【レポート】ソフトウェア調達とプロビジョニングにおける速さと統制を調整する #MKT202 #reinvent

re:Invent2019のセッションで行われたセッションのレポートです。AWSマーケットプレイスの概要と企業調達における管理機能の拡張についての内容となります。 非常にメッセージ性のあるスライドもあり印象的なセッションでした。
2019.12.09

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こんにちは韓です。先日 LasVegasで行われた re:Invent 2019 にて以下のセッションに参加いたしましたのでレポートをします。

概要

【要約】

In this session, learn about AWS Marketplace features—Seller Private Offers, Private Marketplace, and Procurement System Integration—that help govern your procurement process. We demo how to create a custom digital catalog of preapproved products and centralize the approval workflow for your third-party software. Additionally, Caterpillar, a Fortune 100 corporation and a leading manufacturing company, describes how it uses Seller Private Offers, Private Marketplace, and Procurement System Integration to secure the company’s agile software procurement processes, increasing the speed of innovation while reducing risk.

【和訳】 このセッションでは、調達プロセスの管理に役立つ、AWS Marketplaceの機能(セラープライベートオファー、プライベートマーケットプレイス、調達システム統合)について学習します。 事前承認製品のカスタムデジタルカタログを作成し、サードパーティソフトウェアの承認ワークフローを一元化する方法をデモします。 さらに、フォーチュン100の企業であり大手製造会社であるCaterpillarは、売り手のプライベートオファー、プライベートマーケットプレイス、および調達システム統合を使用して会社の機敏なソフトウェア調達プロセスを保護し、リスクを軽減しながらイノベーションの速度を向上させる方法について説明します。

登壇者

  • Lisa Lewison - Senior Program Manager, Amazon Web Services
  • Jason Cook - Senior Solution Architect, Caterpillar

レポート

AWS Marketplace とは

審査済みのデジタルソフトウェアカタログで、これを通じてソフトウェアを 探し、買い、デプロイ することができる。

デジタルソフトウェアカタログは日々進化

AWS Marketplaceの特徴

  • オンデマンドでデプロイ
  • 1,500超の ISV
  • 7,000超の製品リスト
  • 260,000超の活性顧客
  • 月間850百万時間を超えるデプロイされたEC2の稼働実績
  • 20リージョンで展開
  • 39のカテゴリ

  • 柔軟な消費とコンタクトモデル

  • 簡単安全なデプロイでほぼすぐに使える
  • 請求を一元化
  • 常に発展

最もよくデプロイされているカテゴリ

  • OS
  • セキュリティ
  • ストレージ
  • ネットワーク
  • データベース
  • モニタリング
  • DevOps
  • BI

AWS Marketplace は急成長しており、活性顧客数・EC2稼働時間・ソフトウェア品数ともに伸びている。

柔軟な消費とコンタクトモデル

AWS Marketplace の価格オプション

  • フリートライアル
    • 無償で利用可能。評価に最適
  • 時間
    • 時間単位での課金で、長期利用の義務なし。開発やテストあるいは一時的な大量処理に最適
  • 月次
    • 月次課金は値引きあり。一時的なプロジェクトやワークロードのベースラインに最適
  • 年次
    • 一括前払いで大幅な値引きあり。さまざまなオプションが利用可能。長期にわたるワークロードに最適
  • BYOL
    • 既存ライセンスをAWSに移行。既存のお客様向けのオプション。
  • 販売者からの個別オファー
    • 販売者と特別価格を交渉ができます。オファーを受け・承認するのは AWS Marketplace で行える。

