Node.jsのバージョン管理にnを使うと便利な話

Node.jsのバージョン管理にnを使うと便利な話

2025.09.09

こんにちは、まるとです。

個人的に運用しているアプリのメンテナンスの都合上、Node.jsを触ることが多いのですが、検証用に色々なバージョンを行き来しています。
今回は楽にバージョンを切り替えられるnを紹介できればと思います。

n とは

macOS、Linux向けのシンプルを追求したNode.jsのバージョン管理ツールです。

https://github.com/tj/n

とにかくシンプルなので、まずは以下のGIFをご覧ください。

n

非常にシンプルなコマンドで特定のバージョンをダウンロード、切り替えができます。

特徴など

  • 設定ファイルなど不要でインストールした直後から利用できる
  • シンプルを追求しているため、直感的に利用できる
  • 軽量かつ高速にバージョンの切り替えができる

導入&使ってみる

導入自体は非常に簡単です。
すでにNode.jsがインストールされている環境の場合はnpm経由でインストールできます。

			
			npm install -g n

		

macOSでhomebrew導入済みの場合はbrewコマンドでインストールできます。

			
			brew install n

		

特定のバージョンをインストール

特定バージョンをインストールするにはn <バージョン>でインストールできます。
例えば、20.19.5をインストールしたい場合...

			
			n 20.19.5

		

実際にコマンドを実行すると以下のようになります。

			
			[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n 20.19.5
  installing : node-v20.19.5
       mkdir : /home/ec2-user/n/n/versions/node/20.19.5
       fetch : https://nodejs.org/dist/v20.19.5/node-v20.19.5-linux-arm64.tar.xz
     copying : node/20.19.5
   installed : v20.19.5 (with npm 10.8.2)

		

その他、LTS版や最新版を利用したい場合はn ltsn latestなどのエイリアスも利用できます。

			
			n --lts # インストール前に現行のLTSバージョンを確認したい場合
n lts   # LTS版の最新をダウンロード

		
			
			n latest

		

バージョンの切り替え

バージョンを切り替える際はシンプルにnと入力するだけです。

			
			n

		

実際に入力するとローカルで保持しているバージョン一覧が表示されます。
あとは矢印キーで左のoを切り替えたいバージョンに移動させ、Returnキーを押すことで切り替えが完了します。

			
			    node/20.19.5
  ο node/22.19.0
    node/24.7.0

Use up/down arrow keys to select a version, return key to install, d to delete, q to quit

# 選択後...
     copying : node/22.19.0
   installed : v22.19.0 (with npm 10.9.3)
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ node -v
v22.19.0

		

インストール済みのバージョンを削除する

nを利用してインストールしたバージョンは明示的に削除しない限り、バージョン切り替え後もローカルにキャッシュされます。
キャッシュを削除するにはn rm <バージョン>を実行します。

			
			[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n ls   # キャッシュされているバージョンを表示
node/20.19.5
node/22.19.0
node/24.7.0
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n rm 24.7.0    # 24.7.0を削除
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n ls   # キャッシュされているバージョンを再表示
node/20.19.5
node/22.19.0

		

現在使用しているバージョン以外全てをアンインストールするにはn pruneを実行します。

			
			[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ node -v    # 現在使用中のバージョンを表示
v22.19.0
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n ls   # キャッシュされているバージョンを表示
node/20.19.5
node/22.19.0
node/23.5.0
node/23.10.0
node/24.6.0
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n prune    # 現在使用中のバージョン以外のキャッシュを削除
node/20.19.5
node/23.5.0
node/23.10.0
node/24.6.0
[ec2-user@ip-10-0-11-101 ~]$ n ls   # キャッシュされているバージョンを再表示
node/22.19.0

		

所感

複数のバージョンを簡単にインストールできるのはもちろんですが、非常に直感的かつ覚えるコマンドも少なく、すぐに使える便利なツールだと感じました。
互換性や検証の観点から複数バージョンを行き来する場合は、ぜひ利用を検討してみてください。

以上、まるとでした!

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