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EC2の新インスタンスファミリー「M4」が発表されました!

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ウィスキー、シガー、パイプをこよなく愛する大栗です。

本日、EC2の新しいインスタンスファミリーが発表されました。「M4」についてご紹介します。

M4のラインナップ

M4ファミリーのインスタンスタイプのラインナップは、以下の5種類です。 10xlargeという見慣れないタイプもあります。

モデル 仮想CPU メモリ (GB) ストレージ ネットワーク EBS最適化モデル
スループット (Mbps) 最大 16K IOPS 最大帯域幅 (MB/s)
m4.large 2 8 EBSのみ 450 3,600 56.25
m4.xlarge 4 16 EBSのみ 750 6,000 93.75
m4.2xlarge 8 32 EBSのみ 1,000 8,000 125
m4.4xlarge 16 64 EBSのみ 2,000 16,000 250
m4.10xlarge 40 160 EBSのみ 10 ギガビット 4,000 32,000 500

インスタンスファミリーの特徴

CPU

M4ではHaswellアーキテクチャで2.4 GHzのIntel Xeon® E5-2676 v3を採用しています。

EBS最適化

C4、D2と同様にEBS最適化が標準で有効になっています。そのためネットワーク通信とEBSへの読み書きが干渉しません。高速なネットワークアクセスや大量のディスクアクセスがある場合に有効です。

拡張ネットワーキング

適切なドライバを使用することでSR-IOVを使用した拡張ネットワーキングを行えます。拡張ネットワーキングを使用することで、高スループット、低レイテンシの通信が行えます。

クラスターネットワーク

Placement Groupを使用してクラスターネットワークが使用できます。HPCなどの高速で低レイテンシなEC2間通信が必要なワークロードで使用できます。

注意事項!

ストレージ

M4インスタンスにはInstance Storeがありません。swapをEBSに作成する必要がありますので注意しましょう。

仮想化タイプ

M4インスタンスはHVMが必須です。Paravirtual(PV)では使用できません。そのためPVを使用した古いAMIでは起動できません。AMIをHVMへ移行してからM4を使用しましょう。

VPCが必須

M4はVPCが必須です。EC2-Classic環境では起動できません。最近のアップデートでClassic-LinkやEIP移行ができるようになり、EC2-ClassicからVPCへ移行する事が以前より容易になりましたので、VPCへ移行しましょう。

その他

M4の発表に伴い、M3インスタンス、C4インスタンスの価格を5%値下げする事も発表しています。最近発表されたC4まで値下げされるとは思いませんでした。

さいごに

汎用インスタンスである『M』系インスタンスでEBS最適化がデフォルト有効、Instance Store無し、HVM必須となりました。第二世代であるM3やC3はPVやEC2-Classicに対応していましたが、第三世代?のC4やM4は新機能の対応へ大きく舵を切ってきたようです。

新しい世代のEC2へ対応する準備を進める必要が出てきたようですね。

参考文献

AWS Official Blog The New M4 Instance Type (Bonus: Price Reduction on M3 & C4)

Introducing M4 Instances and Lower Amazon EC2 Instance Prices

AWS Documentation » Amazon EC2 » User Guide for Linux Instances