  • Amazon Machine Images
    • インスタンスに対するものでVPCに直接デプロイできるソリューション
    • 柔軟なBYOL、従量課金版、無料試用版、厳選されたオープンソースオプションを提供
  • AWS CloudFormation Template
    • クラスター化された高可用性実装向け
    • サードパーティソフトウェアとAWSサービスとの組み合わせや、複数のインスタンス、AWSサービスへのタイイン、高可用性クラスターアーキテクチャを含む完全なソリューションを実装可能
  • SaaS
    • インフラを管理する必要のないSaaS
  • API
    • アプリに直接組込みができるよう設計されたAPI
  • Amazon SageMaker
    • 直接デプロイ可能な学習アルゴリズムやモデル
  • AWS Container Services
    • コンテナ製品を、AWSマーケットプレイスまたはAmazonECSコンソールにて検索することができ、Amazon ECS, Amazon EKS, Amaxon Fargetにデプロイ可能

お客様はなぜ AWS Marketplaceで購入されるのか? → 速度、シンプルさ、およびスケーラビリティ

  • 柔軟な消費とコンタクトモデル
  • 簡易でセキュアなデプロイはすぐに完了
  • 請求集約が可能

AWSのお客様よりよく聞く移行の主な課題

数十/数百のベンダーの移動中に、既存のソフトウェアの連絡先、ライセンスの移植性、および合理的な価格設定に対するベンダーの意欲に関する課題を認識しています。

移行中に新しいソフトウェアベンダーを評価してオンボードしました

オンプレミスのガバナンスコントロールをクラウドアプリに導入しました。

ビジネスをデジタルに、オンプレミスからクラウドに変革する際に、ITを超えて文化の変化を推進する必要があります。

AWSマーケットプレイスは、管理の集中とイノベーションの加速を行います。

  • スピード
    • 数クリックの操作で数分で革新とソフトウェアを入手可能
  • カバナンス
    • 会社のポリシーに準拠していると分かるソフトウェアそ開発者が利用することができる

プライベート Marketplace

AWS Marketplace に対して調達に関する一般的な質問

  • 誰が購入している?
    • 統合 と 民主化 
  • 何を利用しているか?
    • 審査済みカタログ vs AWS Marketplace カタログ
  • どのように利用する?
    • AWS Marketplace コンソール vs 調達システム
  • 消費状況をどのようにモニタする?

AWS Marketplace をカスタマイズして、事前承認された製品のプライベートカタログを作りましょう

  • 自社のAWS利用者が調達ポリシーに合致するソフトウェアを購入・起動できるように
  • ロゴや色やメッセージなどの自社のブランディング要素を元に プライベート Marketplace をカスタマイズ
  • プライベート Marketplace におけるAWS利用者の権限を規定してコントロール

拡張データ共有(EDS)プログラムにおいて販売者との価格設定およびライセンス条件をカスタマイズ

  • 好みのソフトウェア販売者と価格と条件を交渉
  • カスタム利用許諾によって特定条件を満たす
  • カスタムオファーを通じた交渉により個別のボリュームディスカントを

コンタクトを簡素にしイノベーションを加速

  • 標準化された契約テンプレートを使用して調達プロセスを加速
  • ライブラリ、場所、IP保護、データ処理など、よく交渉される条項を含む
  • 幅広い販売者を活用してソフトウェア調達の合理化を支援

AWS Marketplace と調達システムを統合する

  • Coupa Open BuyやSAP Aribaなどの調達システムから直接4800以上のソフトウェアリストを発見し、AWSにデプロイ
  • カスタム調達ポリシーを適用
  • 承認を管理し、1か所で集中管理
  • Coupa や Ariva(private beta)が利用可能

お客様の声

複数のビジネスユニットを持つ大規模なグローバル企業として、クラウドへの移行時にソフトウェアの調達とIT支出を管理する必要があります。 CoupaとAWS Marketplace(プライベートマーケットプレイス、プライベートオファーを含むj)は、利用可能な幅広いソリューションにより、ガバナンスとソフトウェア調達の可視性が向上します。その間、開発者はイノベートするのです。

Rajeev Khanna, Chief Technology Officer and SVP, IT Platform Services at Avon

AWS Marketplaceを使用して、AWS Cloudの採用を加速しています。 私たちは、ビジネス全体で契約を標準化するための設立設計パートナーとして、Marketplace for Enterpriseモデルを採用しました。 AWS MarketplaceとSAP Aribaの新しい統合により、クラウドの速度で最高のソフトウェアをプロビジョニングする場合でも、分散した各条件が調達ポリシーに容易に準拠できています。

Justin Wright, VP and Archtect, Cloud Engineering, Thomson Reuters

どのように消費を監視するか?

