド価格(1時間)は以下の通りです。M5dインスタンスの利用料は、M5よりも2割程度、割高になっています。

インスタンスタイプ vCPU メモリ NVMeローカルストレージ M5d利用料 M5利用料
m5d.large 2 8 1 x 75 GB $0.113 $0.096
m5d.xlarge 4 16 1 x 150 GB $0.226 $0.192
m5d.2xlarge 8 32 1 x 300 GB $0.452 $0.384
m5d.4xlarge 16 64 2 x 300 GB $0.904 $0.768
m5d.12xlarge 48 192 2 x 900 GB $2.712 $2.304
m5d.24xlarge 96 384 4 x 900 GB $5.424 $4.608

M5dインスタンスを起動してみた

それでは、M5dインスタンスを起動してみます。

オレゴンリージョンを選択して、新規EC2インスタンスを起動しよとすると、M5dの各インスタンスタイプが選択可能になっています。

今回はm5d.largeを選択します。ストレージの設定では、「ephemeral0」が自動で割り当てされています。

ローカルストレージの利用

起動したインスタンスに接続して、ローカルストレージを設定し利用可能にします。以下、環境はAmazon Linux 2018.03.0 を使用しています。

何もせずに起動した状態では、まだマウントされていません。

$ df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
devtmpfs         3.8G   48K  3.8G    1% /dev
tmpfs            3.8G     0  3.8G    0% /dev/shm
/dev/nvme0n1p1   7.8G  1.1G  6.7G   14% /

lsblkでデバイスを確認すると、nvme1n1として認識されています。

$ lsblk
NAME          MAJ:MIN RM  SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
nvme1n1       259:0    0 69.9G  0 disk
nvme0n1       259:1    0    8G  0 disk
├─nvme0n1p1   259:2    0    8G  0 part /
└─nvme0n1p128 259:3    0    1M  0 part

ファイルシステムを作成してマウントします。

$ sudo mkfs -t ext4 /dev/nvme1n1
mke2fs 1.42.12 (29-Aug-2014)
Discarding device blocks: done
Creating filesystem with 18310546 4k blocks and 4579328 inodes
Filesystem UUID: c3ee85d9-337b-4bd2-96b5-2f298d41a99f
Superblock backups stored on blocks:
	32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632, 2654208,
	4096000, 7962624, 11239424

Allocating group tables: done
Writing inode tables: done
Creating journal (32768 blocks): done
Writing superblocks and filesystem accounting information: done
$ sudo mkdir /data
$ sudo mount /dev/nvme1n1 /data

これでマウントできましたので、利用可能になりました。

$ df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
devtmpfs         3.8G   48K  3.8G    1% /dev
tmpfs            3.8G     0  3.8G    0% /dev/shm
/dev/nvme0n1p1   7.8G  1.1G  6.7G   14% /
/dev/nvme1n1      69G   52M   66G    1% /data

最後に

先日のC5に対するC5dと同様に、M5にもNVMeローカルストレージを搭載したインスタンスタイプが登場しました。ローカルストレージ(インスタンスストア)は、揮発性ということで利用を敬遠されがちですが、うまく利用することでハイパフォーマンスなストレージが安価に使うことができます。

マッチするケースがあれば積極的に利用していきましょう。