予算とコストの割り当てを管理する

  • 製品別およびアカウント別のAWS Cost Explorerダッシュボードでソフトウェアコストを表示します。データは毎日更新される
  • コストが定義されたしきい値を超えたときにアラートを受け取るように予算を設定
  • タグを使用してサーバーソフトウェアのコストを追跡 [new]

カスタマーユースケース: CATAPILLAR と AWS Marketplace

ゴール: 企業の安全性を担保しながら、従業員ががリソースを素早く見つけデプロイするのを容易にする

理想の状態

  • 素早く
    • ビジネスグループが、求めるモノを求めるとき購入できる。しかもIT的干渉は最小で
  • 安全に
    • 集中管理と適切な組織にチャージバックできること
    • ライセンス管理と法令順守のために、すべての適切なプロセスが完了したことを検証できること
    • 適切な支出のしきい値を適用できること(価値とIAMの両方のポリシー)
    • Caterpillerが承認した契約への露出を制限できること

AWS Marketplace の プライベートマーケットプレイスでプライベートオファーを有効に

Coupaを介した購入を承認するフロー

プロセス変換

  • 利用可能なアプリケーションかどうか不明
    • → 事前に承認された利用可能な製品であることの可視性
  • 顧客契約を都度クリック
    • → 企業が承認した交渉済みの契約可能に
  • 担当者によって異なる価格
    • → 一貫した交渉率
  • 予算承認
    • → 予算管理

どのようにビジネスを実現したか

  • 誰が購入している?
    • IAM設定で誰が購入できるかを制御しながら、自律的に運用できるビジネス部門
  • 何を利用しているか?
    • プライベートオファーとプライベートマーケットプレイスを備えたキュレーションカタログ
  • どのように利用する?
    • Coupa調達システムによる承認
  • 消費状況をどのようにモニタする?
    • 予算を管理し、チャージバックを割り当て

AWS Marketplace のカスタムと管理ソリューション まとめ

  • Identity and Access Management
    • AWS Marketplace の機能と購入を誰ができるか管理
  • Private Marketplace
    • 事前承認された製品のみにカスタマイズされたプライベートカタログを作成可能
  • 販売者によるプライベートオファー
    • ISVやコンサルティングパートナーからソフトウェアを購入する際に、特別価格や特別条件を交渉できる
  • AWS Marketplace での企業調達
    • 契約を簡素化。参加しているソフトウェア販売者からの標準化された条件でイノベーションを加速
  • 調達システム拡張
    • CoupaやAribaを統合した AWS Marketplace で承認および支出管理
  • AWS 予算 と AWS Cost Explorer
    • 予算とコスト配分をカスタマイズ管理

クラウドへの移行に伴うガバナンスとイノベーションのバランスに関する重要なメッセージ

  • クラウドへの移行はビジネスの変化です(単なるITの変化ではない)
  • クラウドに移動すると、いくつか(あるいは多くの)のことが変わります...
    • そして、いくつかのものは同じままです
  • クラウドへの移行は、視認性や制御性の低下を意味する必要はありません
  • 過去からではなく、将来のクラウド調達戦略を定義するために時間を投資する
  • 戦略とアプローチを洗練し続ける準備をする

参考URL

AWS Marketplace を中心にした話ですが、予算/コストからガバナンスまで含めた、管理者・経営者向けの内容となりました。特にサイトのスライドは印象的でした。

AWS と統合された調達システムについての詳細は下記URLのAWSドキュメントを参考にしてください。

皆さまがクラウド活用される際に有用になれば幸いです。